スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ゴールドカップ&著者の意図

2022-12-22 19:02:22 | 地方競馬
 第60回ゴールドカップ
 好発はスマイルウィ。それを外から追い抜いていったサルサディオーネの逃げ。控えたスマイルウィが2番手。3番手はアマネラクーン,ティーズダンク,キャッスルトップの3頭でここまでが先行集団。4馬身差でブラックストームとモリデンアローとルーチェドーロ。4馬身差でアポロビビ。差のない最後尾にジョーグランツという隊列。最初の600mは36秒3のミドルペース。
 3コーナーからスマイルウィがサルサディオーネに並び掛けていきました。その後ろは内がアマネラクーンで外にティーズダンク。直線は逃げたサルサディオーネと並び掛けていったスマイルウィ,さらにその外に出てきたティーズダンクの争い。ティーズダンクは直線の途中で一杯。懸命に粘るサルサディオーネをスマイルウィが差して優勝。逃げ粘ったサルサディオーネが4分の3馬身差で2着。ティーズダンクが1馬身差で3着。
 優勝したスマイルウィサンタアニタトロフィーからの連勝で南関東重賞3勝目。このレースは力量上位と目された3頭が上位を独占するという順当な結果に。それぞれに一長一短あったのですが,スマイルウィの場合は距離が1400mになってどうかという点。スピード負けすることはありませんでしたが,これは発馬が抜群であったことが大きかったように思います。それでも小回りの1400mで勝ったのは収穫でしょう。適性のあるレースに出走していけば,大きく崩れるということはないように思います。父はエスポワールシチー
 騎乗した大井の矢野貴之騎手は勝島王冠に続く南関東重賞33勝目。ゴールドカップは初勝利。管理している船橋の張田京調教師は南関東重賞9勝目。ゴールドカップは初勝利。

 入門書を読むことによって著者の志向を知り,それを自身のステップアップに生かすということは,ある程度まで熟練した上で可能になることです。それは,ステップアップをする段階まで熟練している必要があるということではなく,著者の志向を比較する作業をするために,一定程度の熟練を要するという意味です。したがって,ある程度のスキルアップをした後に,入門書を読み返すという作業に意味があることになるのです。いい換えれば,入門の段階では理解できなかったことが,スキルをアップさせたことによって理解することができるということが,入門書にも含まれているのです。入門書の目的は,文字通りに入門者にそれをやさしく解説することですし,著者もそのような意図の下に入門書を著すのですが,その意図を超えた部分が必ず入門書には含まれています。そしてその部分はある程度のスキルをものにした上で理解できることなのですから,ある程度のスキルを得た上で改めて入門書を読むということには意義があるのです。
 この比較は,さらに熟練の段階によって理解の度合いに差が生じてきます。これはスピノザの思想の入門書を例示して具体的に説明します。
                                        
 『哲学書概説シリーズ スピノザ『エチカ』』は,スピノザの入門書というよりは『エチカ』の入門書といえます。ただ,『エチカ』はそれなりの分量があるものですから,そのすべてを同じ程度に紹介していくということは,入門書の性質からしてできません。そこで『エチカ』の入門書としてこの本を読んだときに,僕が書評で紹介したような際立った特徴があるということは,スピノザの思想についてあるいは『エチカ』について,さほどの知識を有していなくても理解することができると思います。もっといえば,たぶんいくつかの入門書を読み比べるというだけで,この本はほかの入門書にはない特徴を有しているということを理解できるでしょう。よってこの本の著者である河井徳治の志向が,どういう方面にあるのかということは,スピノザの哲学や『エチカ』についての知識をさほど持っていなくても理解できる筈です。
 では『人と思想 スピノザ』はどうでしょうか。
コメント
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