2週間ほど前でしたか…猛暑の中の日曜日に夏の終わりを楽しもうと、国立競技場まで歩いて行きました。隈研吾設計による国立競技場は至って普通。思ったほど木材は使われていませんでしたが、あの規模の建物すべてに木材となると、それも仕方ないこと。
5階まで上がって新宿方面を一望したあと、正面入り口と思しきところに出たところ、なぜか警備の女性に声をかけられました。
「ここ、有名な心霊スポットなんだそうですよ」
▲過去からやってくる「恐れ」、未来からやってくる「不安」。
そこから脱却する知恵がこの本には詰まっています▲
えええええ?
警備の人がなんでそんなことを言ってくるの?
「ここの下は千駄ヶ谷トンネルといって、最初のオリンピックの時に墓地の下に無理やりトンネルを作ってしまったところだったんだそうですよ。私もここに来て初めて聞いたのですが」
時間は猛暑の2時半頃で、ユーレイなど出そうもない時間でしたので、私はエレベータ前にいた妻に「この辺、心霊スポットなんだったって」と能天気に言いました。
どのあたりか見てみようかと階段を降りてみたところ、それらしきトンネルに二人ともイヤな気配を感じて引き返しました。
ちょうどその時、妻が立っていたエレベーターはそのトンネルの真下まで行くようになっていて、聞いたら私を驚かそうと、そのエレベーターに乗ろうとしてたそうです。
おいおい、ホントにいなくなったら大変だろ!…て、そんなことはなかったと思いますが、警備の女性がその話をしてくれたのは良かったです。
「ここに怖いものがある」とサインがあるのに、そこに近づいてしまうのは利口なことではありません。私たちはコースを変え、別の外苑前の道を通ってお家に戻りました。
あのまま、千駄ヶ谷トンネル方面を歩いていたら、どうなっていたか。
多分、何もなかったとは思いますが、楽しい気持ちにはならなかったと思います。
そういえば、ちょうど12年前に箱根の浅間山で似た体験をしたことを思い出しましました。
箱根の魔物 実は己の心かな
あの時のブログには書かなかったけど、実は私…あの時絵に描いた「箱根湯本」の方向に行こうと、一瞬考えてしまったんだよね。
時々、このことを思い出し、あの時変な道に行かなくて良かったと思うのですが、この時もそうだったかもしれません。
なんて、とりとめのない話になりましたが、この歳になって「近づいてはいけないもの」がなんとなくわかるようになった気がします。