スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京シンデレラマイル&第五部定理四二備考

2022-12-30 19:29:12 | 地方競馬
 第16回東京シンデレラマイル
 ダノンレジーナ,モンサンラファータ,ジュランビル,リネンファッションの4頭が前に。先手を奪ったのはダノンレジーナで2番手にモンサンラファータ。3番手にリネンファッションとなり,向正面で引いたジュランビルが2馬身差の4番手。6馬身差でセパヌイールとレディオスター。3馬身差でスピーディキック。8番手にディアリッキー。9番手にシゲルルビー。2馬身差でトップザビル。3馬身差でロカマドール。3馬身差でカンバンムスメとマルカンセンサーが最後尾を併走。前半の800mは48秒3のハイペース。
 3コーナーから大外をスピーディキックが捲り上げてきました。直線に入ったところではダノンレジーナがまだ先頭でしたが,2番手まで上がっていたスピーディキックがすぐに前に出ました。そのまま抜け出したスピーディキックが快勝。大外から追い込んできたトップザビルが3馬身半差で2着。セパヌイールが1馬身差の3着でシゲルルビーが半馬身差で4着。ロカマドールが半馬身差の5着でした。
                                   
 優勝したスピーディキックはここがロジータ記念以来のレース。南関東重賞は6勝目。ここが古馬との初対戦でしたがおそらく通用するだろうとみていました。その期待に応えてくれる文句なしの圧勝。2歳のときに勝っていますので,来年は再度の重賞制覇が目標になるでしょう。距離はこれくらいの方がいいのではないかと思います。父はタイセイレジェンド。母の父は2003年にシンザン記念と武蔵野ステークス,2007年に佐賀記念を勝ったサイレントディール
 騎乗した御神本訓史騎手はロジータ記念以来の南関東重賞57勝目。第8回,12回に続く4年ぶりの東京シンデレラマイル3勝目。管理している浦和の藤原智行調教師は南関東重賞6勝目。東京シンデレラマイルは初勝利。

 理性ratioそのものが感情affectusを抑制したり除去したりできるというのは,基本的にデカルトRené Descartesの思想です。よってそのデカルトの思想に従っている限りでは,その人は自由の人homo liberであることはできないでしょうし,賢者であることもできないでしょう。感情を抑制したり除去したりするのはそれとは別のより強力な感情ですから,自由の人ないしは賢者であるためには,理性から何らかの感情を発生させ,なおかつその感情が,受動感情より強力であるようにする必要があるのです。
 とはいえ,受動感情そのものは,人間が現実的に生きている限りでは必ず隷属する感情なのですから,その限りではすべての人間が奴隷でありまた無知者です。ここから理解することができるように,ある人間が現実的に存在しているとして,Aは自由の人であってBは奴隷であるとか,Cは賢者であってDは無知者であるということはできません。あるいはそのように理解するのは適切ではないと僕は考えます。むしろ同じ人間が自由の人になったり奴隷になったりするのであり,同様に同じ人が賢者であったり無知者であったりするのです。各々の人間に相違が発生するのは,その人間が自由の人である機会が多いか少ないか,あるいは賢者である時間が長いか短いかという点にあるのであって,その相違だけが,ある人間と別の人間を,自由の人と奴隷に,あるいは賢者と無知者に分類するのです。いってみれば自由の人タイプの人間と奴隷タイプの人間,また賢者タイプの人間と無知者タイプの人間に分割することは可能ですが,自由の人と奴隷,賢者と無知者というように,正確に分類されるわけではありません。
 このことは,第五部定理四二備考で無知者について記述された直後の部分に反映されていると僕は考えています。
 「賢者は,賢者として見られる限り,ほとんど心を乱されることがなく,自己・神および物をある永遠の必然性によって意識し,決して存在することをやめず,常に精神の真の満足を享有している」。
 ここでは,賢者はほとんど心を乱されないといわれずに,賢者は賢者としてみられる限りで心を乱されないといわれています。これは意図があるいい方だと僕は考えます。
コメント
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