浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

時代は変わる

2010-03-31 23:13:37 | 日記
Bob dylan、「Times A have changin'」はいい曲ね。この曲が象徴的に使用されてる映画、「ウォッチメン」はダークで真剣でアホで好みは分かれると思うけどオススメです。

今日のテーマは「時代は変わる」と言うテーマで三題。

こないだねぇ、結婚式の二次会に参加して帰りに「どうぞー」って感じでウコンドリンクとガムをもらったんですよ。ま、二日酔い防止と息のリフレッシュ、という心遣いでしょうね。ありがたくいただきました。ガムってあんまり食べないんですよね~。ガムってさ、噛み終わったら口から出して捨てなきゃいけないわけじゃないですか。ゴミ箱なかったりして紙に包んでポケットに入れとくとなんかちょっとはみ出しちゃったりしてぐちゃぐちゃになるの嫌でね。

ま、そういうあんまりガム食べない人間なんだけど、いただいたガム見てびっくらこきましたね。どうやらFitsというガムらしいんだけど、これ「ピッ」と抜くだけで紙剥かなくていいようになってるのね。言葉じゃ説明難しいけど並んでるガムをピッと抜くとすぐ食べられる。進化してますね~、ガム。

ガムと言えば昔さ、僕が子供の頃、やけに父親がガム買ってきてんたんだよね。あれなんだったんだろう?禁煙したのは僕が生まれるわけだから禁煙用ってわけじゃないだろうし、今観るとガム食べることなんてなさそうだからもともとガム好きなわけじゃないだろうし。

で、その当時、父が買って来てたのが要は板ガムと言うやつで、コーヒー味とブルーベリー味。特にコーヒー味についてマドモアゼル唯先生と大学時代に「あれ、ジューシー(マイミクのジューシーじゃない)だったよねぇ~、食べたいねー」という話をした覚えがある。

で、食べ物話と言えばさ、プリン大福って知ってます? これねぇー、味をどう説明したらいいかな? えーっとそとの皮部分がカスタード味、中の餡がカラメル味。これね!一口食べた瞬間「なんだこりゃー!!??」と思うくらい美味しいのよ。昔はさぁ大福ったらあんこしか無かっただろうに苺大福あたりから進化したねぇ。プリン大福、ほんとに美味しいですから是非お試しあれ。

んでね、先日仕事でちょっと少し時間が余ってご飯食べるのには中途半端だし適当な喫茶店も見当たらなかったんで「ま、ゲームセンターで時間でもつぶそうかな」と久々にゲーセンに入ってみたんです。

ご存知の方はご存知だと思いますけど僕、昔はよくゲーセン行ってました。暇さえあればね。

ちょうどバーチャファイターだとか対戦ゲームが流行ってたころでお金を使ったもんですよ。最近行くことはほとんど無いけど10分20分だったらうまく行けば300円くらいでつぶせるな、と思ってゲーセン行って見たんだけど、まぁ昔とは違うね。

最近、皆さん行かれてます?ゲーセン。

今のゲーセンはパチンコ屋でっせ。いやほんと。

パチンコ台(と、パチスロ)が並んでてみんなやってるの。

これ多分勝ってもお金に換えられないと思うんだけど何でみんなやってるんだろうね?僕はそもそもパチンコをやらないからわかんないんだよね…。

しかもね、子供もやってるの。お母さんの隣で仲良く。

うーん、ちょっと考えちゃいますね。

この子、大人になったら確実にパチンコやるよね。あとゲーセンでメダルゲームがあるんだけどそれもやってるの。「東京に合法カジノを」という話もあるけどこういう子たち確実にカジノのお客さんの予備軍だよね。


じゃ、プリン大福食べてきますね。ほんとおいしんだから。

まだ愛し足りない

2010-03-28 21:19:39 | 日記
先日、ちょっと実家に帰ってきまして。

何度か書いているかもしれないけど今の僕にとって実家に帰る理由と言うのは「姪っ子に会う」ということしかないんだよね。(あ、旨い米を食う、というのもちょっとあるか)

姪っ子は妹の子で7歳と3歳の女の子二人。

上の子なんてねー、つい最近生まれたばっかりだと思ってたらもう来月から小学生ですよ。早いねぇ。

下の子は最近自我が芽生えてきたようで、人見知りもするから母(妹)と祖母(母)以外の人には「あっちいってー」しか言わない。さすがの僕もさー、女の子に「あっちいってー」と何回も言われるとちょっと傷つくね。

ということで上の子とばっかり遊んでます。

これがまた可愛いんだ。もう7歳だから結構喋れて本当に一緒にいると楽しい。1泊2日でたっぷり遊んだんだけどまだ遊びたいなぁ。本当に僕、この子愛しちゃってますわ。今から「変な男にひっかかったらやだなぁ」とか思ってるもの。

最近、思うんだけど上の子は川島海荷という芸能人に似てる。

なもんだからこの芸能人が水着なんかで出てたりすると「ああ、そんなことやめてほしいなぁ」と思っちゃう。(←バカ)

ちなみに下の子はこれに似てる。

(漫画「バカ姉弟」より。)

いや、失礼かも知れないけどほんと似てるんだもの。

Deliver me.

2010-03-16 00:35:57 | 仕事
あんまり理解されてないと思うんだけど、僕は心の奥底では非常にネガティブで後ろ向きな人間です。

あんまり僕のことを知らない人からは「いつも前向きだねー」とか「ストレスなさそう」とか言われるんですけどね。

基本的にはすごくネガティブで「何も巧く行かないんじゃないだろうか?」と思ってる人間なんでだからこそ「じゃあ巧く行かせるためにはどうしようか?」と考えている、って面もあると思ってるんだけど。

つーことで今日はダークサイド面の僕の話。明るく楽しい話じゃないんで楽しみたい人はあっこさんの日記をお読みいただければ。

ここ二ヶ月ほど、結構過渡期で仕事にせよプライベートにせよあんまりいいことがありません。

仕事に関してはトラブルが起きてる、ということではなく(それを言ったら僕の仕事なんて常にトラブルなんだけどね)たぶん組織として曲がり角に来てるんだなー、という感じ。

僕の会社は12月決算でもう今期が始まってから3ヶ月が経とうとしているわけだけど、この3ヶ月間で大きな課題が見えた。

「たぶん難しいかも知れないなー、でもあの人がやるって言ってるからいったん信頼するか」と思ってた仕事が結局、3ヶ月経って何の数字も動いていない、ということになりそうな感じがする。

それについては僕、結構後悔してるんだよね。

「あなたがやるって言っているけどどうせ出来ないから僕がやります」と言っていれば数字は変わったはずだから。

結局、そこで腹をくくれなかった、あるいはそこでその人を傷つけてでもその仕事を取り上げられなかった僕自身の「弱さ」について結構後悔しています。

「その人」というのが僕より立場が下の人だったら組織上、早めに決断していたかも知れないけど、「その人」は結構僕より立場が上で、しかも僕がそれなりにお世話になった人なんだよね。それについては期待外れ感も感じているのが悲しい。

仕事でもプライベートでも「今度こそ」と思って、結局、前と同じ結果に終わることほど悲しいことは無いね。

『信じて裏切られる方が真実を疑ってしまうよりよっぽどいい』

という言葉を信じて生きてるわけだけど、それは信じて騙されても平気、ってことじゃないんだよね。

うーん、なんつーかここ2、3日「Dliver me.(我を救い給え)」ってふと呟いてみる。

コーチ・カーター

2010-03-14 23:18:23 | DVD、映画
非常勤講師として母校である県立高校の教壇に立ってたことがあります。1年だけね。まぁー、僕みたいな人間が教壇に立っていいのかよ、と思ってたんだけどね。

担当していたクラスは体育コースというクラスの英語の授業。

体育コースというのは基本的に部活動なんかで推薦を受けて入ってきたクラスで申し訳ないけど勉強が出来る生徒はそんなにいない。

ある生徒なんかはカタカナの「ヲ」が書けなかったし、数学の先生に言わせれば九九を全部言えるのは半分くらいかもしれない、ということだった。(えーっと高校生ですよ)

あるとき、野球部の生徒がこう言った。

「俺は甲子園行ければ学校なんてどうでもいいんだ。」


そういうことを「コーチ・カーター」という映画を観ていて思い出した。

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治安のよくない町の人々の唯一の娯楽は地元高校のバスケ部。そこに赴任してきたコーチは以前、その高校にいたスター選手。バスケットで奨学金をもらい、大学に行き、今では地元でスポーツ店を経営している。彼は選手たちに約束をさせる。「2.3以上の成績を維持しろ。授業はすべて必ず出席し、常に一番前の席に座れ。」

名コーチの指導によりチームは快進撃。しかし連勝を続けていたのに、コーチは体育館を封鎖しリーグ戦をキャンセルさせる。なぜなら選手たちが約束を守らなかったから。

成績目標を達成するまで図書館で勉強させる。コーチは言う。

「この学校の卒業率は50%、半分の生徒が退学する。しかも大学に行けるのはクラスに1人だけだ。」

生徒が聞く。「じゃあ俺たちはどこに行けるんですか?」

「統計によればこの町の18歳から24歳までの男性の33%は、、、刑務所に行く」


バスケで大学に行けるのは一握り、その中からプロになれるのも一握り。多くの選手は高校を出てバスケットコートではなく社会で生きていく。

このテーマによって単なるスポーツ感動映画に終わらず現代アメリカ映画になっている。

うーん、いい映画でしたね。

はい、泣きました。弱いんです、スポーツ物。

なんたって稀代の演説俳優サミュエル・L・ジャクソンがよかった。コーチの演説が体育館の中で響く響く。僕に権利があるならぜひこの役にアカデミー賞を上げたいね。

DVDで観たんだけど特典の「カットシーン」もよかったなぁ。特に「いつか買う豪邸」のシーンは本編に入れたほうがよかったと思うよ。

コーチは選手のことを「gentlemen(諸君)」と呼ぶんだよね。しっかりと敬意を払っている感じでそれにつれて選手がプライドと敬意を持ち始めるのが非常によかった。

あ、ちなみにこれ実話だそうです。



「甲子園に行ければどうでもいい」と言った生徒に僕は「まぁまぁがんばってね」としか言えなかった。もし今の僕なら何か違うことを言えるだろう。

結局、甲子園に行くことの無かった彼はいま何をしているんだろう?

肺が壊れるくらい

2010-03-13 14:17:52 | 音楽
春の陽気でぽかぽかの土曜日なんでこんな日はオープンなカフェバーでさくっとビールでも飲んで酔っ払いたいところですが、会社にいます。

いや別に文句があるわけじゃなくて好きでいるんですけどね。

もーう天気がよくって仕事は進みません。

つーことで音楽ばっかり聴いてます。

やっぱりyellowcardはいいなぁ。

ベストワンは「only one」だな、やっぱり。
Yellow card- only one with lyrics and subtile in cgd.3 cafe

いろんな意味で「男の子の歌」って感じがする。
-------------------------------------------
Broken this fragile thing now
And I can't, I can't pick up the pieces

かけがえの無いものを壊してしまったよ
かけらすら拾えないほど

And I've thrown my words all around
But I can't, I can't give you a reason

いろんな言葉ぶつけてみても
君に理由を説明することなんて出来ないよ

I feel so broken up (so broken up)
And I give up (I give up)
I just want to tell you so you know

もう体がバラバラになってしまった気がする
もうあきらめるよ
ただ君にわかってほしいから一言だけ言わせてほしいんだ

Here I go, scream my lungs out and try to get to you
You are my only one

君に届くように肺が壊れるくらい叫ぶよ
いいかい?
君は僕のたった一人の人なんだ

I let go, there's just no one that gets me like you do
You are my only, my only one

僕をこんな気持ちにする人は他にいないんだ
君は僕のたったひとつのものなんだ

Made my mistakes, let you down
And I can't, I can't hold on for too long

僕は間違いを犯したし、君をがっかりもさせた
もうそれほど長く持ちこたえられないよ

Ran my whole life in the ground
And I can't, I can't get up when you're gone

僕は生活をダメにしたよ
君がいなければ立ち上がることも出来ないんだ

Here I go so dishonestly
Leave a note for you my only one

不誠実なままだけどもう行くよ
かけがえの無い君にメモだけ残して

And I know you can see right through me
So let me go and you will find someone

君はすべて気づいてるはずだよね
だから僕はもう行くし君は別の誰かを見つければいい
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ついでに「Light Up the Sky」も。


「君のために空を明るくするよ」なんて男の子でいいよねー。

「Only one」はバイオリンがよかったけどこっちはドレッドヘアがバウバウ乱れるドラマーがかっこいい。


あービール飲みたい。

やだって言わない限りやじゃない

2010-03-13 00:57:16 | 日記
よくですねー、「ごめんね、大変なこと頼んじゃって」とか「大変でしょ?」とか言われる。

そんな顔してるのかな?

まぁ三沢(追悼)に似てることは否定しないけど。

正直言いますけど、だいたいにおいて頼まれごとされて「ああ、いいですよ」って受けたときは気にしてもらう必要ないのよね~。

もちろん「ごめんねー、ありがとうねー」と言われれば嬉しいけど何度も「大丈夫、無理してない?」とか言われても「いいって言ったじゃん」って感じ。

いや口に出しては言わないけどね。

逆に「えーやだなー」とか「もー面倒くさいなー」とか言ってしぶしぶ引き受けたときは「ごめんね、面倒なこと頼んじゃって」って言われたら「ええ、面倒です。ぶーぶーがーがー」って答える。

うん、我ながら性格悪いね。

でも、その後に「でもま、引き受けたのは僕だし」とは思ってるのよ。

つーことで基本的には僕は「やだって言わない限りやじゃない」というポリシーで生きてます。

ま、仕事上はそうも限らない場合もあります。それは僕も一応、社会人ですから。えーっとたぶんおそらく。。。そうだと思うんだよな、Non ne vero?(違う?)

あの矢沢の永ちゃんがさ、インタビューで、「矢沢さんってストレスあるんですか?」っていう質問にこう答えてた。

「何がストレスかにがストレスって…人間関係だね」。

この台詞を聞いたときにはああ、永ちゃんですら、と落胆しつつ勇気付けられたものです。

本当にさ、なにがストレスって人間関係ですよ。

いや、いま別にストレスがたまってるわけじゃなくて、普通の状態なんだけど、考えてみるとね。


個人的に「ああ、そういう人間関係はストレスだなぁ」と思うのは、たとえば人と接していてあとになって「あの時ほんとはやだった」とか言われることなんだよね。

これ、プライベートでの話じゃなくて、仕事での話よ。更に言うとお客さんにそういうこと言われたらそりゃ100%こっちが悪い。相手はお客さんなんだから。

でもさ、社内でこういうこと言われると僕は正直、僕は「ええ!?仕事なのにそんなこと言うの!?」って驚いちゃうレベルですわ。

いやね、たとえば男性と女性として付き合ってるなら分かりますよ。惚れたはれたで色々あるでしょう。

でもさ、こちとらビジネスでやってるのよ。

嫌だったら嫌だ、って言えばいいじゃんね。

「あなたからこういう仕事頼まれたけど、私これこれこういう仕事で忙しいんで出来ません」とか「こっちのほうがいいと思うんです」とかそういうことお互い話あって進めればいいじゃん、ビジネスなんだから。

そりゃ僕がデリカシー無いことは否定しないけどさー、やだったらやだって言えばいいじゃんね。

ま、色々難しいよね。

死なないぞ

2010-03-10 21:31:43 | 日記
先日「恋するベーカリー」を観に行って「あー、俺、アレック・ボールドウィンに似てるなぁ」と言ったら同行してた人に「体型と動きはね」と言われました。

太ったよねー、アレック・ボールドウィン。

ちなみに、「恋するベーカリー」おもしろかったです。スティーブ・マーチン好きなんで。いいよなぁ、こういう人になりたい。あ、長女の婿役の人がめちゃくちゃおもしろかった。不満と言えばベーカリーのシーンほとんど無いじゃん、ってだけ。

今日は体重の話。

3年前くらいにジョギングを始めて僕の体重は一気に減った。その頃は完全にジョギングジャンキーでしたからね。一年間くらいで15キロほど減ったのかな。さすがにそのくらい減ると着る物が一気に変わった。

それを維持してればよかったんだけどね…(遠い目)

いろいろあってジョギングをしなくなってやっぱり体重が増えた。

理由はさ、いろいろあるんですよ。

なんか人の性にするみたいで申し訳ないんだけどあるときステディな女性が出来て晩ご飯を頻繁に食べるようになったんだよね。

一人だったら会社から戻ってきてすぐ走りに行って晩ご飯はトマトだけ、ってことも出来たんだけど人と食べるとなるとそうも行かないし。

ということでジョギングの習慣が無くなって更にちゃんと晩ご飯も(いや、ちゃんとと言うかかなりたっぷりめに)食べるようになっちゃったからどんどん体重が増えてった。

簡単に言うと15キロ減った状態から10キロ戻った感じ。

うーん、これはよくないなぁ。

と、思っていろいろなところで紹介されてる「死なないぞダイエット」というものをここ三ヶ月やってます。

NHKためしてガッテン流 死なないぞダイエット 最新版NHKためしてガッテン流 死なないぞダイエット 最新版

「死なないぞダイエット」というのはどうやら「試してガッテン」という番組で紹介されてたようなんだけど、簡単に言うと、

・朝晩体重を量る。
・それをグラフにする。

というだけ!

そんなの意味あるの?と思うけど少なくとも僕にとっては今のところ効果がありますね~。

すごくなるほどーと思うんだけど、その趣旨というのは「食べることは脳の快感物質を出す。ならばそれ以外のもので快感物質を出すようにすればいい!」というもの。

やっぱりグラフが下がってる(=体重が減ってる)というのは快感なんだよね。

なんで夜なんかに「なんか食べたいなぁ」と思っても「ま、いいか明日量ったらたぶん体重減ってるし」と食べずにすむ。

始めて三ヶ月なんだけど3キロ減ってます。

一ヶ月に1キロずつ減らしていくのがリバウンドもしないいいダイエット、って書いてあったのでいいペース。

いや、ジョギングもしたいんですけどね。(なぜか言い訳)

想像せずにはいられないことがある。

2010-03-09 01:04:19 | DVD、映画
「んもう見てらんない」と思うような漫画があったりします。たとえば普通の家庭ががっぱり崩壊する「ありがとう」、借金まみれの人々がどんどん壊れていく「闇金ウシジマくん」、女性や子供も含めて多くの人々が惨殺されていく「ザ・ワールド・イズ・マイン」。。。もうこういうの読んでるだけで「何でこんなもの書くんだ?作者はちょっとおかしいんじゃないの?」と思ってたんだけど。

僕も年齢を重ねて「ああ、でも作者はこれを描かずにはいられずに書いたんだな」と思うようになってきた。

たぶん人間は「一番最悪な状態を想像せずにはいられない」あるいは「考えちゃいけない、考えたくない、ということを考えてしまう」動物なんだろう、と思う。

たとえば僕には姪っ子がいるんだけど、本当に可愛くて可愛くて仕方がない。妹の子でもこんなに可愛くて仕方ないんだから本当に自分の子供が生まれたらどうしよう、と思ってしまうんだけどね。

その姪っ子と一緒にいて「ああ、楽しいなぁ、可愛いなぁ」と思う反面、「もしこの姪っ子が永遠に失われてしまうとしたら…」と想像してしまう。

そして、そういうことを考えただけで胸が張り裂けそうになる。

もし姪っ子が一人で公園で遊んでいるときにわけのわからない「悪」がナイフを持ってやってきたりしたら…なんて考えただけで苦しくなるんだけど、それでも考えずにはいられないことがたまにある。

姪っ子ですらこうなんだから本当に子供を持っているお父さんやお母さんはもっと考えるんじゃないかな。

たぶん漫画家もそうで、子供が殺されるシーンなんか描きたくて描いてるわけじゃなくて、描きたくないからこそ、身を削って描いてしまっているんじゃないだろうか。

描くことによってそんなことが起こることを予防できるわけじゃないけど、そんな悲惨な目にあったときに自分だったらどうするだろうか、あるいは普通の人はどうするんだろうか、ということを描きたいんじゃないだろうか。

と、言うことを伊坂幸太郎原作の映画『重力ピエロ』を観て考えた。

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『重力ピエロ』は小説家伊坂幸太郎の最高傑作のひとつに挙げられる小説。
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僕は『アヒルと鴨のコインロッカー』のほうが好きだけどね~。

小説では軽妙な文体で語られているからついつい忘れがちなんだけど、この話の奥底にあるのはひとつの非常に悲惨な事件なんだよね。母にとっても配偶者である夫にとっても、そして息子にとっても「究極」の問題が奥底にある。

もしこの事件を他のストーリーで語るとすると非常に重たい小説になったと思う。でも伊坂幸太郎の筆力でこの事件がメインテーマではないように描かれていて少し気持ちを抜いて読み進められる。

この話に出てくる主人公のお父さん、もし自分がこの人の立場だったとしたら辛いなぁ。。。そこをすかっと通り抜けられるのがこのお父さんの素晴らしいところなんだけど。

伊坂幸太郎も多分、結婚してたと思うけど彼自身「奥さんがこういう状況になった時に自分は奥さんと子供を以前と変わらず愛せるのか?」という想像をしたんじゃないか、、というのは考えすぎでしょうか?

想像するにこの話で伊坂幸太郎が描きたかったのは実存主義と本質主義なんじゃないかと思う。

人間の本質に輝ける素晴らしいものがあるのか?それともそんなものは無くって実存が本質なのか。

この作品の中に完全無欠の「悪人」が出てくる。もう怒りを覚えることすら無駄に思える唾棄すべき悪人。もし神が世の中にいるのであればこんな悪人を作ったはずがない。でも現にこんな悪人が存在している。ならば神などいないのではないか。

でも一方、その悪人の系譜に連なる一人の人間は決して悪ではなく心の底に希望を持っている。

おそらく欧米でこの小説が描かれたとしたらそこに必ず「キリスト教」が描かれたと思うけど、ここは日本なので「遺伝子」という科学的なことがテーマになったんじゃないかと思う。

そして絆が遺伝子すらも乗り越える。

ま、こんな難しいこと考えなくっても気楽な感じで楽しめる小説なんで是非どうぞ。

映画もじゅうぶんよく出来てた。小説を読んで無くてもじゅうぶん楽しめると思いますよ。

とにかくこの作品の構成要素が素晴らしいんだろうね。メインテーマ、サブテーマ、流れるメロディともいえる伏線、登場人物の背景。

うーん、よく出来たストーリーだ。

大阪もっきりスープの夜

2010-03-08 00:56:51 | 食べ物
大阪での仕事は高校生を前に5時間喋り続ける、って内容。

いやー僕、喋るの好きっすけどさぁー、こりゃさすがに疲れるわ。昼ごはん食べる間も無かった。

つーことで「こりゃもう焼肉食わんとやっとれん!」と思いつつ難波の焼肉屋へ。以前、マイミクのエメさんにお勧めいただいた焼肉「」。鶴橋(関西の一大焼肉街)に本店があって僕が行ったのは道頓堀店。

先日来た時には満席で入れなかったのよねぇー。

今日は夕方早めの時間にオン&インということで何とか15分待ちで席につける。

ここの特長がなんたって希少部位。僕もかなりのホルモニストとして生きてきたけど聴いたことないメヌーばっかり。

ヨントン、プップギ、ハギシ、うちわ、ホソ…。うーんいいねぇ。

そして!ここが大事!

一品一品が安い!350円とか。メニューにも書いてあるんだけど色々食べて欲しいから一皿の量を少なくし安くしている、とのこと。あーもうえらい!ノーベル賞差し上げたい!

結構一人焼肉とかもするんだけどさ、そういう場合って色々食べたいのに一人前とか頼んじゃうと2、3種類しか食べられなくて悔しい思いをして枕を濡らしたことだってある。(おおげさ)

ここはいいねぇ。

カルビなんかももちろんちゃんとしたカルビもあるんだけど「カルビすじ」という処理したときに捨てちゃう部分(まさに「放るもん」ですな)なんかが400円。はい、ワタクシこういうレベルで充分でございます。

美味しかったのはね、プップギ。なんと「肺」です。そんなの初めて食べたよ。ちょっとグロテスクかな、と思ったんだけどそんなことまーーーったく無くって不思議な食感で非常に美味。

肉の出し方がワイルドで目の前に皿があるんだけど、そこに切った肉をタレで和えて「はいテッチャンー」って感じでダバっと入れてくれる。ということで肉の皿は一皿のみ。今、自分が何焼いてるのか良くわからなくなる。ジャッジャカ食べてると「あー、なんかいま俺、違う美味しいの食べたなぁー」と思うんだけどそれが何かはわからない、という完全脳味噌停止焼肉マシーン化。

そして!

これが嬉しいんだけど、ユッケジャンスープ。

わかります?下に皿が敷いてあってそこにこぼれるくらいよそってくれてるわけですね。まぁつまりは「もっきり」ってヤツです。これとご飯が出てきてもう「ああああ、オレもうダメ…」と理性を失いかけました。ご飯と食べるとこれがもう下世話な表現だけどちょっとイッちゃいますよ。

肉焼くのを忘れて10分くらいこれだけ食ってた。もう、止まらないんです。

「スープ!熱い!辛い!熱い!旨い!ご飯!スープ!飲む!飯!食う!ネギ!玉子!スープ!食う!飯飲む!キムチ!入れる!飯!お代わり!俺?誰!?」という至福の10分間でした。ほんとにもう止まらないんです。

ああ、旨かったようーー。

スープ飲もうとしてダバダバこぼして白シャツに赤が目立つ。

知能指数0ヘクトパスカルの夜。

昭和85年度の大阪の情景

2010-03-07 00:06:33 | 食べ物
今日のテーマソングです。


いやー、人生は楽しいなぁ。

って、アホみたいだけど。

もちろん僕だっていい年した人間だから気になることが無いわけでもない、落ち込む事だってある。「あーん、もう無理!もうなんか根室にでも移住してずっと釣りして孤独に年老いていきたい!」って思うことだってある。

それでもねぇ、毎日生きてたら楽しいよ。

今日は本当は観てぶっ飛んだ映画「太陽」の話か、ドッピオさんのコメントから始まった「映画や音楽のタイトルが巧く訳されているのは美しい」という話をしようかと思ったんだけど。

何でか突然大阪にいるので大阪の食べ物話します。(またかい)

昔、札幌で初めて入った会社で昼過ぎに突然社長が「今から東京行ってくる」と言って東京に発って行った。

それ観て僕は「すげーなぁ」と思ったんだよね。

実家が茨城で札幌に住んでたから、同世代の中では僕は飛行機に乗ってたほうだと思うけどそれでもその日にいきなり東京に行くってのは無かった。

そこから約10年経った僕は金曜の18時に突然「今日中に大阪行って」と言われるサラリーマンになりました、っと。

シェイクスピア曰く「人生は動く影である。所詮は、三文役者。いろいろな悲喜劇に出演し、出番が終われば消えるだけ。」

ま、舞台があるだけありがたいと思わないとね。

金曜の最終で大阪に着き、競技場のある長居という駅で降りる。

そういや晩御飯食べてなかったなぁーと思って駅前の串かつ屋に入る。

これが当たり。

お客さんは僕しかいなかったけど、落ち着けるいい店だった。

いやもちろん串かつもいいし、ソースも「これぞ関西!」と思えて美味しいんだけど、店内にかかってる音楽がいいんですわ。

えーっと覚えてる限りでかかってた音楽が、「私はかもめ」(研ナオコ)、「悪女」(中島みゆき)、「百万本のバラ」(加藤登紀子)、「長崎は今日も雨だった」(前川清)、「あの素晴しい愛をもう一度」(ザ・フォーク・クルセダーズ)、「イエスタディ・ワンスモア」(カーペンターズ)、「ルビーの指環」(寺尾聰)、「一人上手」(中島みゆき)、「恋のバカンス」(ザ・ピーナッツ)、「瀬戸の花嫁」(小柳ルミ子)、、ああもうなにこの昭和感!

親父さんは串かつ揚げながらずっと歌ってる。つられて僕も歌う。

歌が終わると「いやー、いい歌だねー親父さん」「いいよねぇ~」、で、次の歌のイントロが始まると「来たコレ!ごめん、僕泣いちゃうよ」「いいよねぇ~」と酔っ払いの二人。

僕がリアルタイムに聴いてた曲ばっかりじゃないけど両親が聴いてたり、中には教科書に載ってた曲もあったりする。

いや、これがまたいい歌ばっかなんだ。

場末っちゃあ失礼だけどいい感じの串かつ屋でビールとともに聴いてたらぐっと来ますわ。

やっぱ昭和いいなぁ。今、時代は昭和ですよ。

つーことで最後はこの曲で。

あの素晴らしい愛をもう一度 フォーククルセイダーズ


あ、やばい本気で泣く。。

Hard luck & Good luck.

2010-03-06 01:26:10 | 音楽
こう見えて(どう見えて)大学の外国語学部英語学科出身なんです。まっとうな学生だったとは口が裂けてもいえないけど。

大学1年生の頃かな、「英語A」というクラスがあった。これは洋楽(えーっとビートルズとか)が載ってるテキストを使ってそれを訳していく、というクラス。僕はこのクラス嫌いじゃなかったんだよね。

先生が訳には独特のこだわりを持っていてたとえば、

I left my town.

なんて歌詞があったりして学生が「私は町を出ます」なんて訳すと「違う」と言われる。

「この男性はあきらかにならず者で町から町を流浪している男なんでそう考えるとたとえば『オイラはこの町を出るのさ』と言ったニュアンスがいい」なんて言われる。

そういうの嫌いじゃない。まぁときたまオーバーすぎ滑稽だったりしたけどね。

洋楽の歌詞を訳す、というのは結構楽しくて僕は高校の頃から気づくとやっていた。今でもiPodで音楽聴いてて暇だと頭の中でやってたりする。

村上春樹もついつい趣味でやってしまう、とエッセイで言っていて立派な本にもなっているけどね。
村上ソングズ村上ソングズ

レベルはぜんぜん違うけどやってしまう気持ちはわかる。

ただ聞いてるとなんとなく雰囲気でわかってそれはそれでいいんだけど、「よしちゃんと訳してみよう」と思って訳してみると「うーん、これは思ってたのと意味が違うな」と思うこともある。それが楽しみでついつい訳しちゃうんだよね。

たとえばFrankie Goes To Hollywoodの「Relax」という曲も僕は「おお、なんかいい感じの歌だなー」と思って聞いてたんだけど冷静に訳してみるともう公に出来ないような破廉恥な歌詞だ、って言うことがわかったり。

relax frankie goes to hollywood


破廉恥すぎて書けないけどこりゃーひどいね(笑)

んで、こないだiPodで音楽を聴いててふと頭の中で訳してたのがKISSの「Hard luck woman」。個人的にすごく好きな曲です。


KISSってこういう人たちなんだけどこんな人たちがこんなちゃんとしたバラード歌ってるってのが間抜けでかわいいよね。

Kiss - Hard Luck Woman

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If never I met you
I'd never have seen you cry

もし君に会わなければ
君の泣き顔を見ずにすんだ

If not for our first "Hello"
We'd never have to say goodbye

もし最初にハローって言わなければ
僕たちさよならを言わなくてもすんだ

If never I held you
My feelin's would never show

もし君を抱きしめなければ
僕の気持ちに気づくこともなかった

It's time I start walkin'
But there's so much you'll never know

そろそろ行かなきゃいけないんだ
君が知ることのないことはたくさんあるんだ

I keep telling you hard luck woman
You ain't a hard luck woman

不運な女性と言い続けてきたけど
本当は不運な女性なんかじゃないんだ

Rags, I really love you
I can't forget about you

ねぇ、僕はほんとに君のことが好きだよ
忘れることなんて出来ないよ

You'll be a hard luck woman
Baby, till you find your man

また不運な女性になってしまうけど
でもそれは次の男を見つけるまでだよ

Before I go let me kiss you
And wipe the tears from your eyes

行く前にキスしてもいいかな
そして涙をふかせてもらっていいかな

I don't wanna hurt you, girl
You know I could never lie

君を傷つけたくないんだよ
俺が嘘をつけないってことは知ってるだろ
-----------------------------------

で、訳してみるとさ、この男ひどいね。

僕の理解だけど多分、男から別れ話をしてる情景だよね。

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If never I held you
My feelin's would never show
もし君を抱きしめなければ
僕の気持ちに気づくこともなかった
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これさー、今までなんとなく付き合ってたけどぎゅっと抱きしめたら「やっぱりこの人じゃないな」って気持ちに自分で気づいちゃった、ってことじゃないのかね。

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It's time I start walkin'
But there's so much you'll never know
そろそろ行かなきゃいけないんだ
君が知ることのないことはたくさんあるんだ
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「なんで別れるの?やり直せないの?」って聞いてくる女性に対して「もう時間だし、知らなくてもいいことだよ」ってごまかしてる。

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You'll be a hard luck woman
Baby, till you find your man
また不運な女性になってしまうけど
でもそれは次の男を見つけるまでだよ
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「これから大変だけど頑張って次の男みつけてねー」ってことでしょ?

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I don't wanna hurt you, girl
You know I could never lie
君を傷つけたくないんだよ
俺が嘘をつけないってことは知ってるだろ
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ここが一番ひどいよね。たとえば「今までほんとに私のこと好きだったの?」とか本質的な質問を受けてそれに答えてる台詞だと思うんだけど。嘘をつけない、ってことは真実は彼女を傷つける答えなんだろう。


うーん、こんな男と付き合ってたんだから正に「ハード・ラック・ウーマン(=不運な女)」なわけですね。

早くGood luck womanになれるといいですね。

あなたも。


※ついでに見つけた可愛い写真。

勇気の書

2010-03-02 23:49:54 | 
何回か書いてるけどドラッカー(経営学者)の本がかなり好きです。

ドラッカーの書籍をどう使うべきなのか、に関しては昔書いているのでここでどうぞ⇒「ドラッカーについて

(しかし、昔のブログの文書ってかっこつけてるよなぁ、我ながら)

今日、仕事で水戸に行っていて電車の時間まで暇があったので駅ビルの中の本屋さんに寄ってみた。僕の住んでるところは浅草なんだけど大きな書店というのがないんだよね、それだけが浅草という土地に対する不満。なんで駅ビルのワンフロア使ってる本屋なんて行くと嬉しくなる。

2冊ほどいい本を見つけたので(←これはどちらも面白かった、あとで書きます)、ビジネス書のコーナーを観たらその一角にそぐわない表紙の本を見つけた。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

なんか漫画風の女子高生が表紙。「なんじゃこりゃ?」と思ったらと「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」いう長いタイトル。

うーむ。。。

ドラッカーはですねー、「ドラッカーを分かりやすく解説する」という主旨の本がたくさん出てます。僕も何冊か読んでみたけど、正直「これ読むんだったらドラッカーの著作読んだほうがきづきが深いな」と思うものばかりでした。そもそも本家本元のドラッカーの著作だってそんなに難解なものではないわけだし。
あまり役立たない、ということならまだいいんだけど「こんなの読むの無駄」と思う解説本もある。

これもどうせそういう類の本なんだろう、けしからん、と思って立ち読みしてみたんだけどいやいやこれがけしかるけしかる。


どういうストーリーかと言うと主人公はある高校の野球部のマネージャーの女子高生。その野球部は弱小。他人事みたいな監督、監督と口を聞かないエースピッチャー、その他野球の素人同然の部員。

そのマネージャーはまず「マネージャーってなにをすればいいのかしら?」と思う。そこで辞書で引いてみる。

そこには「マネージャー=マネジメントをする人」と書いてある。

そうか、マネジメントをすればいいのか、と思ってマネジメントの本を買いに本屋に行く。「すいませーん、マネジメントの本ありますか?」と書店員に聞くと「それならこれがお奨めですよ」と出されたのがドラッカーの『マネジメント【エッセンシャル版】』。

マネジメント - 基本と原則  [エッセンシャル版]マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]

かくして女子高生は『マネジメント【エッセンシャル版】』を片手に野球部のマネジメントに取り掛かる。

ドラッカーの本を開くとまず『われわれの事業は何か、という問いから始めなければならない』と書いてあるので主人公は「野球部の目的って何?」と考え出す。更には『顧客は誰か、という問いこそ、個々の企業の使命を定義するうえで、もっとも重要な問いである』と書いてある。それで更に「え?野球部の顧客って誰?」と考え出す…。


そんなわけねーだろ、と思うけどまぁフィクションだからねぇ。

ストーリーはよくある野球ドラマのように始まり、進み、終わるわけだけどドラッカーの思想が非常に良くわかるしその結果が「野球部」という組織に現れてくるわけで非常にわかりやすい。

穿った見方をすれば「よくある野球ドラマのパロディ」ではあるわけだけどそれはそれでそういう楽しみ方も出来るしね。

おすすめです。

ドラッカーの本は誰にとっても役立つものであることはお約束します。

最後に、ドラッカーの言葉でいくつか僕が好きなものを。

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部下は上司の無知、無能、無作法さ、たいていのことを許す。
しかし「真摯さの欠如」だけは絶対に許さない。
そしてそのような人間を選ぶマネジメントを絶対に許さない
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⇒これを読むたびに「ああ、スマヌスマヌ…」と謝りたくなる。。。でも謝った後に、たとえ無知で無能で無作法でも「真摯さ」さえあればやっていけるのだ、と勇気がわいてくる。

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人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。
人は弱い。悲しいほどに弱い。問題を起こす。手続きや雑事を必要とする。
人とは費用であり、脅威である。
しかし人は、これらのことのゆえに雇われるのではない。
人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。
組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することである。
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⇒ドラッカーはとにかく「強みを活かせ、強みに集中せよ」という。同じく「人が雇われているのは出来ないことのためではなく、出来ることのためである」とも言う。こんな僕でも雇われている、ということは出来ることがあるんだ、とこれまた勇気がわいてくる。

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明日は必ず来る。そして、明日は今日とは違う。
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⇒もし今日が思い通りのものでなかったとしても明日は今日とは違う、そう考えるとこれまた勇気がわいてくる。

僕にとってドラッカーは「勇気の書」です。