桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

ドーハ

2011-01-26 | Weblog
サッカーファンならば、この地名は縁起の悪いものとして忘れられない。
古くはワールドカップ予選でのロスタイムでの失点。初出場を逃した。新しくは不可解なファール判定、PK失点での敗戦など、ドーハの悲劇と語られる土地だ。
今、アジアカップ大会が開かれていて、昨夜は準決勝の対韓国戦が行われた。
公式戦で圧倒的に分の悪い相手だが、PK戦の結果、見事に勝利した。五分五分の実力だろうが、勝運が日本にあったと言うことだろう。
俺は眠気に負けてしまい、寝床で試合の始まりを見ていたが、何時の間にか眠ってしまい、延長戦に入ったところで目覚めた。結果、PK戦の勝利を確認したのだが、不愉快なことがあった。テレビ解説者が韓国の選手がPKを蹴るときに「外せ!外せ!」と絶叫したことだ。もちろん、俺も日本の勝利を願ったが、思いは「川嶋、止めろ!」だった。我々には思い及ばないサッカー技術を語る解説者ならば、相手の失敗を叫ぶより、味方のファインプレィを叫んで欲しかった。
グッドロッサーの言葉はスポーツの美しさを表すが、昨夜の解説者には勝利の喜びを汚された気がした。