スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

泗水杯争奪戦&別の理由

2021-11-12 19:04:50 | 競輪
 9日に行われた四日市記念の決勝。並びは岩本‐郡司‐内藤‐中村の南関東と古性‐稲垣‐東口の近畿で坂井と浅井は単騎。
 郡司がスタートを取って岩本の前受け。浅井はこの後ろに入りたかったようですが,許さなかった古性が5番手。8番手に坂井で最後尾に引いた浅井という周回。残り3周のバックから古性が上昇を開始。浅井が東口の後ろに続き,坂井が浅井の後ろに。しかしホームで岩本が突っ張り,古性は前に出られませんでした。バックから立て直した古性が再び上昇。郡司の横で併走となり,打鐘からホームにかけて競り合いに。郡司が番手を守り,岩本‐郡司‐内藤‐古性-稲垣-東口-中村-浅井-坂井という一列棒状になりました。バックから浅井が発進。よいスピードで上がってきたところで郡司が番手捲りを敢行。郡司が直線手前で浅井を牽制。直線は立て直した浅井が郡司を追い,その外から浅井マークのようなレースになった坂井も差してきました。大外の坂井が内のふたりを差し切って優勝。浅井が8分の1車輪差で2着。郡司が4分の1車輪差で3着。
 優勝した栃木の坂井洋選手は記念競輪初制覇。このレースは古性が岩本に突っ張られたために,郡司と競り合う形に。郡司が番手こそ守りましたが,余分な力を使うことになってしまいました。結果的に後方で脚を溜めていた浅井に有利な展開になったのですが,浅井も郡司の牽制で一旦はスピードが緩み,浅井の後ろにいた坂井が漁夫の利を得ることになりました。単騎の選手ふたりのワンツーで,波乱といえば波乱ですが,配当がそれほど高くなっていないことからも分かるように,これはこれであり得る結果だったといえるのでしょう。

 残るのはアベマズが4筒を2枚持っているというパターンです。
                                        
 これも可能性はあります。ただし,4枚のうち2枚が自身の手の中にあるので,残りの2枚がアベマズの手の中にある可能性はやや低下します。ただし,パイレーツの手の中には4筒はなさそうなので,その分だけは可能性が上昇しているといえるでしょう。
 しかし,それが2枚あるということと,失点するということは異なります。これは得点を獲得する形がどういう形であるのかということを説明しなければいけないのですが,ここではそれは省略します。この時点でアベマズの手の中には8索が2枚ありますが,これは得点を獲得するためには必要なセットで,最後までこのまま持ち続けなければなりません。そしてこのままの形では,8索を必要とする形のテンパイにはならないのです。よって,8索を他のプレイヤーが捨てたとしても,それでアベマズが得点を獲得することができません。そしてこの場合は8索ですが,この2枚の8索が2枚の4筒であっても同じことです。アベマズは8萬をポンしていますが,こういう場合はそのような形になりやすくなります。なのでこの面からも4筒でアベマズに対して失点してしまう可能性は低いです。そもそも,2筒と3筒をセットで持っていることはなく,また5筒と6筒をセットで持っていることはないということは,確知するcerto scimusことができる事柄ですから,それだけで4筒がかなり安全であるということは分かるのです。
 よって,この場合も,4筒を手の中に残し,4索を捨ててサクラナイツが自身の得点の獲得をほぼ放棄するような打ち方をする根拠としては,薄弱だといえるでしょう。もちろん4筒はパイレーツにもフェニックスにもアベマズにも失点する可能性が0ではないのに対し,4索は可能性が0ですから,それも理由になっているのは事実でしょうが,ほかにも理由があったと考える方が適切でしょう。そしてそれは,内川の希望spesと関係していると考えられます。
 内川は順位の上昇が望めないなら,パイレーツがアベマズに失点して1本場に移行するのが最良の結果でした。そのためにはアベマズがテンパイしていなければなりません。
コメント
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