小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

そろそろ発売! 「活かそう! 発達障害脳」

2011-06-18 10:05:28 | Weblog
6月下旬になりました。
いよいよ花風社さんの新刊本、脳みそ先生の著書が上梓されます。

その名も「活かそう! 発達障害脳」
私もイラストとマンガを担当されてもらった関係で、はじめのゲラからゆっくり読み通していましたが、
いちいち腑に落ちる部分の多い原稿でした。

以前、あ@花さんのブログでもアップされていたと思いますが、
「無意識がかしこい」というフレーズという言葉があったと思います。

これは脳の中にある原始的な部位(小脳を含め)のはたらきによって
勘が働いたり、生きるための感覚が稼働するという話ですね。
(これについては巻頭のマンガでも描きました。
 個人的にはユングや仏教の「他力本願」を思い出されます)。



こういった話が系統だって、わかりやすく書かれていて、
なぜ脳がそのような働きをするのか、思わず膝を打つこともしばしばでした。


しかし、イラストを描く立場からすると、かなり難しい仕事でした。
なんせ、脳という器官は実に複雑怪奇なしくみをしております。

たとえば前頭葉、後頭葉などといった部位には、それぞれ名称があるのですが、
どこからどこまでが前頭葉、後頭葉といった区分けがはっきり分けられるわけでありません。

おまけに、上から輪切りにして見ると確認できるのに、
横から縦割りにすると、どこにあるのか描けなくなる器官もいっぱいあります。


たとえば、東洋医学でいう「丹田」という器官はありません。
胃腸や腹筋、血管などの働きを含めた総称です。

また実は「口」という器官もなく、
これは唇や歯、上あご、下あご、咽喉、舌などをすべて合わせた総称です。


脳の場合、その区分けが比較にならないほど複雑で、
平面に脳地図を描くなど、不可能な話。
さらに言えば、脳立体を作ればそれがわかるかといえば、それも不可能です。

たとえば、ビルディングの立体模型は作ることができても、
その中で機能しているコンピュータの配置やしくみまで、
すべてをひと目でわかる立体図ができないのと同じです。

そんなわけで、私とあ@花さんで智恵を絞りながら描いたものは、
けっこうな回数、脳みそ先生からダメ出しが出ました。

そこで、一工夫したのが、
ごくごく大ざっぱでシンプルな図を描き、脳の部位を1つか2つ、
おおまかに描くという手段を取りましたが、
これが結果的にわかりやすい図になったかと思います。


自分の仕事の範囲ばかり語りましたが、
実際の内容は書籍を購入してお楽しみいただければ幸いです。
この本によって自分の眠っていた能力が目覚めるかもしれませんよ。

イラストは先生のアイコン2種。
私はのうみそキャラが気に入っていたのですが、
先生のご指名でフツーの本人キャラが採用されました。
コメント (6)
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