桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

ホテル

2013-05-18 | Weblog



昨夜の隣室の酒盛は、細やかなモノだったが、ときどき目覚めると声が聞こえた。連れ合いはイビキをかいて寝ていたと言うが、余り熟睡感はない毎日だ。
今朝も良く晴れた朝。食事後、散歩に出てレマン湖側からホテルの正面の写真を撮った。
次は、部屋の奥から入口方向。次のは、奥から入口の左脇にあるトイレ方向。次のは、トイレ横から奥方向に2枚。
写真に斜めに黒く見えるのは柱だ。屋根裏的な部屋だった。

印象

2013-05-18 | Weblog
公式ミーティング後、国連本部を見たいと希望した人がいて、そちらへ行った。本部前には、中国に抗議するチベット人たちがいた。本部内では感じなかったし、前回のジュネーブでも感じなかったことだが、今回は市民の視線が、前回と違うように感じた。
特に、夕食を食べているときに、入って来たり、こっちを見ている若者たちの視線には、ハッキリと嘲笑めいたモノがあった。駅で騒ぐ若者も多くて、安倍政権復活で日本でも台頭する右翼感情がスイスでも大きくなっているのかも知れない。
前回は、自己責任の確立した文化の成熟を感じて感動したが、今回は違う印象ばかりを感じるのは、なぜだろうか。

意外なこと

2013-05-18 | Weblog
公式ミーティングの打ち合わせで、「2分半厳守」となった。
俺は短く書いたが、それでも3分は掛かる。仕方なく、文意の判る範囲にして練習したが、周囲からは「大丈夫だから、全部言え」と、何度も言われた。
俺は決められたならば、それは守る。自分の方針を貫いて2分半より短く発言したが、驚いたことに、「2分半厳守」を言った張本人始め、 我々と違うNGOの人たちは、ことごとく3分を、遥かにオーバーした。俺は大嫌いだね、こういうのは。
夕食時、委員会のお一人と一緒にしたが、その方は布川事件を認識していなかった。布川事件を委員に話してくれた人がいて、近くで聞いていたが、初めて聞くようなやり取りをしているのには、提出した書面も認識していないのかと、その現実を知らされた思いになったなぁ。

公式ミーティング

2013-05-18 | Weblog



ニヨン駅(ユルナバン駅)から市内を走る電車に乗り継いで2駅。公式ミーティングの行われるパレスチナ・ウイルソンと呼ばれる国連の建物に行った。
その頃には、やっと雨も上がり、建物前にあるマロニエの花が鮮やかだった。
入場には空港よりは軽微な審査がある。5人ずつ入るが、全員が入場したらば、警備員が絵手紙を描く大阪から参加の中村千恵子さんに寄って来て覗いていた。俺が「描いて欲しいの?」と聞くと、頷いたので中村さんに伝え、男女の警備員を絵手紙に書いた。
後から来た、違う日本からのEGO参加者が、「警備員が喜んで話し掛けて来た」と語るのを聞いて、絵手紙は凄いと感じた。
和服と絵手紙、印象に残るらしく、拷問禁止条約委員の女性が、公式ミーティング後、中村さんご夫婦に「久しぶりです!」と、向こうから挨拶に来たのを見て、俺の話よりも力になる絵手紙だとも思った。