スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

日刊スポーツ賞スパーキングサマーカップ&カントの援用

2023-08-24 19:22:47 | 地方競馬
 岩手から1頭,高知から2頭が遠征してきた昨晩の第20回スパーキングサマーカップ
                                        
 前にいこうとしたのはファルコンビーク,シゲルタイタン,ポリゴンウェイヴ,スマイルウィの4頭。ポリゴンウェイヴの逃げとなり,シゲルタイタン,スマイルウィ,ファルコンビークの順になり,アトミックフォースも直後まで追い上げてきました。2馬身差でタイムフライヤーとリンゾウチャネル。2馬身差でダノンロイヤル。ワールドリング,リーチアディール,ヴァケーション,コパノジャッキーという順で続き,3馬身差でアイアムレジェンドとダノンスプレンダーが最後尾を併走。前半の800mは49秒4の超ハイペース。
 3コーナーからスマイルウィが前の2頭の外から並び掛けていくと,コーナーのうちに捲り切り先頭で直線に。直線はさすがに一杯になっていましたが,追いついてくることができる馬はなく,快勝。スマイルウィをマークするように外からアトミックフォースが追ってきたのですが,こちらは直線で一杯。ポリゴンウェイヴとアトミックフォースの間を突いたリンゾウチャネルが2馬身半差で2着。後方から大外を追い込んだコパノジャッキーが1馬身差で3着。
 優勝したスマイルウィゴールドカップ以来の勝利で南関東重賞4勝目。船橋,大井,浦和,川崎の順で各地の南関東重賞を制することになりました。この馬は重賞で通用する馬ですから南関東重賞のここでは力量上位。かなりのハイペースを早めに動いて捲ったという内容は,その力を見せつけたといえるものだったと思います。目標は重賞制覇ということになるでしょう。父はエスポワールシチー
 騎乗した金沢の吉原寛人騎手大井記念以来の南関東重賞31勝目。スパーキングサマーカップは初勝利。管理している船橋の張田京調教師は南関東重賞11勝目。スパーキングサマーカップは初勝利。

 河井によれば,カントImmanuel Kantによるユークリッド原論第3巻命題35の援用は,『判断力批判Kritik der Urteilskraft』の62節でなされていて,その内容は,相交わる二直線のそれぞれの部分からなる矩形の面積が等しくなるようにせよという課題があって,この課題を解決する目的が円であるというようになっています。これは河井もいっていますが,カントはちょうどスピノザと逆の観点からこの命題のことを考えていることが一目瞭然です。これは目的論的な観点に立つカントと,目的論を排除するスピノザの相違が浮き彫りになっていて興味深いと河井は続け,カントが示しているような課題に疑問を投げ掛けています。これはつまり,河井がカントによる命題の援用を不適切とみているということだと思われますが,そのことの証明は厄介だから省略するとしています。これはこれで意味のあることだと思いますから,別の形でそれを証明してほしいと僕は思います。
 ここではカントの哲学について深く追究はしません。というよりそうしたことは僕の手に負えません。ただ,カントによる援用が不適切であるということは,それと対照的であるスピノザによる命題の援用は適切であるということになるでしょう。そして僕はそのことはその通りであると考えますし,このことについてはそれほど時間をかけずに説明することができます。スピノザが命題を援用するとき,それを適切な仕方で援用しているということは,説明して意味があることですから,これは考察の対象とします。
 ユークリッド原論における命題は,円の内部でふたつの弦が交差するなら,一方の弦のふたつの部分に囲まれた矩形が,もう一方の弦のふたつの部分に囲まれた矩形の面積と等しい,というような主旨になっています。このことから明解に理解できるように,この命題において面積が等しいふたつの矩形があるのは,円ありきのことです。円の内部でふたつの弦が交差するから,等しい面積の矩形が形成されるのであって,もし円がないのであれば,そのような矩形は形成されようがないからです。したがって,命題に示されている矩形は,円がなければあることも考えるconcipereこともできないような矩形であることになります。
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