スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ロンジン賞ジャパンカップ&プレイの可能性

2021-11-28 19:20:00 | 中央競馬
 アイルランドから2頭,フランスから1頭が招待された第41回ジャパンカップ
 ブルームはタイミングが合わずに1馬身の不利。アリストテレスが先手を奪い,向正面にかけて3馬身くらいのリードを取りました。2番手にはシャドウディーヴァとワグネリアン。4番手にオーソリティ。5番手にシャフリヤール。6番手にサンレイポケット。7番手にコントレイルとユーバーレーベン。2馬身差でグランドグローリー。10番手にブルーム。11番手にジャパンとウインドジャマーとユーキャンスマイルとロードマイウェイ。15番手にマカヒキとモズベッロで2馬身差でムイトオブリガード。発走後の正面では最後尾にいたキセキは向正面でかなり外の方を上昇。先頭に立って3コーナーから4コーナーにかけて7馬身くらいのリードになりました。最初の1000mは62秒2の超スローペース。
 直線に入るところでもキセキは5馬身くらいのリードがありましたがさすがに失速。すぐに2番手に上がったオーソリティが先頭に。その外から並んで追い上げてきたのがシャフリヤールとコントレイル。シャフリヤールの伸び脚は坂を上ったあたりで止まりましたが,コントレイルは最後まで伸び,オーソリティを差し切って優勝。オーソリティが2馬身差で2着。シャフリヤールが1馬身半差で3着。
 優勝したコントレイルは昨年の菊花賞以来の勝利で大レース5勝目。菊花賞まで7連勝した後,3連敗していましたが,2着,3着,2着でしたから,力量は上。そういう意味では順当な優勝といっていいでしょう。事前からここが引退レースと宣言していましたから,有終の美を飾れてよかったという思いが強いです。父は第26回を勝っているディープインパクトで父仔制覇。Contrailは飛行機雲。
                                        
 騎乗した福永祐一騎手はスプリンターズステークス以来の大レース41勝目。ジャパンカップは初勝利。管理している矢作芳人調教師ブリーダーズカップディスタフ以来の大レース21勝目。日本国内では昨年の菊花賞以来。ジャパンカップは初勝利。

 近藤が1索を捨てないで失点を回避したのは,直観scientia intuitivaが働いたからだというのは確かです。そのことは近藤自身が認めています。しかし,直観が働くagere場合にのみこの1索による失点を回避することが可能で,直観が働かない場合は失点の回避は不可能であるかといえば,そうではありません。そしてこのことも近藤は認めています。このプレイは,そのプレイに要した時間の短さのゆえに,近藤が独自の直観によって失点を回避したと解釈されるかもしれないけれど,だれにでも構築することができる理論の結果effectusとしての失点の回避であった可能性もあるという意味のことを近藤は書いているからです。そしてこのことは,僕が示した1索を手の内にとどめた理由というのは,確かにだれにでも構築することができる論理の集積であるということから確かだといえます。また,そもそも直観すなわち第三種の認識cognitio tertii generisがある人間の知性intellectusのうちに働くためには,第五部定理二八にあるように,それに関連する第二種の認識cognitio secundi generisの蓄積がその人間の知性のうちでなされていることが不可欠な要素であるということからも確かだといえるでしょう。第三種の認識は第二種の認識の蓄積によって働くのであるとすれば,蓄積されている第二種の認識だけでも,同じ認識がその知性のうちには生じるからです。ただ,第三種の認識でそれを認識するcognoscereことと,第二種の認識でそれを認識することの間には,要する時間に決定的な差があるというだけのことです。そしてこれもまた,直感の麻雀は答えが一瞬で出るのが特徴であるといっている近藤の主張に合致しているといえます。
 ここから分かるように,直観には理論的な蓄積が必須とされます。しかし近藤は,直感の条件として,理論だけをあげているわけではありませんでした。近藤が直感に至るためのみっつの条件に,理論は含まれていますが,ほかに思考と経験もあげられていたからです。そこでいよいよ,ここの部分の検討に入ります。このうち,理論と思考というのは,いずれも第二種の認識を意味すると解することができるので,近藤がいっていることとスピノザの哲学との間には何の齟齬もありません。これは第五部定理二八そのものだからです。
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