浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

ジョン・レノンも言ってる。

2016-06-26 16:31:43 | 日記
英国が国民投票でEU離脱が上回りましたね。

これだけでも色々言葉を選ばなきゃいけない。

「イギリスがEU離脱するんだね〜」って聞くたびに、

いや、待って、国民投票で離脱が上回ったのは確かだけど、これから議会もあるし、そもそもイギリスって言い方で正しいのか??とか思っちゃう。ま、いいや。

EU、欧州連合が出来たのは1993年。僕の生まれる前だ(←どーでもいいジョーク)。

「ヨーロッパ共同体」と言うのははっきり言って「実現不可能な夢物語」だった。ほんの60年前までヨーロッパは血で血を洗う戦いを何百年も続けていた。「あの国の兵隊に一族郎等全部殺された」って人はいまだにいると思う。

映画でよく見る「マフィア」だって語源はイタリア語の「Morte Alla Francia Italia Anela!(イタリアに死を、これがイタリアの叫びだ!)」

、、の頭文字だ、という説がある。あくまで俗説。

兎にも角にも長年争いを続けてきたヨーロッパ各国がまとまった、というのはユートピア的でもあった。

そこでイギリスの離脱。

うーん、難しいね。。

EU内ではビザ無しで移動出来る、そのために景気が良くて社会保障の手厚いイギリスに移民が集まっている、と。

そりゃそーだよなー。

平均月収5万で病院行っても金かかる国の人が、平均月収20万くらいで病院もタダ、ってイギリスに行きたがるのも分からんでもない。

で、そういう人たちが集まったために病院が4時間待ちってなったら「なんで俺らの税金でこの人たちが治療受けて俺が待たされなきゃいけないんだ!」となる気持ちも分かる。

ただし、病院が混んでるのは高齢化と肥満化によるものであり、移民問題は関係無い、という話も聞く。

イギリスにはナショナルヘルスサービスという国民保険サービスがあり、医療費が安い(か、タダ)。これ自体はロンドンオリンピック開会式のデモでも出てたくらいだからイギリスが誇るべきものだろう。しかし、それも問題を孕んでいる、と。

離脱に関してはそれ以外にも色々あるんだろうけどね。

特に思うのがさ、イギリスが「英語圏だ」という事だよね。英語って第二外国語として習得するにはかなり簡単な言語だから第二外国語として習得してる人は多い。そういう人たちにとってはドイツ、フランスもいい国だけど「言葉が通じないからな〜」となるだろう。

仕事する上で片言でも言葉が通じるってのは大事なことだろうと思う。

大航海時代、イギリスはどんどん領土を広げ、結果として英語も広げた。結果として現代では英語が国際共通語になりつつある。もちろん格段期にはそれはイギリスにとって大きなメリットになった。

でも、残念ながら現代では「元・大国」のポジションになるしかない。
(ていうかこの現代では「大国」ってありえないよ)

そうなってくると自身が広げた「英語」のツケをいま払っているのではないか。

と、言うことを僕は考える。

誤解して頂きたくないんだけど、僕はヨーロッパ内の移民受け入れには基本的に賛成です。

そういうのって「ノブレスオブリージュ」、つまり「恵まれた側の責務」だと思う。

うーん、まとまらないですね。。

理想論と言われても仕方ないと思うけど、ヨーロッパ共同体に関しては、裕福な国はノブレスオブリージュとして貧しい国を助け、貧しい国は自助努力で豊かになってくべきだと思います。夢想家的かも知れないけどね。
You may say I’m a dreamer. But I’m not the only one.

(夢想家と言われるかも知れない。でも僕は一人じゃない)

ほら、ジョン・レノンも言ってるじゃん。

未来妄想小説 機械居酒屋

2016-06-19 00:15:33 | 日記
土曜の夜、俺は横浜で古くからの友人と待ち合わせた。

「久しぶり、店はいつもの機械居酒屋でいいか?」
「いいよ、給料日前だからヒト居酒屋に行く余裕は無いからな」

ロータリー前のビルに入りエレベーターで3階に上がる。エレベーターが開けば「イラッシャイマセ」、いつものデジタル音声だ。入店機にクレジットカードを通すと自動的に5,000円がデポジット(預り金)される。

席に座りタッチパネルを操作し、「3時間飲み放題2,000円コース」を注文する。俺は「取ってくるよ」と友人に告げ、俺はビールサーバに向かう。ビールサーバにクレジットカードをスキャンさせればキンキンに冷えた生ビールがジョッキで出てくる。席に戻ると、ちょうどお通しの枝豆、そしてカツオのカルパッチョがテーブルに届いている。この店では店をぐるりと一周しているベルトコンベアですべての料理が出てくるのだ。

「しかし最近は便利になったもんだな」
「そうだな」

友人とそんなことを話しながらジョッキを傾ける。コンベアからはモツ鍋が流れてくる。キッチンには人間がおらず、すべての料理は冷凍食品を解凍しているだけだ。しかし飲み放題のツマミとしてはそれで文句はない。

「昔はいろいろトラブルがあって、機械居酒屋といっても店員は大変だったけど」
「そうだな、ビールサーバが動かないだの、コンベアが止まるだの。そのたびに店員が対応してたけど、今はほとんどオートメーションだからな」
「見ろよ、あそこの店長を。この店じゃ人間の店員はあの店長だけだが、今ではやることなくて居眠りしてるぜ」

確かに。今の時代、居酒屋に人はほとんど必要が無い。飲み放題なんだからビールは自分で注ぎに行けばいいし、フードはセットメニューで決まりきっているから時間通り流れてくる。店員がやることと言えばトラブル対応くらい、とは言ってもサーバーもタッチパネルもこれだけ精度の上がった現代では、トラブルなんて客同士の喧嘩くらいだ。

3時間、飲んで食べて喋った後に俺と友人は席を立つ。するとデジタル音声が言う。

「テーブルノウエニショッキガノコッテイマス。コノママデストデポジットガヘンキャクサレマセン」

「おっと、しまった、食器を片付けないとな」
「そうだったな」

俺と友人は食器を返却口に返し、テーブルを拭く。

そしてまたデジタル音声。

「テーブルスキャンヲカンリョウシマシタ。デポジットヘンンキャクカノウデス」

出口にクレジットカードをスキャンするとデポジット5,000円は返却され、二人分の料金4,000円だけがチェックされる。

「今日は楽しかったよ、またな」
「ああ、そうだな。次は久しぶりにヒト居酒屋にでもするか」
「ヒト居酒屋だと一人2万円だろう?確かに人が料理を作ってくれたり酒を持ってきてくれたりするのはいいけど、それだけで2万円ってのものな。。」
「そう言うなよ、たまには人が握った寿司ってのも悪くないぜ」
「本当にそうか?こないだ機械寿司屋が三ツ星取ったらしいじゃないか」
「確かにな」

友人と分かれ、俺は自動運転タクシーに自宅の住所を告げ、タッチパネルにカードをスキャンさせた。
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ま、星新一の足元にも及ばない未来ショート・ショートですけど、ちょっと先の居酒屋ってこんな感じかな、、と。

フォトブック

2016-06-16 14:06:09 | 日記
結構前だけど、しまうまプリントというところで「フォトブック」というのを注文してみた。

元々は妹に娘が生まれて、その子の写真をフォトブックにしていたのを見せてもらったのがきっかけ。今はデジカメやスマホで撮った写真を取り込んでオンラインで編集して、注文するとハイ出来上がり-、と立派なフォトブックが出来てしまうので。すごい時代ですねぇ。。

アメリカ旅行した時の写真がたくさんあるのでそれで作ってみましたよ。






きゃーステキ!

これで送料込みでも1000円しなかったはず。

素人が適当に撮った写真でもこういう風に形になると意外と「いいじゃん!」と思えてしまうものだね。

そりゃあお子さんとかいらっしゃる方はイイよねぇ。。

ここで注文出来ます。




訳せるわけ無い。

2016-06-07 21:59:03 | 日記
モハメド・アリが亡くなりましたね。

もちろん僕はアリの試合をリアルタイムで見ている世代ではない。有名な「キンシャサの奇跡」だって1971年で僕の生まれる前、猪木・アリ戦の時だって僕はまだ1歳だもの。

だけど、もちろん「The Greatest」アリのことはなんとなく知っている。

こういう偉大な人が亡くなるとTwitterなんかでその人に関するいろいろなものを目にする。

例えば今日のTBSラジオでは映画評論家・町山智浩がアリについて語っていた。

その中で、アリの言葉が紹介されていた。



"If your dreams scare you, they aren't big enough."

教科書的に訳すならば、

「もし貴方が夢に怯えていないなら、夢が大きくない」

だろうけど、どうもピンと来ないよね。

もっと砕けて訳すなら、

「もしアンタが自分の夢にビビってねぇなら、それはアンタの夢がまだ小せぇってことだぜ」

くらいだろうか。

それでもこれもどうにも「アリの知性」を表現出来ていないような気がする。

だからってこの言葉が小難しいものなわけじゃなくでもう英語そのまんまでガツン!と入ってくるような言葉だとは思うんだけどね。どうにも訳しづらい、どうにも(いい意味で)簡単に理解できない、ってことが偉大な人の特徴だろう、この人に限らず。

もう一つ、「こんなん訳すの無理!」と思ったのがこちら。



"The draft is about white people sending black people to fight yellow people to protect the country they stole from the red people."

無理やり訳しますよ。

「(ベトナム戦争の)徴兵制ってのは白人が、黒人とアジア人を戦わせるためのもんだぜ、インディアンから奴らが奪った国を守るためにな!」

まず、Peopleで見事に韻を踏んでいる。そしてwhite、black、yellow、redと4つの色を繰り返すところも見事。もうこんなのはっきり言ってラップですよ、訳せるわけ無い。


ご冥福を祈ります。

神の手、なんですって。

2016-06-05 22:44:12 | 日記
先日、とある上場企業が新しいスマホゲームの企画を発表した。

そのスマホゲームってのは無料でダウンロード出来るんだけどプレイするには一回一回料金がかかる。

どういうゲームかと言うとつまりはUFOキャッチャー。スマホ内でキャッチした景品が実際に自宅に届く。

その景品の目玉は、総合プロデューサーがプロデュースしてるアイドルグループの、ステージの上の「空気」を詰めた缶詰。つまり、何も入ってない缶詰。

これで売上1,200億円を見込んでるらしい。

うん、まぁそれくらいは行くでしょうね。うまいビジネスだと思います。

が、それでイイの?本当に。

お金を使うのはその人の勝手だ。自分のお金だもの、好きに使えばいい。

でもさ、本当に、何も入ってない缶詰で1,200億円儲けて、それでお天道様の下を歩けるの?世間に、親子供に、胸張って自分の仕事の話出来るの?
出来ます、と言うならもういい、もう僕は何も言わない。

ただ、思う。「ま、いい死に方しないだろな」と。