まさかの緊急事態延長で気分の上がらない方も多いと思われる年度末ですが、わが家ではニュースもワイドショーもコロナ情報も一切、見ない日々を送っています。
そんな中、朝はNHKのBSプレミアムを付けっぱなしにしていますが、その中で目が離せないのが、36年前の朝ドラ「澪つくし」ですね。
現在、放映中のおちょやんも面白いけど、40年近い前のドラマは役者も筋書きも濃さが段違いです。
韓流ドラマの記憶喪失、妾の子(いけませんね〜、差別用語か)などの原型は、すべてここにあると言っていいでしょう。あ、そんなこと言うと、あちらの皆さんからクレームがつきそうなので、あくまで個人的意見ですね。
とにかく最高視聴率が55.3パーセント、平均視聴率44.3パーセントという、今では考えれない数字で、当時は朝ドラをまったく見なかった私にとっても新鮮なドラマです。
途中から見たので、物語の全体はわかりませんが、物語は千葉県銚子の醤油屋の娘・かをる(沢口靖子)と漁師の網元の長男・惣吉(川野)との純愛を描いたドラマです。
ロミオとジュリエットよろしく、両家の反対があった二人ですが、それを押し切ってめでたく結婚!
ところが、かをるは第一子を身ごもった中、惣吉は漁の最中に嵐に遭い、行方不明となってしまいます。そして第一子は何と流産!
また、待てど暮らせど惣吉の姿は見えず。この時点で、わたくしは「これはあとで記憶喪失になって現れるな」と思っておりました。
ところがかをるの夢枕に惣吉が現れては「おいらのことはいいから、新しい相手を見つけて結婚しろ」と言うではありませんか。ドラマはそれから何年も経って、かをるは惣吉を諦め、醤油屋の番頭・梅木(柴田恭兵)と結婚。
そして無事、双子を出産するのです。
「うーん、これは本当に惣吉は死んだかな?」
ドラマの進行が2ヶ月ほど経った、その時。そう思っていた矢先に、果たして惣吉が記憶喪失になって出てくるではありませんか!
惣吉の行方不明と記憶喪失の間が、あまりに長く、しかも夢枕で「再婚しろ」なんて言うから、すっかりダマされてしまいました。
でも、これには理由があって、川野太郎の惣吉が死んだあと、視聴者からのクレームと嘆願がすごかったんですって。
惣吉が行方不明になった段階で、脚本のジェームス三木さんは、本当に殺す気だったんですね。納得です。
嵐で行方不明になった惣吉が見つかった場所はフィリピン。
戦時中ですから、そこで強制労働をさせられて4年の歳月が経ったという設定にもびっくりでした。
ドラマは今、再婚相手の梅木と惣吉、そしてかをる3人をめぐって、如何なることになりますか〜!
ドラマの先は、知ろうと思ったら簡単ですが、あえて見ないことにしていますので、知っている方がいらっしゃっても教えないでくださいね(と、ネタバレをしたくせに勝手なことを言う)。
それにしても、血の気の多い漁師や醤油屋の若い衆が、やりたい放題。
かをるを拉致したり、その報復に漁師の次男坊の結婚式に殴り込みをかけたりと、今では考えられない狼藉です。
また「女は○○だ」とか言った、今言ったら大変なことになるセリフも満載。
たった40年足らず前のドラマですが、世の中随分と変わったものです。
棒読みセリフの沢口靖子さんですが、その分、何を考えているのかわからない演技もすごい。
俗に「役者は一に柄、二に勘 、三に慣れ」と言いますが、まさに役者は一にガラを地で行く女優さん。今でもご活躍のわけが納得です。
非常事態延長の2週間ちょっとの楽しみかな。
この茶番な非常事態宣言がなかったら、澪つくしの再放送は見なかったかもしれませんから、数少ないプラス面かもしれませんね(苦笑)。
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