浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

単位がおかしいって、ぜったい。

2010-08-20 21:09:36 | 食べ物
昔、仕事でよく名古屋に行ってた時、よく手羽先を食べた。まぁ地元の人が食べるもの、ってのは美味しいからね。

(『名産』と言いつつ地元の人はあんまり食べない、ってものもあってそっちはあんまし美味しくない。)

名古屋人に「手羽先なんて東京にもあるでしょ?」とよく言われるんだけど、確かにある、もちろん。少し味付けは違うかも知れないけど。でもね、一番の違いはその注文数なんですよ。手羽先なんて東京だとだいたい一人2,3本食べれば十分でしょ。でも名古屋だと2人で店に入って「手羽先10人前」とか頼むからね。手羽先1人前で5本だったっけかなぁ。とにかくその量に圧倒された。

先日、福井の焼き鳥屋に連れてってもらいました。

秋吉

福井では有名なチェーン店のようで他県にも支店を出しているそうです。見た目はなんてことない焼き鳥屋なんだけどまぁーカルチャーショックですよ。

地元の方と2人で行ったんだけど注文する単位がおかしい。ファーストオーダーが「鶏10本ホルモン10本串カツ10本きゅうり5本」。(わかりやすく表現してますが、ほんとの用語は『純けい10本白10本』)

え?どういうこと??って思いましたね。

しかも行った時は2件目として行ってるから1件目で魚だの牡蠣だの食べた後なのよ。

どうやらそういうお店らしくて女性二人のグループもてらいもなく「鶏20本」とか言ってる。焼いてる店員さんなんて「僕、おなか減ってる時は100本食いますね~」なんてさらっと言う。「100本!?いくらなんでもそれはネタでしょ~?」と突っ込んでたら同行した人も、関係無い隣の席の人も「いや、ほんとほんと」と言い出す。

とりあえずキュウリ5本。

1本を四分割してるのが1串かな。ちょっと塩振っただけなんだけどこれ美味しいわ-。夏にぴったり。

キュウリと言えば昔、マドモアゼル唯先生と野菜ランキングの話してて、彼の一位がキュウリだったんだよね。僕の一位はタマネギ。そんで「キュウリなんて俺のランキングではブロッコリより下だわ!」って言ったらめっちゃ怒られた覚えがある。すまん、バラマツ、俺が間違ってた。

キュウリ串をポリポリ食べてると他の串も来る。

観てみると、一本一本はそんなに大きくは無い。同行した人も「そんなに大きくないからたくさん食べられるの」って言ってる。確かに。でも一言いいすか。決して小さくもないわ!

確かに美味しいしぱくぱく食べられるけどまぁー驚いたね。

男性2人で来てる卓なんて見ると串山盛り。


ちなみにこの銀色の所はあったかくなってて串が冷めないようになってる。

どうやらこの店、古くからあって福井で焼き鳥言えば秋吉だそうです。サラリーマンも来るしカップルも来るし家族連れも来るとのこと。

店員さんの応対も元気良くて賑やかでいい。お客さんのことを大人の男性は「社長」、女性は「お嬢さん」って呼ぶルールらしくてそれもおもしろい。

更に言うと会計も驚いた。二人でかなり飲んで食って4000円。串鳥より安いわ~。


仕事柄、いろいろなとこ行って思うけどやっぱり日本は広くて各地でいろいろ違う。

「狭い日本、そんなに急いでどこに行く」って標語があったけど「狭いって誰が決めたんじゃい」って思うね。

こういう「地元の人は普通だと思ってること」って、現地に行かないとなかなか分からない。だから寺山修司の『書を捨てよ、町に出よう』って正しいんだよね。

あと、福井は水ようかんが人気だそうです。しかも冬に食べる、夏は生産してない。

いや~違うなぁ。