スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

羽田盃&原因の一義性

2014-04-23 20:37:35 | 地方競馬
 中央競馬とは対照的に,今年は確たる中心馬が存在する南関東牡馬クラシック。初戦の第59回羽田盃。ナイトバロンが競走除外で14頭。
 鞭を入れてホストの逃げ。やや離れて2番手を追走したのがパンパカパーティで,注目のハッピースプリントは3番手から。最初の800mは49秒6でミドルペース。
 3コーナーを回るとホストは苦しくなり,パンパカパーティが先頭に。しかしハッピースプリントは楽な手応えでこれをマークしていき,直線で追い出されると容易く突き放し,ここからはワンサイドゲームで圧勝。中団から追い込んだドバイエクスプレスが5馬身差で2着。後方からさらに外を追い上げたドラゴンエアルが4分の3馬身差の3着。
 優勝したハッピースプリントは転入初戦の京浜盃に続いて南関東重賞連勝。前走よりも前目に位置でき,それで同じように伸びての楽勝ですから力の違いを見せつけた形。レースの取り口が安定していますので,仮に距離延長がプラスにはならなかったとしても,東京ダービーも能力差で相殺できるでしょう。順調にその時を迎えるということが,最大の課題であるといえそうです。はとこに2009年の関東オークススパーキングレディーカップ,2010年の名古屋大賞典スパーキングレディーカップ,2011年のTCK女王盃,エンプレス杯,スパーキングレディーカップと重賞を7勝したラヴェリータ
 騎乗した金沢の吉原寛人騎手は京浜盃以来の南関東重賞制覇で羽田盃は初勝利。管理している大井の森下淳平調教師も羽田盃は初勝利。

 『スピノザ「共通概念」試論』の方からみておきます。ただし,僕の考察主題との関連でいえば,その結論は無縁の方向から抽出されていますので,その訴訟過程に関してはここで詳しく説明するわけにはいきません。詳細を知りたいという場合には,この本をお読みになってください。
                         
 共通概念notiones communesは第二種の認識です。この第二種の認識と第三種の認識との関係に関する論述を福居は行っています。第三種の認識をスピノザは神の属性の形相的本性の十全な観念から事物の本性の十全な認識へと進む認識だと説明しています。福居はこれを第二部定理八と関連付けて説明しますが,そこには属性の一義性という観点があると理解します。これは端的にいえば,実体にとっても様態にとっても属性は一義的であるということです。これは他面からいうなら,属性が「唯一」であるということは,実体からみても様態からみても同一でなければならないという意味でもあり,僕の考え方と近縁性があると思います。
 福居はこの属性の一義性という知見が,原因の一義性という知見に直結するのであるといっています。これは少なくとも同一の属性に属するものに関しては,その原因というものは一義的に解されなくてはならないという意味を含みます。つまり数的に区別可能な原因が存在するということを否定しているのであり,これは当然ながら別個の二種類の因果性が存在するということを否定する主張であるといえます。
 僕の考えではどんな属性も唯一なので,ある属性の内部における原因の一義性が示されるだけで,因果性も唯一であるということが帰結します。ある属性と別の属性は実在的に区別されるだけで,数的には区別できないからです。ただ,福居が原因の一義性をいう場合には,第一部定理二五備考の,自己原因と原因の関係が訴訟過程の中心要素になっています。これは神を一義的な原因として見出す仕方です。つまりあらゆる無限様態の原因としての神と,あらゆる個物res singularisの原因としての神の一義性を主張していることになり,より徹底して複数の因果性の排除がなされているといえます。
コメント
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