桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

予告編

2011-01-12 | Weblog
もう判決待ちの布川事件だが、弁護団は違う。まだ検察を攻めようとしている。次の弁護団会議の日、改めて警察と検察が犯した犯罪行為を整理して発表する予定だ。
俺は体調不良で、今日の会議は休んだが、検討された資料がファックスされて来た。読んで見て、改めて思ったが、警察と検察が行った行為は酷い。目に余るの言葉があるけれども、余り過ぎる。
無罪判決に遺憾のコメントを出して、それで一件落着。多分、検察は、そう思っているだろうが、目論見通りに行きますかねぇ。
検察は、必ず後悔する、改めて詫びる、証拠開示をせざるを得なくなる、と、俺は思うが、さて、どうなりますやら。

歌手廃業

2011-01-12 | Weblog
昨年、11月に東京で唄ったが、あの後、師走に入った辺りから喉の具合が悪くなり、不調が続いていたが、一向に良くならない。
新年になって回復したかなとおもったが、また2、3日前から悪化し、元の木阿弥だ。
今日は覚悟を決めて診察に行くことにしたが、残念ながら担当医が休みだと言う。これは医者に行かなくて良いということかも知れないが、声は擦れ、全く声が出ない。歌手廃業だなぁ、これでは。

雑煮

2011-01-12 | Weblog
俺の好物は、トマトに柿、餅。他にも好きな食べ物はあるが、これが三大好物だ。中でもトマトは大好物で、計算したことはないが、少なくとも年間に600個くらいは食べていると思う。
どんなに好物でも刑務所では自由には食べられない。あれは何時だったか、仲の良い仲間が「桜井さん、食べなよ」と、昼飯に出たトマトをくれたことがあって、つい貰ってしまい、不正喫食で懲罰を受けたことがあった。力で食べ物を取り上げる人が出ないように、食べ物のやり取りは厳禁だから、当然の懲罰だったが、懲罰になる恐れがあっても食べてしまうトマト!社会に帰ったらば食べないわけがない。
社会に帰って14年、良くも飽きずに食べていると思うが、餅は、残念ながら、余り食べなくなった。もちろん、帰った当初は食べたが、最初は美味いと思った市販の餅も、食べ慣れてみると腰がないヘラヘラの柔らかさで、自分の感覚と違うと感じたからだ。それから雑煮も食べなくなっていたが、でも、今年の正月は餅が美味く感じて、先日も雑煮を作ってくれるように頼んだらば、もう餅がないと言う。
俺の正月は雑煮、付き物だったが、勝利を確定させて、やっと正月の思いをも取り戻した気持ちななり、雑煮も美味く感じるようになったのだろうか。