小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

イタリアの食にも流行りすたり!

2017-10-02 17:06:11 | Weblog

30年以上にわたって、1つの国を何度か訪れていると変貌に驚くことがあります。

イタリアなどは「ローマの休日」の1953年から変わって・・・いや、何100年にわたって基本、劇的な風景の変化はないようなものですが、いや、けっこう変わった変わった!

変わったと思ったものの一つに「食」の嗜好があって、30年前・・いや、14年前にはカフェの店頭にどこでもあった”Tremezzino”(トレメツィーノ?)という具のタップリ入ったサンドイッチが消えたことでしょうか。

貧乏旅行をしていた学生の時は、これをいつも食べていたのですが、今の値段を見ると1個3€(約400円)以上ですから、学生が気軽に食べられるものでもありません。物価も含めて安かったイタリアは、はるか過去のものになってしまいました。

30年前にどこでも見かけたロティサリー・チキンは一時の流行だったのでしょうね。
その4年後に行った時にはどこにもありませんでした。

お米とトマトのコロッケ、アランチーニもまったく見かけなかったのも残念。
もともとナポリ以南の料理なので、南下したらあるのかな?

それから大きく変わったのが、塩味でしょうか。

イタリアの食事というのはリストランテで食べると、 これでもかというほど塩気が強く、年配の人などは引く人も多かったものです。でも、これが旨いんだ♪
イタリア料理には「塩を入れる勇気」とか、反対に塩の入りが少ないと「勇気がない」なんて言い方もするそうで(笑)。

あ・・これ、あくまでも又聞きです。
真偽のほど、ご指摘くださいませ。

ところが、ミラノからフィレンツェまで南下してくる間、強めの塩味ではあるものの、びっくりするほど塩辛い料理には遭遇しませんでした。 むしろヴェネチアで食べたアクアパッツァなどは、ほんのりした塩味でした。

それから食事に保守的と言われ、中華でも入り込めないというイタリア人ですが、ありましたありました。われらが和食、寿司屋や抹茶カフェが!

さすがイタリア人、美味しいものには貪欲です♪

広島出身、ダシ文化で育った妻には「ものすごく塩味が強いよ」 と言って出かけたもの、美味しくクリアできるイタリアの味覚の変化にやや驚きです。南は今はどうなのかな。
まったく抵抗なく舌鼓を毎食打ってました♪

ところが最後の晩、創業45年というトラットリアに入ったところ、塩辛い店がありました! 何と近場も近場、泊ってるホテルがやってるリストランテ・・いやホテルがレストランが経営してるのです。↑ こちらがそのトラットリア・トリトーネで頂いた牛肉とパルミジャーノ・レッジャーノのカルパッチョです。

日本ではカルパッチョというとマグロなどの魚介が一般的ですが、本国イタリアでは生の牛肉に塩を漬けたものなどを使います。

そもそも、このカルパッチョ。ご存知の方もいらっしゃるでしょうけど、15世紀から16世紀ヴェネチア最盛期に活躍した画家の名前です。

20世紀初頭、ヴェネチアのベリーズというBarが、地元で活躍したカルパッチョの回顧展(当時)にちなんで出してメニューにその名をつけたのですね(ただし諸説アリ)。

この強烈な塩味はイタリアでしか味わえない、ど真ん中のメニュー!

さすがイタリア!
持って帰ったペコリーノチーズも塩辛い!

こんなの日本じゃ売れないけど、美味しい!
血圧が上がるけど旨いぞ!

日本のイタリアでは、この味出したらお客は引くでしょうけど、また食べたい味であります♡

↓ こちらはポルチーニ茸とエビのブッカティーニ+牛テールのトマト煮です。

 
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