浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

第四回したまちコメディ映画祭

2011-09-19 19:29:09 | DVD、映画
この連休は浅草・上野で「したまちコメディ映画祭」というのが開催されてました。

浅草は昔から喜劇の街、ということでコメディ映画ばっかりを集めた映画祭で、全部で10数本のコメディ映画の上映と色んなイベントが行われます。

僕にとってはまぁ地元だし、日本公開前の映画が安く(前売りだと1,300円)観られるのでありがたいイベント。

特筆したいのは会場のあったかさ。

普通の映画館と違って会場(だいたい僕が行くのは浅草公会堂)はこういう映画が好きで来ている人、つまりはまぁ僕も含めて「ボンクラ」(笑)ばっかりなので会場の雰囲気がそもそもあったかい。笑いもいつもより大きいしついつい気を許して声もみんな出ちゃう。「バカだなー」「それダメだって(笑)」「あーあ~(笑)」とかね。雰囲気としてはドリフターズの「全員集合」の収録会場に似ていると思う。僕も子供の頃、一度行っただけだけどね。
終盤のいいシーンでは手拍子したりしてるし、上映後には拍手。なんかアメリカの映画館ってこんな感じなのかな、とも思う。

あとはやっぱり「浅草」ってことだよね。大都市でも無くいい感じにゆったりしてて。特に連休中なんて観光の人が多くてそんなにあせってる人もいない。「まぁだらっとコメディ映画でも観て笑うかぁ」なんて思わせる雰囲気がある。映画の合間に亀十のドラ焼きなんてパクついて、帰り道に居酒屋の軒先でもつ焼きつまみにホッピーなんて飲んじゃったらほんと色んなことがどーでも良くなってきますよ。

僕はこのイベントを去年初めて知って「キックアス」を観た。これまた楽しくてねー。

今年は他に予定も無かったので3本見ました。

日曜日は「宇宙人ポール」。これはこのイベントの中で行われる「映画秘宝祭」というプログラムで映画雑誌映画秘宝主催のもの。上映前に映画評論家の町山智浩と浅草キッドのトークショーもついているお得なもの。このトークが寄り道もたっぷりだったんだけど映画を観るにあたってより楽しめる情報がしっかり語られていて楽しかった。これについてはもう書いたので割愛。
一点だけ思い返すとこの映画って明らかに映画『未知との遭遇』のパロディでもあるのね。そして考えてみると色んな「未知」との遭遇が描かれている。つまり地球人に取っての未知である宇宙人、イギリス人に取っての未知であるアメリカ人、男子(主人公はオタク男子)に取っての未知である女性。そのへんは面白いね。

祝日の月曜は2本。

まずは邦画の『極道めし』。

漫画が原作らしいけど僕はまったく知らなかった。

『極道めし』予告編


話としては、刑務所の中で5人の男がある賭けをする。「順番に『一番旨かった食い物』を話し、もっとも美味しそうだった話をしたやつが正月のお節料理の中から好きな一品を他の囚人からもらえる」という賭け。そして順々に「旨かった食い物」の話をする。

これね、最高です。

とにかくそれぞれの話に出てくる食い物(たまごかけご飯、海辺のバーベキュー、ホットケーキ、ラーメン、オムライス、すき焼き…)がとにかく旨そうで旨そうで。ずっとよだれが出てた。観たのがちょうど上映後にお昼、といういいタイミングだったこともあるしね。

この映画のつくりが非常に巧い。

食べ物が出てくるシーンはすべて囚人の話、つまり想像である、ということ。食べ物が異常に旨そうに写っていたりそのシーンがやけに芝居がかかったりしていても「結局これって想像だもんな」ですべて許せる。

例えばある人の話で戦後すぐのすき焼きの話が出てくる。その肉がきれいに霜降りで旨そうなんです。もしこれが普通なら「こんな時代にこんないい肉ないだろ」と思っちゃうところだけど、これも想像だから「ああ、想像なんで美化されてるんだな」で許せちゃう。映画の中で食い物を旨そうに演出する方法としてはこんなに巧いやり方はないね。

そしてこの映画の主人公は「新入り」というあだ名で呼ばれる一人の囚人。彼の話がメインになっている。これが切なくて切なくて。。見ながら「もう映画はどうでもいい!とにかくお前は幸せになってくれ!」と願い続けてました。

観ながら美味しそうな食べ物でヨダレが出たと思ってたらきれいに泣かされました。ヨダレだらだら、涙ボロボロのいい映画です。

ヒロイン役も良い。イベントということで映画上映後には出演者一同が登壇したんだけどこのヒロインの人顔小さくてびっくりした。こんな人が作るラーメンならそりゃ旨いよ。

出演者の一人、麿赤児(いい役やってたなぁ)が上映後のティーチインで「この映画を観ていると塀の中とこっちとどっちが幸せなのか分からなくなってくる」と言っていた。それってなんとなく分かるなぁ。

いやもちろん塀の中は嫌ですよ。でもね、僕らは毎日好きなもの好きなだけ食べてるわけだけど、この映画の彼らのように「あれ、食いてぇ!」と心の底から願えることって決して悪いことじゃないと思う。

とにかくこの映画お勧めです。タイトルがタイトルだし基本的にはずっと男5人が食い物の話をしているだけなので敬遠する方もいらっしゃるかも知れないけど、絶対にどんな人でも楽しめる映画だと思います。
邦画でこれほど不自然なところ無くて、逆に言えば全部不自然なファンタジーで、旨そうで泣ける映画ってなかなか無いと思う。『南極料理人』も良かったけどわかりやすいストーリーがある分、こっちのほうがいい部分もある。

一点だけ注意。観た後にどこのラーメン屋行くか決めてから観ることをお勧めします。めちゃくちゃ食べたくなるから。実際、僕は観終わった後ですぐラーメン屋行った。

二本目は『モンスター上司』。

10月に日本公開予定の洋画です。

『モンスター上司』予告編


困った上司に困らされてる3人の男が上司殺害計画を立てる、という話。見所は主人公3人のバカさっぷりと上司のひどさっぷり。

3人の男はそれぞれ別々の会社にいて別々の上司に困らされているわけだけど、まず証券会社に勤める男の上司がパワハラばりばりのケビン・スペーシー。

さすがアカデミー賞俳優だけあって「うわーこんな人ほんと嫌だわ」と思える最悪上司。

歯科助手の男の上司はジェニファー・アニストン。なんと彼女が欲求不満のセクハラ上司を演じてる。この女優さんはドラマ「フレンズ」で国民的女優になったんだけど、一皮向けるためにこういう悪役にチャレンジしたとのこと。
いや、はっきり言いますけどこの人がセクハラしてくる会社なんて、、、ねぇ。(実際、他の主人公二人も劇中「お前の上司最高じゃん」と言う)

工場に勤める男の上司はバカな二代目社長。スダレ禿、ビールっ腹の最悪社長を演じるのはなんとイケ面俳優コリン・ファレル。

この人が



こんな役。最高ね。

もうこの3人の最悪上司っぷりだけで観る価値ありますよ。

主人公トリオはそれぞれがそれぞれの上司を殺すとすぐばれるのでお互いが協力し合って互いの上司を殺そう、と計画する。でもねぇ、この3人がバカなもんで話はぐちゃぐちゃに。

笑ったわー。

はっきり言ってこの映画は頭からっぽにして大笑いできる映画です。


とにかく、したまちコメディ映画祭楽しいよ。

もっと楽しめる

2011-09-19 00:59:57 | DVD、映画
あらかじめ言っておきますが、今回、ちょっと宗教についての話をしますが、僕自身は無宗教と言うか一般的な日本人の宗教観しか持ち合わせていません。特定の宗派の信徒ということもないです。

僕も含め日本人にはどうも宗教アレルギーというのがあるような気がする。特に新しい宗教が入ってきた場合にはね。

素人考えなので間違ってたら申し訳ないけど、日本人は日本人なりに「新しい宗教が入ってくると必ず政治と結びついて戦いが起こる」と経験として分かっているからじゃないかと思う。

このへん、壬申の乱とかキリスト教伝来とか第二次大戦後とか色々話したいけど長くなるので割愛。

僕の宗教観も一般的な日本人の宗教観と大差ないと言っていいからまぁ同じようなものです。お墓参りにも行くしクリスマスは祝う。

ただ高校の頃からふと思っていたことがあって、それは「英米文学を知ろうと思ったらキリスト教の知識は避けて通れないな」ということ。

高校の頃から英語が好きだったし元々文学は好きだったので、大学はそういうところに行きたいなと思っていた。そんなに数多くないけど英米文学を読んだり、こっちのほうが数が多いけどアメリカ映画を観ていて「あ、キリスト教の知識は必要だな」と思ったんだよね。

日本の小説を読んでいても日本土着の文化が下敷きになっているように、英米の作品というのは知らず知らずのうちに土着の文化、特にキリスト教の文化が下敷きになっていると思う。

それは意識的、ということではなくて元々そういう土台があるから物語にもそれが出てきてしまうんだろう。

で、そのあたりを知っていれば更に楽しめる。

例えば、関が原の戦いというものがどういう戦いで、その後、侍はどういう状況だったか、ということを知っていれば映画「七人の侍」は更に趣深いじゃないですか。もちろんそれを知らなくても楽しめるものではあるけど。

ハリウッド映画はキリスト教の知識があればもっと楽しめる。もちろんそれが無くても楽しめるのがハリウッド映画の素晴らしいところではあるけども。


今日ね、『宇宙人ポール』という映画を観たんです。

イギリス人のオタク二人がアメリカ旅行をする。その途中で宇宙人を拾う。その宇宙人はポールという名前で60年前に地球に来たんだけどそれから軍に実験されてたんでめちゃくちゃアメリカ文化に染まってる。その三人の珍道中、というおバカ映画。めちゃんこバカで笑ってばかりの映画でした。

観たのは「したまちコメディ映画祭」という浅草で行われている映画祭の一環だった(したコメについてはまたちゃんと書きたい)ので冒頭に映画評論家町山智浩のトークもついていたんですよ。その中で、町山さんが「実はこの宇宙人の名前はポールではなくてパウロなんです」と言っていたのね。

そもそも英語圏で一般的な男性名である「ポール」と言うのは新約聖書の著者の一人でありキリスト教の聖人である聖パウロから来ている。トムが聖トマスから、ジョンが聖ヨハネから来てるのと一緒ですね。

そう思ってこの映画を観ると「あー確かに」と思うんですよ。

ネタバレしたくないので詳しくは言いませんが。

聖パウロというのは最初はキリストを信じておらずむしろ迫害する側にいた人。その彼が何故かいきなり盲目になってしまう。困っているととつぜん目から鱗が落ち、目が見えるようになった(目から鱗、と言う言葉はこの人の話からきている)。それ以降、キリスト教を信じるようになり布教に力を注いだ、という人だそうです。

映画「宇宙人ポール」を観ていると「あ、この話を下敷きにしてるのかな?」と思うエピソードが出てくる。そして、そう思って観るとこの映画全体の読み取り方がまた変わってくる。

もちろんこの「宇宙人ポール」はそんなことぜーんぜん考えず頭空っぽにしても楽しめる映画ですからぜひ観て頂きたい。(あの)スティーブン・スピルバーグがちらっと出てきます。この出てくるシーンが最高ですよ。


とにかくまぁ、いろんな映画を聖書を土台に観てみると見え方が変わってくる、むしろ深く思える映画ってたくさんあるんですよ。

例えば『ダークナイト』のジョーカーは明らかに聖書のサタンの存在で、となるとつまりあの話って『失楽園』だともとれる。

『マグノリア』の最後のあの雨は出エジプト記に似ている。出エジプト記ではイスラエルの民を奴隷にしているエジプト王を懲らしめるため神は一帯を○○○であふれ返させた。これはエジプト王にした十の災いのうちの2つめなんだけど、一つ目は血の災い。そのときの台詞「There will be brad(血よあふれよ)」が同じ監督の最新作のタイトルであることはとても興味深い。

『レスラー』のランディ・ラムは明らかにキリストに例えられる。その話はこちら⇒「語りたい男と感じたい女、あるいは映画「ザ・レスラー」雑感

『グリーンマイル』の不思議な男ジョン・コーフィーはイニシャルがJ・Cでこれってイエス・キリスト(Jesus Christ)と一緒。『新・猿の惑星』で人類から迫害された猿の夫妻がサーカス小屋の馬の寝床で子供を産む(キリストは馬小屋で生まれたことになってる)のはつまり「生まれた子供は救世主である」という意味だろう…

なんてこと考えてると映画って本当に面白い。

すげぇよ

2011-09-15 21:52:11 | 日記
先日、自宅のキッチンにゴキブリがいまして。

東京なんだからまぁいても当然といえば当然なんだけど、今の部屋に引っ越してきてもう5、6年経ってるけど一度も目撃したことなかったんだよね。

なもんだから、うちの部屋はいないもんだと思ってたんだけどま、いましたね。けっこうがっくし。

「あー、こんどドラッグストアとかでゴキブリ退治のなんか買ってこないとなぁ」と思ってたんだけど気にしたら気になりだしちゃって夜中にコンビニ行ってゴキブリホイホイを買ってきた。それしか売ってなかったから。

で、早速組み立てようとしたんだけどいまのゴキブリホイホイってすごいね。

「入り口に足ふきシートを貼ってください」と説明があるの。

足ふきシートというのはなんかフェルトみたいな小さなもの。

おそらく、開発している研究員なんかは何万匹というゴキブリを集めて新たなゴキブリホイホイの開発に日夜努力しているんだろう。どうしたらより効率的にたくさんのゴキブリを集められるか、ということを研究している中で「ゴキブリの足がぬめっていると粘着力が落ちてしまうので入り口で足を拭かせよう」と思いついて商品化したんだろうね。

大変素晴らしい。こうやって既存の商品がどんどん進化し便利になっていく。

素晴らしい仕事ではあると思うけどやれと言われたら丁重にお断りしますけどね。毎日ゴキブリ見る仕事なんて僕は嫌です。


それとは別の日に家で缶ビールを飲んでました。

家で缶ビールを飲むときはだいたいグラスに注ぐんだけどその日は面倒で缶から飲んでいた。そのときね、ふと気づいたんです、注ぎ口がちょっと変なことに。


こうなってます。向かって左にいびつに広がっている。不良品かな?とも思ったんだけどそんなはずは無い。一個だけこんな変な感じに不良品が出るなんて日本の製品としてありえないから。

で、このビールのサイトを調べてみるとどうやら「ジョッキ生の泡を再現するためのビッグ飲み口」なんて書いてある。つまりこれはこれで新たな意図だということ。

これもたぶんさ、毎日毎日この会社の研究員たちが白衣を着て色んな注ぎ口の試作缶を試し

「もう少し大きいほうが泡が立ちます」
「よしじゃあ既存のものより0.2ミリ大きくしてみよう」
「ダメです!大きくすると強度が落ちます!」
「なに?クソッ…ここまで来て…」
「主任、単に大きくするんではなく横にゆがませてみてはどうでしょう?」
「ゆがませる?そんなバカなことが…。いや、それだ!」
「主任!成功です!泡立ちと強度の両立が実現できました!」

なんてまるでプロジェクトXみたいなやり取りがされているんだろうね。

ほんとすげぇと思うよ。

悩んでます

2011-09-13 23:58:09 | 日記
9月と言えばいろいろあるけど(いろいろない月なんてないね)僕にとっては、手帳選び、ローマ人の物語の文庫、したまちコメディ映画祭の9月。

僕は数年前からほぼ日手帳、という手帳を使っているんだけどその発売が始まるのが9月。

ほぼ日手帳の特徴の一つはカバーのバリエーションがたくさんあることなので、毎年この時期「来年の手帳カバーは何にしようかなー」と迷うことになる。

もちろん大事なのは中身であってカバーだけ去年のを使い続けてもいいんだけどさー。

いっそのこと「今年のカバーは去年とまったく一緒です!」と言ってくれればあきらめもつくんだけど毎年毎年魅力的なカバーを出すんだよね。

今年、僕が使っていたのはこんなカバー。

どっかの民族柄をモチーフにしたもの。柄はかわいんだけど色がダークだから僕が持ってもそんなにおかしくないかな、と思って使い始めた。

こういうのって不思議でさ、持ち始めた当初は少なくない人から「showさんの手帳、かわいすぎません?」と言われた。僕自身も当初は「ちょっとかわいすぎるかなー」と思ってた。だけど持ち始めて半年以上経った今となっては結構馴染んでくる。今となっては人に何か言われることもほとんど無くなった。

そういうもんだから「ちょっと派手かな」と思っても自分の好みのものを買ってしまったほうがいいかな、と思うんだよね。

今のところ悩んでるのはこんな感じ。

今まで赤とか黄色が多かったんでブルーもいいかなぁ。これまたさ、単なる「ブルー」じゃなくて商品名が「ドルフィン」ってのが巧いよね。


普通のセーラーカラーに見えて実はドナルドダックがワンポイント。これもかわいい。


今年の新商品、ジッパーズ。ぐるっとジッパーで閉じられるようになっている。昔、こういうタイプの手帳使ってたけどこれ便利なんだよなぁ。中にいろいろ入れても落ちない。


で、ジッパーズの別バージョンでハリスツィードを使ったもの。これなんか鮮やかなんだけどハリスツィードで落ち着きもあっていいね。


いっそのことこういう長年使える革のもの買っちゃって今後は本体だけ買おうか、とも思うんだよな。

女性の勘について

2011-09-11 07:02:02 | 日記
先日、男友達が出張で東京に来ていまして。

金曜日に落ち合って酒を飲んだ。

偶然僕らの共通の知り合いの女性も来られる、ということで3人で楽しくお酒を飲み、終電間近に女性とはその駅で別れた。

男友達のほうは泊まる宿がないとのことなのでウチに泊まることになった。

次の日起きて、男友達の帰りの便が夕方ということで適当に飯を食い駅まで見送った。

その男友達の奥さんも僕は仲良しなのでふと思い立って「昨日、旦那と飲んだよー」というメールを送った。

すると、奥さんからは「変なことしてないでしょうね?昨日、旦那が浮気する夢見たんだよねー」という返答。

なんというかこういうときの女性の「勘」というのはちょっとすごいものがあると思う。

僕が男性だからか、対男性と接していて「すごい勘だな」と思うことはない。でも女性と接しているとたまに「すごい勘だな」と思うことがあるんだよね。

たとえば昔、出張していて大阪から帰ろうと新幹線に乗って、席についた瞬間に「ちょうど新幹線乗ったころかな?」と女性からメールをもらったり。もちろん僕はその女性に何時の新幹線に乗る、とは言っていない。

単なる偶然かも知れないけどね。

で、その男友達の奥さんとのメールの話に戻すと、メールをもらって僕も一瞬あせってしまった。(面倒くさいね、こういうの)

その男友達は飲んだ席に僕ともう一人女性がいたことは奥さんに言っていないかも知れない。もちろん変なことなんてしてないわけだから言ったっていいんだろうけど、僕が言うと余計な波風を立てるかもしれない。

申し訳ないけど友達カップルに余計な波風を立てることは僕は結構ある。いやほんと悪気は無いんだよ。ただ能天気なだけ。「あー、あいつ昔、○○ちゃんのこと好きだったからねー」とか奥さんに能天気に言って後で友達に怒られたりする。「お前、あの後、大変だったんだから…」とかね。申し訳ないとは思ってます、ホント。

だから男友達の奥さんにはこうメールをしておいた。

「変なことなんてしてないよ。飲んだ後、二人で終電でウチに帰ってきて、あいつはウチに泊まったよ」

まあ嘘はついていない。言っていないことがある、と指摘されたらそれはまぁその通りだけど。

波風立ってないことを祈ることしか僕には出来ないね。

ブルーオーシャンは結構あるよ

2011-09-09 01:06:33 | 日記
えーっとずーっと前に書いた僕なりの勝敗論の続き。

前の話はこれ→「サッカー話とゴッドファーザー話をからめて話そうと思ってたら勝敗論になって収拾つかず

ほんとは、もういいか、と思ってたんだけど考えてたら自分なりに興味深かったんで。

おさらいすると、

1、人生に勝ち負けなんて無い。
2、だからこそ自分なりの勝ちの定義をする必要がある。


ということ。

だからね、ちょっと前に流行った(いまもあるのかな?)『勝ち組・負け組』という言葉なんてなーんも意味がないことがお分かりでしょう?

2で言っているように勝ち負けの定義は『自分なりに』やるべきなんだもん。人が決めた「勝ち組負け組」の定義に意味があるわけがない。ま、でもそういうのに一喜一憂する人の気持ちもよーく分かるけどね。僕だってそういうところが無いわけじゃないし。


で、勝ちを定義したとする。人生の、って言うとかなり大きくなっちゃうんでちょっと縮めて「仕事の」にしようか。

仕事においてもおんなじで基本的に勝ち負けなんてない。でも、だからこそ「この仕事における自分の『勝ち』とは何か」を定義する必要がある。

「とにかくたくさん金を稼いだら勝ちだ」でもいいし「金よりお客さんが喜んでもらうことが勝ちだ」でもいい。

もちろん「収益と顧客満足度のバランスがとれてるのが勝ちだ」もあり。どうも僕がライン部門なのでライン系の話になっちゃうけどスタッフ部門だったら「とにかく残業一切しないでさくっと仕事終わらせるのが自分の勝ち」でもいいし「あの上司から褒められれば勝ち」でもいいのよ。

その定義にはいいも悪いもない、正しい間違ってるも無い。人それぞれ決めればいい。もし公序良俗に反するものであれば勝手に処罰されるだろうしね。

いや、別にいーんですよ、そんなの面倒、と思うなら定義しなくても。

でも仕事で何かを得よう(給料でも地位でもスキルでも)、とかもっと楽しもう、と思うなら絶対定義したほうがいい。

定義してない人に限って「頑張ってるのに評価されない」とか不満言ったりするじゃん。

そもそもそういう考えが残念ながら間違い。頑張ったら必ず評価される、なんてそんなん少年ジャンプの世界ですよ。

残念ながら考えが逆。評価されるために(評価が勝利条件として、だよ)なにをするか、ということが大事なんだよね。努力したら勝てるんじゃない、勝つための努力をすることが大事。

で、じゃあ仕事でどう勝つか、というスキル論に入っていきますが、まず戦略が大事。

ちなみに言っとくと戦略と戦術の違い。「戦う前に戦いのリスクを最低限に抑えることが戦略。戦いに入ってからリターンを最大にすることが戦術」ね。

戦略立案で一番大事なのは、

1、勝てる勝負をする

ということです。

ゲームだったらそんなことしてたら「汚い」と非難されるかもしれないけど、こちとら実生活ですしね~、そんな非難かまってられませんわ。

これが大前提。とにかく負ける勝負は極力しない、勝てる勝負をする。

負け戦をどう乗り切るか、はまた別の話。

じゃあ勝てる勝負って何さ?となるよね。

普通は「自分の実力を発揮できる勝負」とか「相手が自分より下の勝負」とか思っちゃう。

確かにそれは間違いじゃない。

でも、実は盲点があって、もーっとも大事なのは「敵がいない分野を選ぶ」ということなんです。

ブルー・オーシャン戦略ってヤツですね。

だから僕のモットーはとにかく「不戦勝がベスト」ということ。

だってねー、誰かと争ったら負けるかもしれないし、勝ったとしても後味悪いじゃん、相手にうらまれるかも知れないし。そもそも負けてがっかりしている人を見るのは気持ちのいいもんじゃない。

いや、がんがん人と争って勝ちを積み重ねていくことを否定はしないですよ。もちろん誰にでも、どこかの1シーンにおいては否応無く人と争って勝たなきゃいけないときだってあると思う。

でもどうしようも無い時以外、僕はとにかく不戦勝狙い。

戦わずして勝てるなんてそんな都合のいいことある?と思われるかも知れないけど、大丈夫、結構あるよ。

そのためには色んなところに首突っ込んで色んなところを観ておくべきだけどね。

社内でも色々見てると「あー、この分野誰もやってないなぁ。みんな忙しくてここまで手が回ってないんだなぁ」ってことたくさんあるもん。

社内って(世間、と言い替えてもいいけど)不思議なもので人が頑張れば頑張るほど、特に優秀な人が頑張れば頑張るほど「隙間」が生まれる。その隙間って絶対になくならない。その隙間に食い込むと結構簡単に勝てる。

とにかく基本的には不戦勝狙い。

たとえば「10人のうち勝った一人が10万円もらえるゲーム」と「10人全員が必ず1万円もらえるゲーム」とあるとする。そりゃ確実に1万円もらえたほうがいいよね。

ん?1万円じゃ少ない?

大丈夫、1万円のゲームを10回やればいいだけだから。

これが大事なことの2つめ。

2、手数は多くしとく

とにかく色んなことに手を出す、ライバルがいないことだったら全部「あ、僕がやりまーす」と言っとく。取れる勝星は全部拾う。そういうこと。

中には何にもしなくてもうまく行く仕事だってあるんだけどそれでも「自分がやります」と言っておいて後はほっといただけで巧く行って、それは自分の功績、と言い張れることだってあるからね。

そして僕の考える戦略論の最後、

3、投下資源を明確にしておく

これはちょっと説明が必要かも知れない。

「この勝負に挑もう」というときに「どういう資源をどれだけなら投下出来るか」ということを明確にしておくこと。もっと言うと「どこまでの犠牲なら払えるか」、逆に言うと「どこまで使い切ったらこの勝負をあきらめるか」ということ。

これは逆に言うと「撤退条件を明確にしておく」と言ってもいい。

大体、戦争で泥沼状態になるのはこれが明確でない場合が多い。

博打にはまってスッテンテンになっちゃうのも一緒だね。「もう10万スッたけど後1万使えば出るような気がする」と思ってしまって結局20万失ったりする。

「今日のパチンコは2万使ったら止める!」とかしっかり決めてないからずるずる行っちゃう。(僕、パチンコとかやらないので気軽に言ってますが。。好きな人にとっては『そんなん分かってんだよ』ってことだろう)

たとえばある仕事で成功しよう、と思った時にサラリーマンだとあんまり自己資金を投下することはないだろうからたとえばまぁ時間、どれだけ残業してもいいと思ってるか、ということを決めておくべき。

そして決めたんなら我慢する、しょうがないよね、決めたんだもん。

そして限度を越えたら残念だけどその勝負はあきらめる。あきらめて別の勝負に挑んだほうがいい事だってあるからね。

あきらめる、ってのはあんまり人に好かれる言葉じゃないけど考えようによっては「通るルートを変えた」だけ、ってこともあるから。





戦略面で言うとこんな感じかな。

つーことで今度思いついたら実際の戦い方、つまり戦術論について書きます。たぶん、おそらく。


ちなみに言っときますが、この3点、

1、勝てる勝負をする
2、手数は多くしとく
3、投下資源を明確にしておく

恋愛戦略に置き換えるとひじょーにいやらしい感じになるね。

いや、僕は恋愛戦略なんてないけどさ。(ほんとですよ)

パッと見たら指輪してる

2011-09-02 21:46:44 | 日記
新聞だとか見ると若年層の独身率が年々上がっている、つまり若い人が結婚しなくなっている、とか言っています。

でもさ、僕の印象だと「25~30才の男性の既婚率」って最近上がってません?

僕がそのくらいの年齢の時、まぁつまり10年~5年前、って僕の回り(かなり特殊なサンプルだと思うけど)で結婚している人って少なかった。

実家の町に在住している人は早めに結婚するけど、僕のように実家を出て東京なんかで働いている人はあんまり結婚してなかったと思う、特に男性はね。

30才が近づく頃になってちょろちょろ結婚し出して、まぁ僕は今年で36才なんだけどその位になると未婚が少数派になって、、、という感じで来たんだけどなぁ。

僕が27、8の頃は会社の中で周りの人はほとんど独身で一人暮らしだから、仕事上がりくらいの時間になると「飯でも食いに行こうか?」と誰言うと無く言い出した。

キャバクラとかだって僕は好きじゃないからあまり行かないけど、周りの人は結構行ってた。僕の周りでは「昨日、キャバクラ行ってさー」なんて会話がよくされてたと思う。

で、2011年の今、会社の同僚とかの後輩を見ると結婚している人がほとんどになりつつある。25才なんかでももう子供が2才です、なんて言ってたりしてびっくりしちゃう。

周りがそんな感じだから、仕事帰りに「ご飯でもどう?」と言ってもほとんどみんな「すいません、家で飯食わないと」なんて言って断られちゃう。

そもそもそんな会話する前に、隣の後輩の指をぱって見ると指輪してたりする。

繰り返すけど全体的に年齢を重ねた、って訳じゃないんだよ。「昔だったら結婚してなかっただろうなー」と思う年齢、24、5の後輩がそういうんだから。

仕方ないんで僕は会社を辞めた元同僚なんかに電話してご飯食べるわけ。

まぁこういう愚痴をこぼしつつも決して悪い傾向だとは思ってない。

僕は未婚なんで人の結婚について何も言えない。それでも個人的な考えだけで言うと男性は早くに結婚したほうが絶対にいいと思う。(自分はどうなんや、という話は棚に上げてね)

早く、と言ってもそりゃ19とかハタチで結婚というのはちょっと早いかな、と思うけどやっぱり20台前半だね、出来るものならその辺で結婚しといたほうがいいと思うよ。

本当に思うんだけど、独身でいることってもちろんそれはそれで楽だし楽しいんだけど、絶対に結婚しているより楽しいか、と言われるとそうでもないような気がする。

おそらく結婚していると大変なこともあるんだろうけど楽しいこともあるんだろう。

でもさ、不思議なことに既婚男性で「結婚楽しいよ~早く結婚したほうがいいよ~」とお勧めしまくる人ってあまりいないよね。既婚男性が「やっぱりいろいろ大変ですわー」と言っているのに対して「そうだろ、独身楽しいぞー」と言う独身男性は結構いるけど。