スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

霧島酒造杯女流王将戦&協力の可能性

2021-11-13 19:02:18 | 将棋
 4日に指された第43期女流王将戦三番勝負第三局。
 振駒は歩が5枚で西山朋佳女流王将の先手で角道オープン四間飛車。後手の里見香奈女流名人が三間飛車に振っての相振飛車。すぐに先手から角を交換して相向飛車になりました。想定できる展開ではあったので,先手に何らかの研究があったのかもしれませんが,先手が乱戦に誘導。うまくいってリードを奪いました。
                                        
 後手が8五の桂馬を狙って2四の飛車を浮いた局面。この前に先手が攻めを急いだために,この局面はすでに接近しています。
 ここでは☗5五角と打って,桂馬を守りつつ7三への利きを足すのがベストでした。実戦は☗7三歩成☖同桂☗同桂成☖同金と交換。それから☗3四馬と飛車取りに出て☖8五飛に☗1六馬と銀取りに引きました。後手は銀を守るために☖1四桂。
                                        
 先手はここに桂馬を打ってくれればいいと思っていたようです。確かにこの桂馬はただ銀を守るためだけの手で,つまらないようにみえるのですが,この局面では好手で,後手が有利に立っていました。先手には思わしい攻めがないのに対し,後手は飛車の成り込みが見込めるからです。仕方ないと思えるような手が好手だったという,珍しいケースでした。
 2勝1敗で里見名人が女流王将を奪取。第32期,33期,34期,37期,38期,39期,40期に続く3年ぶり8期目の女流王将獲得となりました。

 アベマズは8萬をポンしていますが,テンパイしているという保証があるわけではありません。そこでもしアベマズがテンパイしていないとしたら,テンパイするために協力することができる可能性は,4筒よりも4索の方が高くなります。
 アベマズに対して4筒を捨ててテンパイする可能性が低いのは,4筒を捨ててアベマズに対して失点する可能性がきわめて低いことを説明したのと同じ理由です。少なくともアベマズの手の中には,2筒と3筒のセットは含まれていませんし,5筒と6筒のセットは含まれていないかもう完成しているかのどちらかです。ですからその形でアベマズにチーされる可能性はないのです。3筒と5筒を持っている可能性は0ではないですが,それもまた,この状況においてはあまり合理的ではない打ち方をアベマズがしている場合であって,実質的にはその可能性はないといっていいでしょう。一方,アベマズの手の中に2索と3索がセットで含まれている可能性はありません。これはアベマズがその2枚を捨てていることから濃厚になるのですが,このときにはすでに3索は4枚すべてが捨てられていますから,アベマズの手の中を見ることができない他のプレイヤーにも,絶対にないということが理解できます。しかし,アベマズは5索と6索を持っていないということを伝えるような情報は何もありません。ですから,アベマズの手の中に5索と6索が含まれているということは確知できませんが,アベマズがテンパイしていないのであれば,チーする可能性がある牌のひとつが4索であるということになります。そしてこの条件の場合,チーされる可能性はそれなりにあるのです。
 アベマズがテンパイしていない場合,横並びのセットがふたつ手の中にあるという可能性が最も高いです。詳しい理由は省きますが,その場合は5索と6索,6索と7索,3筒と4筒,6筒と7筒,3萬と4萬,5萬と6萬の6種類にまでは絞ることができると他のプレイヤーからはみえると僕には思えます。6種類のうちの2種類を持っているなら,4索をチーされる可能性は6分の2,つまり3分の1あります。そしてプロならもっと絞れるかもしれません。
コメント
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