浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

ちゃんと生きて、ちゃんと死んだ

2010-08-12 23:16:10 | 日記
「サメとおっぱい観るとテンションあがるね」ってのは美ら海水族館でサメコーナーを観た後のドッピオさんの名言なわけですが、それに僕は恐竜も加えたい。

子供の頃から恐竜好きだったんですよねー。

ふとブログを読み返してみると上野の恐竜博に行ったのはなんと2005年の夏。もう5年も経ったのかー。

んだもんだから福井県にある恐竜博物館には行ってみたかった。日本最大の恐竜博物館であると共に世界3大恐竜博物館の一つなんだって。あと二つは中国とカナダ。そっちはなかなか行く機会がないだろうなぁ。

つーことでぷらっと行ってみました。

夏休みってことで子供たちばっかりだけど、まぁ僕だって少しビールを飲めるようになったくらいで彼ら彼女らと変わらないわけだし。

さすが世界3大恐竜博物館の一つと言うだけあって見応えありましたよ。


やっぱ僕にとっては恐竜と言えばティラノサウルス、トリケラトプス、プテラノドン、ステゴサウルスが四天王だなー。とにかく彼らがギャーギャーだのガオーだの言いながら(恐竜の鳴き声って科学的には分かってないんだよね、たぶん)この地球上を闊歩してたなんてそりゃロマンですよ。




こういうの観ると我々の年代だとゾイド思い出すね、反射的に。

ティラノサウルスの実物大の模型のとなりを歩いててさ、ふと「あ、まだコイツの尻尾にたどり着いてないのか!」なんて思うとなんてデケーんだと実感しますね。

もうね、もしこんなのが目の前に現れたら「あーごめんなさい!」と謝るしかない。「畏敬」という気持ちしか持てない。大阪の民族学博物館の時もそう思ったけど、とにかくこういう「なにがなんだか分からないけどスゲー!!」というものこそ子供のうちに観といてほしいね。


恐竜は恐竜で楽しかったけど、それ以外の生物もおもしろかったなー。一番笑ったのはプラティベロドンという象の先祖(になるんだと思うけど)。

↑これが骨の模型で、
想像図がこれ↓

あご出過ぎ! 説明読むとね、発達したあごで木の幹をはがしたり、枝を折って木を食べてたとのこと。「もっと!もっと木を!もっと幹をはがしたい!」ってやってるうちにこんなんなっちゃったんだろうね。

あと牙が下に伸びちゃってるのもいるし。

ディノテリウム、と言うそうです。間違っていろんなとこ刺しちゃいそうだね~。

こんなのを、笑って観ていたんだけど、ここでなんかグッと来てしまった。

彼ら彼女らはただ純粋に「もっと生きたい」と思っていたんだろうな。確かに彼らに知性なんてない、たぶん。完全に野生的な、生きたい気持ち、そして生きるために進化したい気持ちしかなかった。

何千万年後かに生きる現代の我々が観ればそれは「ちょっと進化間違えちゃってるだろ」と笑うけれど、もしかしたら彼らが生き残っている現代だってあったかも知れない。とにかく、もっと餌を食べるために、生き残るために、必死でちゃんと生き、進化した。いくら見た目がかっこ悪くなろうと。そして、ちゃんと死んだ。

僕が恐竜を好きなのは彼らをずっと観てると、彼らの骨のひとつひとつが僕にそれを問いかけてくるような気がするからかも知れない。

「お前は笑うかも知れないけど俺はちゃんと進化したぜ、結局絶滅したけどとにかく俺はかっこ悪くても進化した。かっこ悪くても生きて、そして進化することってかっこいいだろ? で、お前は進化してんのか?」

恐竜博物館を出るとそこは灼熱の太陽と見渡す限りの緑の山。

山の向こうに恐竜たちがいるような。