スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ローザネイ&記号表現

2022-12-02 19:48:54 | 血統
 エリザベス女王杯を勝ったスタニングローズの4代母は1988年にフランスで産まれたローザネイという馬です。このローザネイを起点とした一族は薔薇一族といわれ,日本で大きく発展しました。ナイスランディングと同族で,ファミリーナンバー1-w
                                        
 繁殖生活は日本だけで過ごしました。初仔が牝馬のロゼカラー。1995年にデイリー杯2歳ステークスを勝ってすぐに重賞の勝ち馬が輩出しました。ロゼカラーの3つ下の半弟がロサード。この馬は1998年に新潟3歳ステークスを勝つと翌年には京阪杯を制覇。2001年には小倉記念,2002年にオールカマー,2003年にまた小倉記念と,重賞を5勝しました。さらにその4つ下の全弟がヴィータローザ。この馬は2003年にラジオたんぱ賞とセントライト記念,2006年に中山金杯と重賞3勝。
 ロゼカラーが繁殖入りしての初仔がローズバド。2001年のフィリーズレビューと2003年のマーメイドステークスと重賞を2勝しました。ローズバドの4つ下の全弟はローゼンクロイツ。2005年に毎日杯,2007年に中京記念と金鯱賞を勝ち重賞3勝。
 スタニングローズはローズバドの初仔の産駒になります。
 ローズバドの産駒にはローズキングダムもいます。この一族で初の大レースの勝ち馬になったのがこの馬でした。
 ここにきてさらに大レースを勝った牝馬が出てきました。なのでこの一族はさらに繫栄していくことになるでしょう。

 第一部定義六は,絶対に無限な実有ens absolute infinitum,あるいは無限に多くの属性infinitis attributisからなっている実体substantiamを神Deumと定義しています。しかしこれは何度もいっていることですが,そうした実有あるいは実体が,神と定義されなければならない根拠は何もありません。別に神とは異なった記号で表現されても構わないのです。ただその場合,たとえばそれが神ではなくXと記号化された場合には,『エチカ』あるいはスピノザの思想で神といわれている部分が,すべてXといわれなければならないというだけのことです。したがってスピノザは第一部定理一一で,神は存在するということを論証していますが,そこでそれが存在すると論証されているのは第一部定義六でいわれている神なのですから,この神を神ではなくXと記号化するなら,存在すると証明されるのは神ではなくXになるということです。
 しかし,神とXが同じように定義されて,単に記号表現としてのみ差異があるのであれば,これらふたつの形而上学は,記号の表現上の相違があるだけで,その内容は事実上は同一であるということになるでしょう。いい換えれば,同一の形而上学が異なった記号で表現されるということは現にあり得るのです。これが形而上学には正解があるわけではないということで僕がいいたいことの意味です。ですから形而上学を支える定義Definitioに関しては,時として振り返っておくことはとても意義のあることだと僕は考えているのです。
 ここまでは形而上学一般の場合です。これをさらにスピノザの思想とそれを支える形而上学に限定した場合には,さらに特有の事情が発生してきます。このことは,『はじめてのスピノザ』でも注意が与えられているのですが,それは比喩的な注意になっていますので,僕の説明の後で紹介します。この國分の比喩は絶妙な比喩だと僕は思いましたが,それはスピノザの思想に特有の事情が何であるかを理解した後の方が,おそらく腑に落ちてくるでしょう。
 スピノザは第三部定理二で,人間の精神mens humanaが自分の身体corpusを何らかの運動motusや静止quiesに決定するdeterminareことはできないといっています。もちろんここにも形而上学的な支えがあります。そのひとつは,第一部公理五であるといえます。
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