完歩は出来なかったんだけどつくば100キロウォークに出てみて「ああ、こうすれば良かったなぁ」と思うことがいくつかあったので書いておきます。
真剣にやっている人にとっては「何をいまさら」というレベルかも知れないけど「まったく何も知らない人が出る」という場合に僕みたいな「ド素人」の体験談が参考になればうれしいなぁ。
【マメ対策】
筋肉痛も辛いけどマメはつらいだろうなぁと思っていた。マメの痛さって外傷的な痛さだから我慢しづらいんだよね。だからマメ予防のスプレー(なんていうものがあるんです、世の中には)は用意してあって頻繁に塗っていたけどやっぱり出来てしまった。このできたマメがさー、「え?人間の足にこんな大きなマメができるの?」というくらいに大きくて。まだ踵の脇だったから良かったけど。あと一つ、足の小指にも出来ていた。小指なんて小指の4分の3がマメ、という状態。はぁ、そんなマメ出来るもんなんだねー。僕はまだ致命的な場所なマメではなかったけど、ドッピオさんは足の真裏に出来てたので辛そうだった。
マメの予防も大事なんだけど出来た時どうするか、という対策をもっとしておけば良かったなと思っています。
僕はとりあえず休憩所で安全ピン(ゼッケンをつけるのにもらった)でマメを刺し中の水を抜くだけしか出来なかった。しかもティッシュも無いので汗を拭いたタオルで拭いて。衛生的に非常に不安。終わった後、再度しつこく水を抜いておいたら半日くらいで皮膚が固定して治っていった。
マメはほっておくのがいいとか皮膚を破いてしまったほうがいいとかいろいろ意見があるけど、個人的な体験から言うと「全部水を抜いて放置」が一番いいんじゃないかと思う。
マメ対策として、出来れば包帯とかテーピングとか、せめてバンドエイドくらい用意しておけば良かった。歩いている途中で、マメの水を抜いてテーピングで固定しておけば結構楽だったんじゃないかと思う。
【ポケット大事】
大して意味はないんだけど今回僕が大会中履いていたのはプーマのショートパンツだった。これが腰にポケットがない。普段はそんなに気にしていなかったけどこれは困ったね。リュックを背負ってそこにいろいろな荷物を入れているんだけどやっぱりポケットにちょっと入れておきたいものとかがある。飴玉だったり飴玉の包み紙だったり。(歩いていると飴は結構大事です)僕のリュックは腰のベルトのところにもポケットがついているタイプだったけど、やっぱりそこのチャックを開けて、取り出して、、ってやっているとかなり手間。ズボンはポケットがあるほうがいいですよ。ドッピオさんはズボンのポケットにペットボトルを入れられていたけど僕は入らないので手に持ったりしていた。
【タイム計測問題】
今回のコースは小まめに「あと○キロ」「スタート地点から○キロ」という表示があまりないコースだった。なのでいま自分がどのくらいゴールに近づいているのかが分かりづらい。このくらい長い距離を歩くのにその先が見えない感じは非常につらい。途中から腕時計をストップウォッチにして10分ずつカウントしていた。なんとなく「10キロを110分で歩いている」という感じがしたので。これを最初からきちっとやっておけばもっと楽になったかも知れない。
たとえば、10キロ進んで折り返し地点で折り返しまた10キロ行ってチェックポイント、という場合、最初の10キロのタイムを計測しておけば良かった。そうすれば残りの10キロは時間を観れば「おそらく半分進んでる、残り○分でつくはずだ」というのが分かって心の支えになったと思うから。
もちろん慣れている人はGPS装置なんかを使ったりしているのかも知れない。
【コースの知識】
今回出たつくばはHPにあまり情報がなかったのでどういうコースを歩くのかよく分かっていなかった。当たり前のことなんだけどコースが分かっていればまだいろいろ心の支えになったかもしれない。今回のコースはメイン会場(スタート&ゴール地点)があって、
・メイン会場からぐるっと回って戻る20キロ(1)
・メインから出て20キロ先の休憩所に行って同じ道を戻ってくる40キロ(2)
・メインから出て20キロ先の休憩所に行って同じ道を戻ってくる40キロ(3)
という編成だった。
(1)はスタート直後なこともあるし、距離も短いのでそんなにつらくない。(2)も7キロ10キロ20キロの3か所に休憩所があるのでそれは嬉しい。(同じ道を戻るので30キロと33キロにも休憩所があることになる)
辛いのは(3)のコース。これはスタート地点、つまり60キロ地点を出て12キロ歩かないと休憩所がない。ここは本当に精神的につらかった。まっすぐ続く道の先に(時間的に夜明け前の3時くらい)明かりが見えて「ああ、あれが休憩所かな」と思うと前を歩く人のランプだったりしてがっかりする。もし感覚的にでも「あとこのくらい」というのが分かれば楽になれたろうと思う。
事前に自転車でぐるっと走っておけば「ここの次にはこういうカーブがあって、このカーブを超えたら休憩所か」とか分かっただろうね。そこまでやるのはなかなか大変だろうけど。
【休憩の仕方】
僕らは休憩所に着くたびに腰を下ろし、時にはいったん靴を脱いで休んでいた。でも、いったん腰を下ろしてしまうと足ががちがちに固まり、また普通に戻るまでに1、2時間かかってしまう。たぶん休むと体が「ああ、もう終わりね、歩かなくていいのね」と思ってしまうんだと思う。こういう状態になってから歩くのはつらい。出来れば休憩所では水分補給くらいにしておいて、あまり腰を下ろさないほうがいいのかも知れない。(でもなぁ、休憩所で休まないって辛いんだよなぁ。。)
【帽子】
日中暑いかなと思ったので帽子を持っていったけどほとんど使わなかった。もちろん熱射病とかは怖いので持っていくに越したことはないだろうけど。
【補給物】
休憩所の度にアクエリアスが用意してあってこれは非常に嬉しかった。歩いている時は飲み物がない(僕はポケットが無いので持ちづらくて)のでちょっと困った。たびたびドッピオさんに「一口ちょうだい」と言っていた。やっぱり日中、日が射している時は汗をかく。そこでアクエリアスを飲むとかなり体が回復する実感があった。
あと休憩所にあったのは飴とバナナとメンチとキュウリ。どれも非常に嬉しい。飴は持ち運べるし手軽に糖分が取れる。バナナはすぐにエネルギーになるし、メンチは脂分と塩分が取れてうれしい。キュウリの爽やかな水分なんてそりゃ最高ですよ。
個人的にもっと欲しかったなぁと思ったのはしょっぱい物。汗をかくので塩分が不足していた気がした。ドッピオさんがビーフジャーキーをくれて嬉しかったけどもっと噛みごたえがないものが食べたかったと思う。
そう考えるとやっぱりお握りがいいのかなと思う。途中、コンビニで鶏五目お握りを買って食べたけどあれは良かった。可能であれば砂糖醤油につけた焼き餅とかあったらうれしかったな。
嬉しいというだけで言ってしまうと、日中は休憩所で「冷やしトロロそば」が食べたかった(次の日に食べた) 夜は豚汁が欲しかったなー。
【心の支え】
補給物にしてもコースを知ることにしても、タイムを計測することにしてもそれらは「心の支え」になったと思う。「○があるから大丈夫」「あと○分で着くはずだからもう少し」という風に。100キロとなると体力と気力の問題になると思っていて、その中で「心の支え」はかなり大事だと思います。
ということで途中リタイアでしたが、70キロ歩いてみて感じることはこんなところです。
70キロ歩くということは今までの人生になかったし、これからも多分ないんじゃないかと思う。「来年は?」とか言われるけどまぁ「もういいっす」という感じですね。
少なくとも歩いてみたこと無い人には「人生に一度くらいいいんじゃない?」とは言いたいけど。「楽しいの?」と聞かれると「ノー」というしかないけどね。
真剣にやっている人にとっては「何をいまさら」というレベルかも知れないけど「まったく何も知らない人が出る」という場合に僕みたいな「ド素人」の体験談が参考になればうれしいなぁ。
【マメ対策】
筋肉痛も辛いけどマメはつらいだろうなぁと思っていた。マメの痛さって外傷的な痛さだから我慢しづらいんだよね。だからマメ予防のスプレー(なんていうものがあるんです、世の中には)は用意してあって頻繁に塗っていたけどやっぱり出来てしまった。このできたマメがさー、「え?人間の足にこんな大きなマメができるの?」というくらいに大きくて。まだ踵の脇だったから良かったけど。あと一つ、足の小指にも出来ていた。小指なんて小指の4分の3がマメ、という状態。はぁ、そんなマメ出来るもんなんだねー。僕はまだ致命的な場所なマメではなかったけど、ドッピオさんは足の真裏に出来てたので辛そうだった。
マメの予防も大事なんだけど出来た時どうするか、という対策をもっとしておけば良かったなと思っています。
僕はとりあえず休憩所で安全ピン(ゼッケンをつけるのにもらった)でマメを刺し中の水を抜くだけしか出来なかった。しかもティッシュも無いので汗を拭いたタオルで拭いて。衛生的に非常に不安。終わった後、再度しつこく水を抜いておいたら半日くらいで皮膚が固定して治っていった。
マメはほっておくのがいいとか皮膚を破いてしまったほうがいいとかいろいろ意見があるけど、個人的な体験から言うと「全部水を抜いて放置」が一番いいんじゃないかと思う。
マメ対策として、出来れば包帯とかテーピングとか、せめてバンドエイドくらい用意しておけば良かった。歩いている途中で、マメの水を抜いてテーピングで固定しておけば結構楽だったんじゃないかと思う。
【ポケット大事】
大して意味はないんだけど今回僕が大会中履いていたのはプーマのショートパンツだった。これが腰にポケットがない。普段はそんなに気にしていなかったけどこれは困ったね。リュックを背負ってそこにいろいろな荷物を入れているんだけどやっぱりポケットにちょっと入れておきたいものとかがある。飴玉だったり飴玉の包み紙だったり。(歩いていると飴は結構大事です)僕のリュックは腰のベルトのところにもポケットがついているタイプだったけど、やっぱりそこのチャックを開けて、取り出して、、ってやっているとかなり手間。ズボンはポケットがあるほうがいいですよ。ドッピオさんはズボンのポケットにペットボトルを入れられていたけど僕は入らないので手に持ったりしていた。
【タイム計測問題】
今回のコースは小まめに「あと○キロ」「スタート地点から○キロ」という表示があまりないコースだった。なのでいま自分がどのくらいゴールに近づいているのかが分かりづらい。このくらい長い距離を歩くのにその先が見えない感じは非常につらい。途中から腕時計をストップウォッチにして10分ずつカウントしていた。なんとなく「10キロを110分で歩いている」という感じがしたので。これを最初からきちっとやっておけばもっと楽になったかも知れない。
たとえば、10キロ進んで折り返し地点で折り返しまた10キロ行ってチェックポイント、という場合、最初の10キロのタイムを計測しておけば良かった。そうすれば残りの10キロは時間を観れば「おそらく半分進んでる、残り○分でつくはずだ」というのが分かって心の支えになったと思うから。
もちろん慣れている人はGPS装置なんかを使ったりしているのかも知れない。
【コースの知識】
今回出たつくばはHPにあまり情報がなかったのでどういうコースを歩くのかよく分かっていなかった。当たり前のことなんだけどコースが分かっていればまだいろいろ心の支えになったかもしれない。今回のコースはメイン会場(スタート&ゴール地点)があって、
・メイン会場からぐるっと回って戻る20キロ(1)
・メインから出て20キロ先の休憩所に行って同じ道を戻ってくる40キロ(2)
・メインから出て20キロ先の休憩所に行って同じ道を戻ってくる40キロ(3)
という編成だった。
(1)はスタート直後なこともあるし、距離も短いのでそんなにつらくない。(2)も7キロ10キロ20キロの3か所に休憩所があるのでそれは嬉しい。(同じ道を戻るので30キロと33キロにも休憩所があることになる)
辛いのは(3)のコース。これはスタート地点、つまり60キロ地点を出て12キロ歩かないと休憩所がない。ここは本当に精神的につらかった。まっすぐ続く道の先に(時間的に夜明け前の3時くらい)明かりが見えて「ああ、あれが休憩所かな」と思うと前を歩く人のランプだったりしてがっかりする。もし感覚的にでも「あとこのくらい」というのが分かれば楽になれたろうと思う。
事前に自転車でぐるっと走っておけば「ここの次にはこういうカーブがあって、このカーブを超えたら休憩所か」とか分かっただろうね。そこまでやるのはなかなか大変だろうけど。
【休憩の仕方】
僕らは休憩所に着くたびに腰を下ろし、時にはいったん靴を脱いで休んでいた。でも、いったん腰を下ろしてしまうと足ががちがちに固まり、また普通に戻るまでに1、2時間かかってしまう。たぶん休むと体が「ああ、もう終わりね、歩かなくていいのね」と思ってしまうんだと思う。こういう状態になってから歩くのはつらい。出来れば休憩所では水分補給くらいにしておいて、あまり腰を下ろさないほうがいいのかも知れない。(でもなぁ、休憩所で休まないって辛いんだよなぁ。。)
【帽子】
日中暑いかなと思ったので帽子を持っていったけどほとんど使わなかった。もちろん熱射病とかは怖いので持っていくに越したことはないだろうけど。
【補給物】
休憩所の度にアクエリアスが用意してあってこれは非常に嬉しかった。歩いている時は飲み物がない(僕はポケットが無いので持ちづらくて)のでちょっと困った。たびたびドッピオさんに「一口ちょうだい」と言っていた。やっぱり日中、日が射している時は汗をかく。そこでアクエリアスを飲むとかなり体が回復する実感があった。
あと休憩所にあったのは飴とバナナとメンチとキュウリ。どれも非常に嬉しい。飴は持ち運べるし手軽に糖分が取れる。バナナはすぐにエネルギーになるし、メンチは脂分と塩分が取れてうれしい。キュウリの爽やかな水分なんてそりゃ最高ですよ。
個人的にもっと欲しかったなぁと思ったのはしょっぱい物。汗をかくので塩分が不足していた気がした。ドッピオさんがビーフジャーキーをくれて嬉しかったけどもっと噛みごたえがないものが食べたかったと思う。
そう考えるとやっぱりお握りがいいのかなと思う。途中、コンビニで鶏五目お握りを買って食べたけどあれは良かった。可能であれば砂糖醤油につけた焼き餅とかあったらうれしかったな。
嬉しいというだけで言ってしまうと、日中は休憩所で「冷やしトロロそば」が食べたかった(次の日に食べた) 夜は豚汁が欲しかったなー。
【心の支え】
補給物にしてもコースを知ることにしても、タイムを計測することにしてもそれらは「心の支え」になったと思う。「○があるから大丈夫」「あと○分で着くはずだからもう少し」という風に。100キロとなると体力と気力の問題になると思っていて、その中で「心の支え」はかなり大事だと思います。
ということで途中リタイアでしたが、70キロ歩いてみて感じることはこんなところです。
70キロ歩くということは今までの人生になかったし、これからも多分ないんじゃないかと思う。「来年は?」とか言われるけどまぁ「もういいっす」という感じですね。
少なくとも歩いてみたこと無い人には「人生に一度くらいいいんじゃない?」とは言いたいけど。「楽しいの?」と聞かれると「ノー」というしかないけどね。