浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

京都のスタンド使い

2010-08-28 17:29:55 | 食べ物
京都で泊まったホテルがよくてさー。

だいたいどこ行っても駅の目の前のチェーン系のホテルに泊まるんだけど、今回は夏休みと言うこともあってなかなかホテルが取れなくてね、京都駅からはちょっと離れた、バスで10分くらいのホテルを取ってみました。

これが大正解。

ちょっと一昔前の温泉旅館の風情で古めではあるだけど不潔感は無い。ほいで部屋が最高。洋室と和室の二間。もう一人にはもったいないくらいですよ、無駄に和室でごろごろしちゃったりなんかしてね。更に安い。えーっと5000円くらいかな。

一人で予約取ったのになぜかダブル。そんなホテルで早めにひとっ風呂浴びてご飯を食べに行く。

ちょっと中心街からは離れてるんでお店はなかなか無い。10分ほどふらふらした上でホテルの最寄りのお好み焼き屋さんに入る。これがまた大正解。

なんつーことない店なんだけどえがったわー。

まずツマミにホルモン焼きを頂いてビールでやりながらマスターの作るお好み焼きをずーっと見てた。


これホルモン焼き。旨いのよ~。

やっぱりなんつーことない店(何度も言うな)でもプロだよね~。プロの調理を見てるのって楽しい。

鉄板にラードを敷く所作から「むむ、出来るな」って感じ。大きなスプーンにラードを山盛り取り、「え?多くない?」って思うんだけどスプーンの裏を鉄板につけ温め溶けたラードを更にスプーンの裏で延ばす。だからラードは全部は使わない。はー、そうやって塗るのね~。

お好み焼きの生地を丸く延ばし、そこに焼きそば豚肉なんかを乗っける。

別の場所に卵を割り黄身を崩す。

すかさずその上にお好み焼きをひっくり返し乗せる。

そこで!

これが「おお!プロ!」と思ったんだけど、お好み焼きを指先で押さえググっと約1回転半させる!

もうなに!?このアクション!明らかにスタンド使ってますよ。黄金長方形の回転ですよ。

このアクションのおかげで出来上がったお好み焼きの表面が卵の白身と黄身で非常に美しいグラデーションになってる。絶対こんど自分でもやってみよー。

そのグラデーションを写真撮ろうと思ったけど、我慢出来ずソース塗っちった。

味もね、美味しい。

そしてなぜかは分からないけどいい味とちょっとの歯ごたえがある。何の味か、何の歯ごたえかは分からない。

ジョジョ第三部、ホイール・オブ・フォーチュン戦を思い出す。

「明らかにスタンド攻撃だ、、、しかしそれが何なのかは分からない…」

なんだろうなんだろう、と思って食べてたら分かった。なんかね、たくあんを細く刻んだものが入ってるんだよね。

は~なるほど~。これって関西では普通なの?それともこの店独自?ま、とにかく美味しい。

〆にだし巻き卵を頼む。

これまた作り方がね~芸術ですよ。

温めた鉄板に溶き卵をジャッと落としブクブク言ってるまんますかさず巻いていく。薄焼き卵を巻いた感じなので出来ただし巻きはたぷたぷるんぷるんのミルフィーユ状態になってる。またダシがね、京都だからか薄いけどしっかりしてて旨いんだわー。

何度も言うけどほんとなんつーことない店なのよ、ぜんぜん高級じゃない。僕の後ろで食ってた学生なんて3人で会計3000円ちょいだった。

とにかくね、どこにでもプロはいるもんだよね。