スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

桜花賞トライアルユングフラウ賞&人間の精神

2012-02-22 19:13:50 | 地方競馬
 3着以内の馬に来月の桜花賞の優先出走権が与えられる第4回ユングフラウ賞
 ここ2戦,逃げて連勝していたコテキタイの逃げは予想通りではありましたが,モリヤッコとリカチャンスが追い,さらに外からアイキャンディも追い上げていったため,最初の600mが36秒8という超ハイペースになりました。
 それでもコテキタイは2頭を振り切り先頭で直線へ。変わって並んできたのが5番手に控えていたアスカリーブル。さすがにコテキタイに余力は残されていなかったようで,直線半ばではアスカリーブルが抜け出して優勝。後ろ目に控え,向正面から進出を開始したレイモニが大外を伸びて2着。一旦は控えて再度脚を伸ばしたリカチャンスが3着。
 優勝したアスカリーブルは園田デビューで4連勝して大井に転入。その転入初戦も勝って連勝を5まで伸ばしましたがその後は3連敗。その後,船橋に移籍してここに出走していました。トップクラスとは差があると思うのですが,ここはそうした馬が不在で,優勝候補の1頭と考えていました。船橋への移籍がよい方向に作用したとも考えられますが,次が試金石となるのではないかと思います。父は1999年のセントライト記念を勝ったブラックタキシード。Libreはイタリア語でてんびん座産まれ。
 騎乗したのは大井の戸崎圭太騎手でニューイヤーカップに続き浦和の南関東重賞3連勝。第3回に続いて連覇でユングフラウ賞2勝目。管理することとなった船橋の川島正行調教師も連覇となる2勝目でした。

 まず第一の課題の方から解決を目指していきます。このためには『エチカ』において人間の精神mens humanaというものがどのようなものであると規定されているのかを確認しておく必要があるでしょう。
 スピノザがこれについて最初に言及しているのは第二部定理一一です。そこでいわれていることは,人間の精神の対象ideatumを構成する最初のものは,現実に存在するある個物res singularisの観念ideaでなければならないということです。第二部定理九証明から理解できるように,その観念の対象が個物であるような観念は,それ自体が思惟の属性Cogitationis attributumの個物であるということでなければなりません。よって第二部定理一一が実際に意味している事柄は,人間の精神というのが,現実的に存在している個物の観念であるということ,ならびにそれは人間の精神は神Deusの思惟の属性の個物であるということになります。
 第二部定理一三では,その観念の対象というのが具体的に措定されます。つまりそれはその精神を有する人間の身体humanum corpusであるということです。したがってこれらのことからまず,人間の精神というのが,その人間の身体という延長の属性Extensionis attributumの一個物の観念であるということ,したがって人間の精神自体が,思惟の属性の一個物であるとみなされなければならないということが理解できます。つまり,現在の課題は人間の精神のうちにある個物の観念が現実的に存在するのかどうかを調べることですが,その問い以前の事柄として,人間の精神自体が個物の観念であるということになります。
 ただし,ここでいわれている個物というのは,第二部定義七でいわれているところの,多数の個物が協同することによって組織されているひとつの個物であるとみなされなければなりません。これは第二部自然学②要請一から明らかです。この要請Postulatumにより,人間の身体がきわめて多くの個物の協同によって組織されている一個物であるということは明白です。そして人間の精神というのは,その対象がそのようにきわめて多くの個物によって構成されている個物なのですから,人間の精神がひとつの個物であるとみなされる場合にも,それはその人間の身体と同様に,きわめて多くの個物によって組織されていると考えなければならないのです。
コメント
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