花風社創立25周年動画の最終回、昨日拝見致しました。
クローズドな動画だったので、内容については申し上げられませんが、私は7分という今までで一番短い動画を見ながら、後藤新平翁の言葉を思い出しました。
それは「よく聞け、金を残して死ぬのは下だ。事業を残して死ぬのは中だ。人を残して死ぬのが上だ」という、新平翁が最後に残した言葉です。
後藤新平は安政の幕末、現在の岩手県奥州市に生まれ、明治大正昭和に活躍した政治家であり医師でもあります。
台湾総統として、近代台湾の礎を築き、関東大震災の復興大臣として尽力を尽くした人として知られています。
新平翁、最後の言葉には続きがあって、「中と上もある程度、お金がないと為すことは出来ないが」と言ったとか、言わなかったとか(…どっちやねん?、って実際に言ったのですが)。
そんな意味でも花風社さんが行っていることは、まさしく「人を残す上」の事業です。
今まで、「一生治らない」「努力させてはいけない」と言われてきた、発達障害とレッテルを貼られた人たちを、どれほど納税者として生まれ変わらせてきたか。
その代表とも言える人が藤家寛子さんですね。
また、まだ自閉っ子ど真ん中だった藤家寛子さんと初めて東麻布で会った時には、ここまで自閉っ子から脱却し、バリバリの社会人になるとは想像もできませんでした。
コロナ禍の現在、ドラッグストア最前線で活躍している姿は、花風社読者の皆様もよく知ることでしょう。
私自身も大切な知り合いが、神田橋先生との関わりによって、同様に世の中に復帰したことも加えておきましょう。
加えて言うと、発達障害が治るためには、そのための情報が必要ですが、愛甲さんや栗本さん、南雲さん、廣木師範など、それぞれの特性に合った著者の発掘というのも、花風社25年に亘ってきた功績でしょうね。
浅見社長の言葉を借りれば、「1万%、無名だったおっさん」の栗本啓司さんを見出したわけですが、その栗本さんの講座によって大勢の人が治っていった…これはまさしく「人を残すのが上」を、そのまま行く功績に違いありません。
さて、手塚治虫先生のブラックジャックに、こんなセリフがありました。
「これだけは きみもキモにめいじておきたまえ。医者は人をなおすんじゃない。人をなおす手伝いをするだけだ」
これはブラックジャックの恩師だった、本間丈太郎先生が言った言葉だったかな。
患者を治すのは、患者本人…そのことを多くの医者が忘れてしまったのではないかな。阪大医学部出身で医者でもあった、手塚先生ならでは名言ですが、コロナ禍の現在、それを忘れてしまった医師も多いのが残念です。
「人を残す」どころか、「人を食いつぶす」医者がいるとすれば、まさに恥を知れというところですが…。
ともあれ花風社創立25周年、まことにおめでとうございます!
新著に関われるのも楽しみです♪
これからも、どんどん治っていく人、納税者となっていく人たちを増やしていくことを希望します。
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