浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

一人飲みの流儀

2008-05-30 01:40:22 | 食べ物
というわけで左わき腹がどんよりと痛いです。ストレスなのかね~。ということで禁酒中。月曜は飲まず、火曜は地方に会社の人と泊まってしまったので居酒屋で飲んだ。水曜木曜は禁酒。金曜も特に飲む予定は無いので頑張ります。

飲んではないけど今日は一人飲みの話。

一人で飲みに行くのはまぁきらいじゃないですが、大事なのは店選びですね。

たとえば料理が大皿であったかい一品モノしかない、というのはあんまり適してない。量が多い、というだけじゃなくてやっぱりそういうの早く食べたいじゃないですか。そうなるとちびちび飲んでる暇なんて無くて一生懸命食べることになってしまう。

中華料理、なんてのは大体一人飲みに向いてない。

よくランチを食べに行く中華料理屋があって、そこは昼は定食なんだけど何頼んでも麻婆豆腐が小皿で付いてくる。そしてそれがめちゃくちゃ旨い。で、麻婆豆腐定食ってのが無い。小皿だけお代わりできませんか?と聞いたらやっぱり出来ない。仕方ないので一人で行きましたよ。ビールと麻婆豆腐。これがねー回る円卓の隅っこに一人で座って食べてたら「わしゃなにやっとんじゃ?」と悲しくなった。麻婆豆腐はおいしかったけど。

居酒屋ってのも一人飲みに向いていないところが多い。周りがわいわいと盛り上がってる中で一人で飲むの淋しいじゃん。一人に合うサイズの居酒屋料理というと枝豆とかたこわさびとか冷たいものが多いし。

小粋な下町のフレンチ料理屋でワインってのも嫌いじゃないけどやっぱり料理が出てくるまで手持ち無沙汰。

ということでオススメはすし屋と蕎麦屋。

まず、すし屋だと目の前の料理ほっといて飲む、ということがないよね。出てきた握り一貫さっと食ってあとちびちび飲んでればいい。で、食べたくなればもう一貫頼めばいいし。

よく行く浅草のすし屋では最初に刺身をつまませてもらって、その後握りは「おまかせで」という感じ。混んできて忙しそうだったら「いい、手が空いたら握ってくれれば~」みたいな感じで気楽にやれる。他のお客さん用の上握りなんかが出来上がってくのをボケッと見ているのもいい。僕が行く場合はおまかせで握ってもらうので次に何が出てくるかわからない。板前さんが何か美味しそうなの作ってて(えーっとたとえばマグロのカマの部分を炙って、軽く塩振ってその上にちょこんと大根おろし乗せてスダチ絞ったりしてて)「あ、あれおいしそうだなぁ。次リクエストしちゃおうかな」と思ってたら僕のだったりしてうれしーとかね。

蕎麦屋は本当に適当な近所の蕎麦屋がいいね。とりあえず瓶ビール頼んでつまみはさつま揚げとか玉子焼きとか。そのまま蕎麦焼酎に流れて〆にざる、なんてことを昼間っからやっていると完全に「大人になったなぁ」という感じ。

うーん、早く身体よくならんかいな。

近々病院行ってこようかなと思ってます。

文庫になってまっせ

2008-05-29 00:27:17 | 

古川 日出男
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読んだのは2006年のことだけど面白かったなぁ。
なんつーか自分が読んで面白かった本が文庫本になって本屋に並んでたりするのは「ああ、どなたか良い人に買われて幸せになってくんだぞ…」と娘を売られる父の気持ちだね。はい、意味がわからない。

スーパードライ

2008-05-28 00:20:30 | 日記
僕の父方のお祖父さんの話。

ずいぶんとこだわりのある人だったらしく、父親が酔うと話をするのは、
「家では刻みタバコ、外では両切りピース、家では自家製の梅酒、飲み会では黒ビールかスコッチ」ということ。

これってわからない人には「なんのこっちゃ」ということだろうけど僕はよく気持ちがわかる。やっぱりヨソ行きの気分、というのはあるんだよね。

それと、「どれだけ飲み会で酔っ払ってきても必ず家で晩酌はした」らしい。

それもよくわかる。

僕もここ数年、べろんべろん(記憶なくすくらいだと別)になって帰って来ても座って、缶ビールをぷしゅ、っとやる。

ここ数年、完全に酒の入っていない、ドライな日、と言われるとこないだの入院以外はほとんど記憶が無い。

何もなければ家に帰ってきてビールを飲むし、何かあれば外に出かけていって飲む。

で、これは完全に良くないね。

先週は福岡出張とか歓迎会とかもあってまぁー飲んだ。こりゃ飲んだ。

どのくらい飲んだかというと大体毎日、生ジョッキを2~3杯飲み、その後、焼酎ボトル半分をロックで空ける、というくらい。

これはよくない。

どうもここ数日、左わき腹がどんより痛い。あばらのすぐ下あたりにピンポイントで痛いところがある。「ここが痛い」と指で指せる。

こないだの入院の件もあるし、よくないなぁということでたまにアルコール抜きの日を作ろうと思ってます。

こないだの土曜は成功。日曜はすし屋に行ってしまって中ビン一本。月曜も成功。がんばります。

褒め方一考

2008-05-19 23:04:13 | 日記
今日、会社の昼休みに郵便局に行ってきた。一応、簡易保険に入っているので入院代がいくらか出る。(しばらく忘れてた) 保険証書と入院証明書みたいの渡して書類に住所名前書いて印鑑押して10分ぐらい待ってたら「どうぞ~」と結構な額、現ナマでくれてびっくりしちった。
なんかいろいろ手続きがいるもんなのかと思ってたんだけどね。「ほんとに入院したんですか?元気そうじゃん?」とか言われるのかなと思ってたけどそんなことはひとつも無い。

これさー、保険金詐欺とか簡単なんじゃないの。

という話は関係なくて今日は褒め方の話。

昔読んだ本で「10通りの褒め方」みたいなのがあった覚えがある。

覚えてないんだけどさ。

なんか
・繰り返し褒める
・小さいことでも褒める
…なんてのがあった気がするな。

そこであって「これはいい」と思ったのが「陰で褒める」というヤツ。

この「陰ボメ」は効くんだよね~。

むかし書いた僕の尊敬している上司なんだけど、僕は直接褒められた覚えは無い。叱られた覚えはめちゃくちゃある。でもたまに陰で褒めるんだよね、この上司は。その上司の部下の人と飲んでたりしてその上司の話になって「あ、そういえばあの上司の人が『showさんは使える』って言ってましたよ」とか言われるわけです。
これは効くね~。モチベーション一気にアップ。

やっぱり人に言ってくれている、ってことで「あ、本当に褒めてくれてるんだ」って思うじゃないですか。

陰口より陰ボメですよ、今の時代。

あと最近、僕が意識的にやってるのが「カウンター褒め」。

たとえば「showさん、その靴カッコイイですね」なんて言われたときには「ありがとうございます。あ、○○さん(相手)の靴もかっこいいじゃないですか」

何でかというとね、「靴がいい」とか気づく、ということはその人が靴を気にかけているということで大体いい靴履いてる場合が多いんだよね。そこのカウンターを狙う感じです。

なんか褒められたときの「ありがとうございます」ってうれしいんだけどちょっと宙に浮く感じがあるし。それでカウンター。

結構いいよ。

あと「褒めるときはつながりも褒める、叱るときはつなげない」ってのもある。

「○○やってくれてありがとう。いつも××やってくれて助かるわ~。こないだのアレも…」みたいな感じは気持ちいいでしょ?逆に「○○じゃダメじゃん、大体君はこないだの××もさ~」という叱り方はかなりむかつくじゃん。

気持ちいい褒め方がいいよね。

なんでこんなの書いているかって言うと最近、僕の回りで陰口を言う人が多くてね。そりゃ良くない。人の陰口を聞くと「あ~この人は僕のことも僕のいないところで言っているんだろうなぁ」と一気に印象ダウン。

陰口は健康にも良くないと思うんだけどな。

スティーブン・キングが言ってた、と村上春樹が書いてたせりふ。「ウンコ投げ競争の本当の勝者は手が汚れてないヤツだ」

陰口なんてウンコ投げ競争みたいなもんです。相手の顔を汚してやろう、と思って投げてたら投げたほうの手も汚れてるんだよね。

手が綺麗なら顔が汚れても拭ける。でも手が汚れてたら顔は拭けない。

手を汚さずに生きましょう~。

北京の鴨

2008-05-19 00:21:42 | 食べ物
うちの会社は中国にも進出していて中国からの社員も多い。計画としては地元の大学生を採用し、日本で育て、中国に凱旋させる、みたいなイメージみたいだけど。

僕と同じチームにも一人、中国の女性がいる。もう日本語はバリバリだし、中国の東大みたいな大学出ているそうだし仕事も出来るし参っちゃうよね。(何が?)

その人が「本場の味」とオススメする恵比寿の中華料理に行ってきました。

店内はだだっ広くてわいわいがやがや。窓際の丸テーブルに案内されたけど窓がだだ開き。いいね~。この季節やっぱ風の入るところでビールというのが一番いい。

オススメはなんと言っても北京ダック。


この店の話聞いたときから北京ダックが食べたくて食べたくて。あまり食べられないじゃないですか?しかもあの薄い餅と味噌が美味しいよね。はっきり言ってダック無くても僕はいい。餅でネギと味噌巻ければいい。

どうやら本場では味噌に加えて蜂蜜レモンみたいのもトロトロまくみたい。ウマー!!

餃子も安い。30種類くらいの水餃子(海老、貝柱、紫蘇、ナス…)なんかが一皿3個で105円。ドッピオ!じゃない安っ!
小皿料理もだいたい200円くらい。

味もさすが中国の人が褒めるだけあって美味しい。

いやー大満足。

ビール3杯くらいので強い酒を飲みたくてよう分からんのを頼んでみたら同行した中国の人から「その酒は大学生が一気飲みする酒です」って教えてくれた。僕らにとってのレジェンドみたいなものですな。

よーっしゃ望むところだ、ってカパカパ飲んでたら当然酔っ払った。

死ぬほど食って一人3,000円。オススメな店っすよ。恵比寿と赤坂にあるみたい。

中国茶房

好みは変わらない、昇華する。

2008-05-12 23:20:45 | 日記
はい、30代男のとりとめもない恋愛話がはーじまーるよ~。

こないだ、ドッピオさんとRomiyさんと飲んでて「異性の好み」の話になった。

「大人になって異性の好みは変わったか?」という話。

そもそも好みなんてねーんでげすよ。大学の頃から「そのとき好きな子が好みのタイプ!」って串鳥あたりでほざいてたしね。

今まで付き合った人や好きになった人を振り返って見ても性格も外見もかなりばらばら。それらの人の共通点を見出すのは結構大変だと思う。

ただ、最近思うのは、そういう好みってのは年々「昇華」する。なんというかエッセンスにこだわりだすね。

つまりさ、「麦の香りが好きだからビールが好き」と言ってた人が大人になって「やっぱりシングルモルトだよ」とウィスキーを好きになるようなものだよね。蒸留してる感じ。

好みない、と言いつつこうよくよく考えてみると(結構、こういうことよくよく考えてみるタイプ)僕が好きな人に「求めるもの」というのは変わってないんだよね。

何を求めているか、というとそれは「面白さ」

ギャグを言う、とかそういう面白さではなくて自分の想像の一歩上を行ってくれて「おもろいな~」と思えるような面白さを僕は求めているね。このへんは結構難しくて、「面白い」と言っても決して饒舌な人を求めているわけじゃない。無口だけどたまにいうことが面白い、って人もいるしね。

すごく不遜なことを言うけど結構何でも一人で楽しめる。でもね、誰かが時に見せてくれる「面白さ」って絶対一人でいるより楽しい。一生一緒にいるんだったらそういう面白さを僕に与えてくれる人と一緒にいたいと思うんだよね。その代わり僕も頑張るさ~。

この部分が最近は昇華されてきてて「とにかく面白ければいい、面白くなきゃダメ」と思っている節がある。

一応多感な30代男子なので(なにいってんだか)いろいろな出会いがあるけど「ああ、この人、いい人だな」と思っても「そんなに面白いわけじゃないから一生一緒にいたいとは思わないな」と思うことがある。誤解しないで欲しいんだけど決してその人が「つまらない」ってわけじゃなくて僕の求める「面白さ」ではない、というだけ。

そういう面白さって一見じゃ分からない。「3回デートして何も無い人とは永遠に何もない」とかいう考えもあるんだけど、知り合ってしばらく経った後に「あ~、この人面白いなぁ」と思うことが僕はあるんですよ。だから最近は恋の導火線が長くなってる気がする。困ったもんだ。

もちろんそりゃある程度の外見とか性格とかも大事なんだけどやっぱり求めるものは一緒にいて「面白いかどうか」なんですよ。

というのがあなたを好きな理由なんだけど伝わりますか?

ベートーベンとシューベルト

2008-05-11 22:44:55 | 日記
こないだドッピオさんたちと八王子に行ったときに「八王子来たの生まれて初めてかも」という話をしていた。なかなか来る場所じゃないよね。八王子だとか日野だとか町田をドッピオさんの車で走りながら「こんな札幌で言ったら南の沢みたいなところもうしばらく来ないんだろうね~」とか失礼な話をしてた。どっちに失礼なのか分からないけど。

で、今日、また行ってきた。

そういうことってよくある。「最近焼肉なんて半年にいっぺんぐらいだよ」とか言いつつ2日連続で焼肉食べたり、「この面子で会うのなんてもうしばらく無いよね」とか言いつつ一ヵ月後にあったり。

そういういい加減な人生なわけです。

大学時代に世話になった教授がそのあたりにいる、ということを聞いて行ってきました。手土産に浅草舟和の芋ようかんとあんこ玉。

(サイトより)

その教授、というのは僕の学科では厳しいことで有名だった。はい、僕も一年の時に単位落としましたけど、何か?それでもいい先生であることには間違いないので四年の時にゼミを取った。僕が留年したときに先生は一年間アメリカに行ってしまったので卒業の挨拶も出来ないままで心残りだった。

なんというか確かに厳しさはあるけども間違ったことは言っていないな、と学生の分際ながら思ってた先生だった。まぁ学内じゃあ出世しないだろうな、と(失礼なことを)思ってたけどね。

連絡してみると駅から建物の場所を言えばタクシーですぐ、と教えられたので駅からタクシーに乗ってみる。運転手さんに建物を伝えてみるとすぐ分かってくれた。「そこって有名なマンションなんですか?」と聞いてみると老人ホームとのこと。ちょっとその先生が老人ホームにいることは想像できなかったけどまぁ考えてみればもう70歳とかだしね。

着いてみるとその建物は老人ホームというよりちょっといい(いや、かなりいい)ビジネスホテル、という感じの瀟洒な建物だった。正直言うけど僕が出張で泊まるホテルよりはいいね。緑も多いしさ。

久しぶりに、ああなんと10年ぶりに会う先生はほとんど変わってなかった。少し腰が曲がったかな、と思うけどかなり元気そうな感じ。

ということで2時間ほど楽しく話してきました。

先生は英語が専門なので英語話が多かった。この年になっても学ぶことは多い。たとえば単数複数問題。日本だと「1が単数、2以上が複数」というけどこれは間違い。だって1.5だって複数だろ、とかいう先生の話をコーヒーを飲みながら聞く。

あとはなんか最近の教育問題。「どう考えても教員の質が悪い」と先生が現代日本教育をすぱすぱと切っていく。うーん、このへんの切れ味のよさは変わってないな。

先生によるとその老人ホーム(うーん、どうもこの言葉って使うのやだな、まぁとにかくその集合住宅)には結構すごい人が集まっているらしく、総務省の元政務次官、元官僚、元大学教授なんかがごろごろしているらしい。先生は「元大学教授、なんて肩書きが使えるならいくらでも貸すぞ」とか言ってくれた。名前使うことは別としてそういう人たちの頭脳ってのはもっともっと活用できる気がするな。なんか商売にならないかな。

先生がゼミで言ってた台詞で頻繁に思い出すのがある。先生はもともと音楽を志していて途中で挫折しやること無いから英語を専攻した人なので授業でも音楽の話が多かった。

「ベートーベンはすごい才能を持っていたけど友達がいなかった。だから死ぬときには一人で死に、葬式で棺を担いだのは墓堀人とシューベルトだけだった。シューベルトは圧倒的な才能というのは無かった。でも友達は多かったから友達が飯を食わしてくれ、ペンや楽譜をくれた。そして死んだとき多くの友達が棺を担いでくれた」

この台詞は僕の人生でことあるごとに思い出す大事な台詞になっている。

結局ぼくらはトリツカレてる

2008-05-11 01:35:16 | 
○○男、ってタイトルの本は結構好きなんですよ。「第三の男」っていう感じじゃなくてたとえば「箱男」(阿部公房)、「スメル男」(原田宗典)、「ハサミ男」(殊能将之)とかさ。

他に何?と聞かれると浮かばないけど、いいよね。

妖怪っぽいけど案外、妖怪には○○男ってのは少ない。やっぱり妖怪といえば坊、爺、婆、少し落ちて小僧でしょ。

ライダーシリーズの敵役には多いけど。恐怖!蜘蛛男とか。

なんのこっちゃ。

今日はトリツカレ男の話。


いしい しんじ
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昔々、ジュゼッペという男がいました。でも誰も彼のことを名前では呼びません。彼はすぐに何かにトリツカレます。
三段跳びにトリツカレれば職場のレストランでもジャンプし続け皿をひっくり返し、オペラにトリツカレれば挨拶さえも歌いだし。そんな彼を人々はトリツカレ男と呼びます。友達は言葉を喋るハツカネズミだけ。
その彼がペチカという風船売りの娘を一目見たところから話は始まります。

どうすか?この出だしだけでわくわくしてきませんか?

大きなドラマは起こらないけど途中途中ちょっと涙が出そうになった。

この人の本は「プラネタリウムのふたご」もそうだったけど童話的なおっとりした空気の中になんかすごく大事なことがあるような気がする。

好きなシーンをひとつだけ。

ホッケーをしながら私たちは氷の上で三つ、大事なことを学ぶ。
「そのいち。氷の上の私たちはいつか必ず転ぶ」

うん、そのにとそのさんはぜひ読んでみて下さい。

いろいろ食べた。

2008-05-09 00:19:00 | 日記
ゴールデンウィーク最後のイベントとして、ドッピオさんとRomiyさんと遊んできました。

まずは八王子へ大三国志展を見物に。


三国志好きとしては見に行かないといけないですね。途中、長坂橋と虎牢関を越え、10万の敵をばったばったとなぎ倒し…、なんてことはなく、八王子駅で待ち合わせドッピオさんの車で向かう。

混んでるかな~、と思ったけどそうでもなく普通に見られました。

曹操好きとしては銅雀台関連が良かった。瓦の一枚が日本に渡って硯となり家康が使ってたんですって。あと鬼瓦みたいのも良かった。細工が細かくてね。もともと鬼瓦好きだし。

よね3へのお土産に玉璽でも買おうかと思ったけど無かったのであきらめる。

三国志展も良かったけど常設でやっているロバート・キャパ展もよかったなぁ。

美術館とかに行くとささっと見て、もう一回入り口から入ってよかったのだけじっくり見る、という見方をするんだけど、今回は三国志展にもう一回入って、その後キャパ展もう一回見に行った。
常設展なので点数は多くない(10点くらいかな)けどじっくり見られますよ。

帰りに新撰組発祥の地、日野市を通ったので土方歳三の碑をまいる。


その後、ドッピオさんの地元に移って焼き鳥食べる。
 

馬刺し美味しかった。

好みは変わらないけど、昇華している。ただし、口当たりいいのを選び勝ち、とか訳分からないことを自信満々に喋ってた記憶が上がる。
この、「好みは変わらないけど昇華する」という話は30男の独り言としては真実を突いていると思うので絶対今度書きます。このブログの恋愛話楽しみにしている人は乞うご期待。

あとRomiyさんの知り合いが高杉晋作好きだと聞いたので電話して、ずっと「新撰組!」のマネをしてたな。

その後、カラオケ。サザンメドレーを5曲くらいぶっ続けで歌った。

次の日は江戸東京博物館に行く予定だったけど休館日だと言うことが分かったので湘南や鎌倉あたりをドライブ。

ハンバーガー食べたね。「うまいね、食いづらいけど」がキーワード。

そのあと、ソフトクリーム食べた。

上が紫いも、下がさとうきび。

あ、なんか小学生の絵日記みたいになっちゃったけどごめんなさい。

楽しかったです。

結果がすべて

2008-05-05 13:09:46 | スポーツ
こないだ友達と話していて、アントラーズの話になった。ちょっと前に連勝が続いていて調子の良かった頃ね。

オリベイラ監督の強さの秘訣が分かった、と思っていて、それは、彼はフィジカルコーチ出身なので選手のコンディション管理がうまい。結果としてどういう戦略を取れているかというと「ぎりぎりまで固定メンバーで戦える」ということ。並みの監督であればそろそろ休ませようかな、と思うところもきちっと見極めてまだ行ける、と同じメンバーで戦えるがゆえに戦略も浸透しやすいし連携も取れる。

という話をしていたんだけど、やっぱりスポーツの世界は結果がすべてですね。最近5試合勝ち無し、という状態になってくると掲示板なんかでは「メンバー固定しすぎ」なんていう批判も目にするようになる。

難しいもんです。

Jリーグは序盤戦を終えて現在(我が)アントラーズは4位。よくも悪くも無い結果のような気がする。ただ、ここで次の試合勝てないとずるずると下がっていって取り返しがつかなくなる。

順位表の上を見上げると一位浦和、二位FC東京、三位名古屋。

名古屋は序盤調子良かったね。個人的にはアントラーズの次に応援しています。なんたって監督がピクシーだもの。

ベンチに座っていてもガッツポーズが昔と変わってなくていいよね。名古屋が優勝してくれるならまぁ納得できるんだけど。

ところでこないだテレビを見ていたらヴェルディ対マリノスの試合をやっていた。どうやら「クラシコ(=伝統の一戦)」と名づけて盛り上げていくつもりらしいけどね。ヴェルディの監督が柱谷、解説の副音声が木村和司、ラモス、というJリーグ開幕戦を知っている人にとってはたまらない面子で面白かったね。ラモス、木村和司の解説は絶対、ビール飲んでるだろ、と思うくらいいい意味でだらだらでした。

木村和司の台詞で僕が好きなやつ。

「ラグビーは紳士のやる野蛮なスポーツ、サッカーは野蛮人のやる紳士的なスポーツ」


一方、ワールドサッカーを見てみるとチャンピオンズリーグの決勝カードが決まりました。

マンチェスターU対チェルシーのイングランド対決。

経過についてはミランが決勝トーナメント一回戦で消えた時点でま、適当に頑張れ、という感じでした。フェネルバフチェ(トルコのチーム。ジーコが監督)の健闘は面白かったけどね。

最近つくづく思うのがクリスティアーノ・ロナウドは育ったなぁ、ということ。

昔はどうも線の細さがあったし、得意のドリブルにしても「あ~持ちすぎ!」と思っていたけど今となってはマンUの大黒柱であることは疑いようもないし、バロンドール(欧州年間最優秀選手)に最も近いんじゃないかとすら思うね。
さすがはマンU伝統の7番(ジョージ・ベスト、カントナ、ベッカム)を背負うだけはあるね。彼のあだ名「クライ・ベイビー」(=よく泣くから)は好き。

と思ってたら先日行われたミラノダービー。Pippoが決めましたね。


しぶといなぁ、インザーギ。決めなきゃいけないところ、決めて欲しいところできっちり点を取るのがえらい。

これでミランは何とかCL出場圏内を確保。がんばって欲しいもんです。

とりしょうじゃなくてとりこです

2008-05-04 22:40:26 | 日記
ゴールデンウィークですね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

今の会社に入りたての頃、会社の決算月が5月だった。なもんで、最初の頃はゴールデンウィークが仕事でつぶれることが多かった。なんでだかその感覚って未だに抜けなくてゴールデンウィークにあまり遊びの予定を入れない。たとえば海外旅行とか入れちゃって仕事で行けなくなったらやじゃん。

ということで特に予定のないゴールデンウィーク。お休みは暦どおり。

初日の土曜は昼におきて洗濯をした後、隅田川を走る。

入院以降やっぱり身体がなまってるね。これからリハビリです。

その後、いつかはお会いしたかった浅草在住のマイミク、zenさんとお会いする。

ほんとはホルモンを食べに喜美松に行きたかったんだけどお休みだったので鳥小で焼き鳥と鰻の白焼きをいただく。

ここはマイミクのみなみさんに教わった店で、ずっと「とりしょう」だと思ってたんだけど実は「とりこ」だった、ということに今回気づきました。

zenさんはありがたいことにブログを読んでいただいていて話が合う。

「アイス食べた後にカレー食べてた丸まってた人はどなたでしたっけ?」みたいな話。イエス、それはよね3。

「カバは凶暴なんですってば!」
「僕に娘が生まれたら門限午後6時!」
とかそういう四方山話。

鳥小から酒の大枡に場を移し隣のフランス人カップルに話しかけたりしながら日本酒。

朝起きてまた走りに行く。走りながら「今日何食べようかな~」と考える。(走っている時はだいたい食べ物のことを考えている) 上野のしゅうまい屋のしゅうまいと海老塩ラーメンでビール、と決めるけど行ってみたらお休み。え~ん。

上野公園に上がりピザとビール。帰り道にアメ横で焼き鳥とビール。帰ってきてもビールを飲む。

「世界が終わっても気にすんな、俺の店は開いている」(by三代目魚武濱田成夫)というのが僕のポリシーのひとつではあるけど、今日はもう店じまい。酔ったし。

天気はあんまり良くないけど皆さん、いいゴールデンウィークを。

ローマ人列伝:スッラ伝3

2008-05-03 01:24:10 | ローマ人列伝
以前、イタリアの歴史の教科書に載っている一節を紹介しました。

「指導者に求められる資質は、次の五つである。知性。説得力。肉体上の耐久力。自己制御の能力。持続する意志。カエサルだけが、この全てを持っていた。」

僕はスッラにもこの五つの資質があったと思っています。しかしスッラには六つめの重要な資質が欠けていました。それは「時代を読む能力」です。

2000年後の現代からローマ史を見る我々は勝手なものです。「共和制なんてもう無理じゃん」、今の我々なら簡単にそう思うでしょう。しかし共和制のおかげでここまで強大になったローマに生まれ育った人間にとって共和制は絶対です。

たとえば日本の幕末を見ても「尊皇攘夷!」の旗の下、死んでいく人々を見て、「開国に決まってるじゃーん」と現代の我々が思うのは簡単です。しかし「徳川こそが絶対。徳川のおかげで今の自分がある」と生まれ育った人にはやはり尊皇攘夷だったのでしょう。

共和制を信じ、そのために粛清を行ったスッラの気持ちは分かるような気がします。

共和制を万全なものにするために、スッラは終身独裁官に就きます。もともと独裁官とはあまりに権力が強いため非常時にしか任命されない官職でありしかも任期は1年と定められています。それをスッラが掟破りの逆さそりで任期を終身にしたのです。もう共和制のためにはルール無用。

更に彼の粛清は続きます。

王嫌いのローマ人(後に終身独裁官となったカエサルは「カエサルは王になろうとしている」と暗殺されます)ですがさすがの彼らもスッラには何も言えませんでした。今となってはスッラのなすことに意義をとなえるだけで処刑者名簿に名を載せられてしまうのですから。

終身独裁官としてとりあえずの粛清を終え、共和制を万全なものにしたスッラ、普通の人であれば後は自分の思うとおりに政治を行っていく、という欲にかられるでしょう。

しかし彼は自ら終身独裁官を辞任します。せっかく就任した終身独裁官を1年で辞任。なんでやねん、という感じです。

なぜなら彼の目指すものは権力が一人に集中しない、合議制による政治。ここでスッラが権力を持ったままでは自らの信じた共和制に反することになります。すぱっと辞任&引退&キック&ラッシュ。僕はここに彼の「自己制御の能力」を感じます。

スッラが信じ磐石なものにした共和制ローマ。現代に生きる皆さんは既にご存知だと思いますがその共和制は脆くも崩れます。スッラが殺さなかった一人の若者によって。

彼の正式な名はルキウス・コルネリウス・スッラ・フェリクス。最後の「フェリクス」は仇名のようなもの。「幸運な」という意味です。彼は幸運でした。権力のすべてを手にし敵という敵は粛清したのですから。しかし幸運なのは彼一人だけ。彼の粛清により処刑された人は何百人にも及びます。

そして、確かに彼は幸運でした。自分が信じ人生をかけた共和制の滅びる姿を見る前に死んだことも。

敵、そして敵となる可能性があるものをすべて殺したスッラ、晩年は引退し家族に囲まれ過ごし、そして家族に看取られながら人生を終えます。すべての敵を許したカエサルが彼が許した敵の手によって暗殺されたのとは対照的です。
そしてカエサルの名が2000年後の現代も英雄として残り、スッラの名は残っていないことも。

彼の墓碑には彼の希望でこう記されているそうです。

「味方にとっては、スッラ以上に良きことをした者はなく、敵にとっては、スッラ以上に悪しきことをした者はなし」



<スッラ伝:完>

ローマ人列伝:スッラ伝2

2008-05-02 14:35:39 | ローマ人列伝
その若者、とはユリウス・カエサル。当時18才。彼の妻の父の親戚(あー、もうほんとどうでもいいじゃん、と思うつながり)はガイウス・マリウスでした。そしてガイウス・マリウスはスッラにとって殺しても殺し足りない、忘れようにも思い出せないライバルです。

当然のことながらスッラはユリウス・カエサルを民衆派として処刑名簿に載せます。

しかし功績も金も何もない(借金だけは莫大)にも関わらず市民からの人気だけは誰にも負けないカエサル、スッラの元には「彼を助命してくれ」という嘆願が続々と届きます。
たしかにこのときカエサル18歳。まともな政治活動は行っておらず、しかも彼が民衆派というわけでもなく単に民衆派リーダーの遠縁、というだけです。それだけで殺される、というのは少し酷な気もします。

多くの助命の声を聞いたスッラはカエサルを呼び出し、妻との離縁と引き換えに助命を告げます。しかし「自分はやりたいようにやる、他人もやりたいようにやれ」が口癖のカエサルは拒否。処刑を命じますがやはり市民の反対にあいます。スッラの部下の中にもカエサルの助命を願ったものがいたそうです。当時のカエサルはまだ何もやっておらず単に愉快な青年。そんな青年を殺すことはない、と口々に言ったそうです。
当時のカエサルをスッラはこう評しています。

「君たちには分からないのか。あの若者の目の中には100人のマリウスがいることを」

英雄は英雄を知る、スッラだけが18歳の若きカエサルの非凡を見抜いていました。

標的とされたカエサル、ここで民衆派を巻き込み打倒スッラを誓えばカッコイイのですが、「カエサル家に伝わる伝統の戦法があってな…それは………逃げる!」とばかりに一路エジプトへ逃亡。スッラが死ぬまでローマに戻ることはありませんでした。

ちょっと話はずれますが、英雄の重要な資質として「引き際の見事さ」があるような気がします。負ける勝負はしない、逃げることを恥と思わない、というのは大事ですよね。
この逃亡の際、エジプト行きの舟に乗ったカエサルが海賊に襲われて面白いエピソードがあるのですがそれはまた別の話。

カエサルに逃げられたものの、スッラの考える共和制の確立は成功します。

こうやって書いているとつくづく「人の成すことは結果がすべて」、という思いがします。

共和制こそローマ最上の政策と信じたスッラ。共和制に反対する人は次々と粛清していきます。もしこれで共和制が磐石になりローマが栄えていたら、スッラは英雄になっていたでしょう。

しかし既に時代は変わっていました。強大になった当時のローマにおいて多数の元老院議員が合議制によって政治を行う共和制の限界が来ていたのです。




…to be continued...

ローマ人列伝:スッラ伝1

2008-05-01 03:22:38 | ローマ人列伝
ローマ人列伝、今回は「幸運な」スッラ。

何度も繰り返しますがこのローマ人列伝は僕の個人的な趣味で書いているものですから歴史的間違いはご容赦ください。(ご指摘はありがたくいただきます)



このローマ人列伝も結構続きとうとう「普通の人はしらねーだろー」という人を出すことになりました。

僕自身も「ローマ人の物語」を読む前に知っていた古代ローマ人と言えばカエサル、アウグストゥス、クレオパトラ、ティベリウス、ロムルスくらいです。もちろんその人たちが何をやったか、は知らず「ま、名前だけは」という感じ。

今回のスッラは名前すら知りませんでした。しかしローマ史を語るには外せない人物。どのように外せないのか?それはこの列伝を読み終えたときにご理解いただけるはず。おそらく、たぶん。

スッラ、本名はルキウス・コルネリウス・スッラ・フェリクス。はい、長いですね。覚えなくていいです。とは言えスッチーと呼ぶのも軽々しいのでスッラで通しましょう。素っ裸とは違いますからね、いっときますけど。

生まれは紀元前138年。ポエニ戦役(ハンニバル率いるカルタゴ軍とローマ軍の戦い)が終わりローマが地中海の覇権を握りだした頃。

コルネリウス一族ということで家柄は悪くはありませんが決して名家でもありません。

若い頃は持ち前の人当たりのよさで近所の親分格。女性にもずいぶんもてたようで学費なんかも女性から貢いでもらっていたようです。シジマみたいですね、…はい、失礼しました。

彼が頭角を現し始めたのは、北アフリカで起こった反乱、ユグリタ戦争の頃。当時の司令官であるガイウス・マリウスの副官として反乱軍を征伐し政治の表舞台に立ちます。


(ウォーケン、じゃなくてガイウス・マリウス)

続く同盟市戦争(ローマ帝国の下で同盟を結んでいた都市が続々と反乱を起こし始めた戦争)でも戦果を挙げ、執政官となります。

※執政官、皆さん覚えてますか?忘れた人はこちらで復習を。→「ローマ史をもっと楽しむために」

ポエニ戦役を終え、地中海最大の国家となった当時のローマ。しかし領土が広くなればなるほど綻びは目立ちはじめます。今までは強大な都市国家(カルタゴ)があり、そこと戦っていることで国民を団結させることが出来ました。それが今となっては反乱反乱の日々。敵が居るときは味方が増え、敵がいなくなれば味方が敵になる、という皮肉。

そんな時代に執政官になったスッラ。更に戦争は続きます。

続いてはポントス王国(イランあたりですかね)との戦争であるミトリダス戦争。執政官であるスッラは当然最高司令官としてこの戦争に向かいます。

この戦争は計3度、足掛け20年にわたりますが、軍才のあったスッラ、何とか勝利を手にします。敵が居なくなったと思ったここで思わぬ人が敵となります。

ここでスッラの敵となったのはかっての上官ガイウス・マリウス。執政官スッラに権力が集中することを心よく思わなかった彼は当時の護民官と結託し、スッラの権力を奪います。

戦地でその報を聞いたスッラ、掟破りの逆さそり、手元の軍勢と共にローマを攻めます。

当然のことながら大きな戦争中ですから兵士はすべて戦地に出ています。つまりスッラの指揮下。それを持ったスッラがローマに攻め込んできたわけですらローマは当然無防備。権力奪還に成功します。ガイウス・マリウスはすたこらさっさと逃避行。

ここでスッラのイデオロギーが確定しました。

憎きガイウス・マリウスは民衆派。バックには多くの平民が居ました。ならば対するスッラの立場は決まっています。民衆派ならぬ元老院派です。ここから彼は民衆派の政治家の粛清を始めます。

取った方針は密告制度。民衆派と評される政治家の名を名簿にし、ローマの広場に張り出し「民衆派を密告したものには褒美を取らす。かくまったものは全裸、じゃない死刑」と宣告します。

市民からの密告によりスッラの元には民衆派の名前が続々と集まってきます。スッラはその情報を元に処刑者名簿に名を加えていきます。

そこに名を加えられたのは人物の中にはガイウス・マリウスの親戚の娘の旦那である若者も居ました。もうそんな遠縁どうでもいいじゃん、と思いますがスッラの処刑名簿は徹底していました。とにかく民衆派は皆殺し、日本酒は鬼殺し。

そう、その若者とスッラの出会いこそがドラマなのです。


…to be continued...