小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

ベジャール、そしてバレエはつづく

2009-11-01 08:45:22 | Weblog
一昨日はドキュメンタリー映画「ベジャール、そしてバレエはつづく」の試写会で、
新宿にある小さな上映館・TMシアターに行きました。
以前「ルーヴル美術館の秘密」の上映時にお世話になった、
映画配給会社セテラ・インターナショナルさんからのご招待です。
(セテラさんはおもにヨーロッパ系の芸術性の高いフィルムを扱う映画配給会社です)。

本作はモーリス・ベジャール亡きあと(2007年没)、
彼の名を冠したバレエ団がどう存続していくかを描いたドキュメンタリーです。
なんせ、あのベジャールのあとですからね。
後継者となったジル・ロマンのプレッシャーや苦悩はいかばかりか。
(ジル・ロマンはジョルジュ・ドンそっくり。ベジャールの好みもあるんでしょうね)。

本番のパリ・オペラ座の様子はほとんど映されず、
監督の目はすべて、稽古とリハーサルに向けられます。
バレエというのは、声こそ出さないものの、まるで全身を使った歌。
腕の動き、ステップひとつひとつには複数の意味が込められていて、
それが稽古やリハーサルによって昇華され、やがて完成形に至るプロセスが素晴らしい。

それにしてもモーリス・ベジャール・バレエ団であっても、
その存続には援助が必要なんですね。
団体の援助をしているのはスイスのローザンヌ市なんですが・・
ローザンヌ市長が見事な肥満体で(それも明らかな運動不足による)、
一筋の贅肉もないバレエ団の団員が、総勢で挨拶をする様子は対照的でした。

おすもうさんとバレエダンサーのコラボだったら、
もっと芸術的な絵になったでしょうけど(え、なるわけないだろうって?)、
いかにも現実を見せつけられた感じがしました。
それもドキュメンタリーのなせる技ですね。

それにしても容姿にも才能にも恵まれた一流のダンサーたちが、
ひたすらストイックにひとつの舞台へ邁進していく姿には、
ある種、尊敬と感動を覚えずにはいられませんでした。
興味のある方、ぜひ劇場に足を運ぶことをオススメいたします!

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