スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

リコー杯女流王座戦&リーチの判断

2021-11-17 19:38:59 | 将棋
 15日にみなとみらいで指された第11期女流王座戦五番勝負第二局。
 西山朋佳女流王座の先手で三間飛車。里見香奈女流名人が向飛車の相振飛車。後に相向飛車になりました。この将棋は僕には後手がうまくやっているようにみえたのですが,実際には接戦だったようです。
                                        
 第1図で先手は☗9五飛と回りました。ここは☗6五香と打つのも有力で,しかしそれは☖同銀☗同飛☖9三歩で攻めを継続するのが難しいという判断だったとのこと。確かにその局面でどう指すかは難しく,☗3二銀から☗4三銀成を目指すことになりそうですが,決着がつくのは先になりそうです。ただこの局面は先手が一気に勝てる局面ではなかったので,そう指す方がよかったでしょう。
 後手の☖3五桂に☗9九香と打ったのは継続手段なので仕方がないかと思いますが,直接的な敗着はこちらで,☗3九桂と受けておけば,先手玉は簡単には寄りません。☖9一香で大変という感想が残っていますが,元々が大変な局面だと判断しなければなりませんでした。
 ☖2七桂成☗同銀☖同飛成☗3九王☖7一玉☗5四桂に☖8一銀が先手が軽視していた受け。
                                        
 第2図は後手の攻めの方が早く,勝ちになっています。後手の方が読み勝っていた一局ということになるでしょう。
 里見名人が連勝。第三局は来月7日に指される予定です。

 12000点をサクラナイツから獲得しても,パイレーツは得点を上積みできるだけで,順位は上昇しません。しかしそれ以外の仕方で得点を獲得すれば,順位は上昇します。すなわちフェニックスが9筒か1索を捨てれば,パイレーツが2位でフェニックスが3位となって試合終了です。同様にアベマズがどちらかを捨てれば,パイレーツは2位,アベマズが3位で試合終了です。また,どちらかを自身で引いてくれば,パイレーツは1位まで上がり,親のデメリットの関係でフェニックスが2位,アベマズが3位で試合終了です。ですからこのテンパイは,パイレーツがリスクを冒してでも目指したテンパイに適合します。
 この手は,リーチをすると,ほかのプレイヤーの責任によって獲得することができる得点が,24000点にアップします。したがって,得点を獲得すれば必ずトップになります。なのでリーチをするという考え方もあるでしょうし,実際にパイレーツのプレイヤーである瑞原がそうしたように,リーチを宣言しないという方法もあると思います。これは各々のプレイヤーの考え方で,どちらが正しいというものではないでしょう。リーチを宣言した場合は必ずトップになるというメリットはありますが,他のプレイヤーの警戒度が上がる,すなわち得点を獲得することができる可能性は低減するというデメリットもあります。また,リーチを宣言する場合は1000点を支払わなければなりません。宣言して得点を獲得すればそれは回収できますが,そうでない場合,ほかのプレイヤーが得点を獲得したら,そのプレイヤーが回収し,だれも得点を獲得できないと,供託という形で没収されます。以降の局がある場合,最初に得点を獲得したプレイヤーがそれを回収します。1000点のこととはいえ,この局面ではそれを出すことにもリスクはあるでしょう。なのでプレイヤーはこれら以外にも様ざまなことを考えた上で,リーチをするかしないかを決定するのです。自分で引いてくればリーチをしてもしなくてもトップになるわけですから,他のプレイヤーにテンパイしていると気付かれているとしても,リーチをしないという判断にも合理性があるのです。
コメント
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