浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

The Book of the year 2007

2007-12-31 02:06:20 | 
今年一年で186冊の本を読みました。去年よりはちょっと少ないね。すべての本が面白かったけどもまぁひとつを選ぶとすると、という意味で今年も僕の独断と偏見によるThe book of the yearを決めたいと思います。(ちなみに去年のThe book of the yearは「終末のフール」

さて、今年のエントリーはこちら。

グロテスク


いやいやまぁすごい話だったよなぁ。思い出すだけでどんよりしてくる。

しゃべれどもしゃべれども


グロテスクと一転、もうほんわかしたいい話でしたよ。

カレーライフ


カレー好きにはたまらない本でした。きっちり大盛。

シャトゥーン


ホラーモノ。北海道の天塩原生林が舞台、というのも良かったね。怖いよな~ヒグマ。


走ることについて語るときに僕が語ること


村上春樹のランニング本ならこりゃランクインさせないとね。

ローマ人の物語


今年はまぁこれを読みましたよ。何せ26巻まで読み終えてますからね。長いのが嫌だとしてもこの「パクス・ロマーナ」だけでも読んでいただきたいなー。

ゴールデンスランバー


伊坂幸太郎ももちろんエントリー。いやいやよく出来た作品でしたね。

ブラックペアン1988


このシリーズもでてましたね。メインシリーズとはちょっと違う路線だったけどじゅうぶん楽しめた。

さて、この中から今年のThe book of the year選ぶとすると!





ローマ人の物語


まぁ一冊の本と全30巻くらいのものを比べるのも申し訳ないけどね~。ローマ帝国1000年の歴史をきっちり追っていくのが面白くわけないはずがない。

痛快なカエサル、怜悧なアウグストゥス、忠臣アグリッパ、Terribleなティベリウス。いやいや面白い。

単行本では15巻出てて、僕が読み終えているのは単行本で言うと9巻まで。今までのところオススメの巻は、この三つ。
Ⅱ ハンニバル戦記
なんと言っても戦略の天才ハンニバル。
Ⅳ ユリウス・カエサル ルビコン以前
以後より以前のほうが好きだなー。
Ⅳ パクス・ロマーナ
これが白眉。天才カエサルを継いだ凡人アウグストゥス。初代皇帝ながら悲しい人だった。晩年、ティベリウスへ送った手紙は泣けてくる。
またアウグストゥスの幸福な人生の要因のひとつとなっているのが忠臣アグリッパ。戦争の才能がないアウグストゥスを補佐するためにカエサルが彼につけたのがほぼ同じ年代の彼なわけだけど彼とアウグストゥスの関係は劉備と関羽の関係を思い浮かべていただければいい。

年末年始にぜひどうぞ。

ということで皆さん、今年もお世話になりました。
よいお年を。
理力があなたとともにあるように。

ピラミッドを作った人たち

2007-12-24 10:51:15 | 仕事
えーっと仕事論を語りまーす。興味ない人はドッピオさんのところで三国志話でも読んでてください。相変わらず面白いですから。「荊州返して」「いきなりかい」、「You&I」「欧米か」、「スットコドコド…スットコドッコイ」なんて最高よ。

ピラミッドの話しまーす。

ピラミッドを作った人たちはどんな人だったか?

もちろん「作ろう」と思った人は王(ファラオ)だったり、設計をしたのはなんか偉い人たちだったんだろうけど、実際に石を切って運んでうんしょしたのは普通の人たちだったんだろうね。

少し前の研究ではそういう人たちは奴隷で現場監督から「オラオラー!」と鞭を打たれながら作った、、、と思われていた。
うん、僕もそう思っていた。だって学研漫画(僕の知識のほとんどは学研漫画から学んだ)にもそう書いてあったし。

でも最近の研究ではそれは違う、ということが分かってきたらしい。

まず奴隷を使っていたらピラミッド建設の何十年もの間に反乱が起こってうまくいかなかっただろうし、さらにピラミッドから「こんな事業に携われて嬉しい!がんばるぞ!」とか「偉大なる王のために」など彼らが「使命」を持っていたことが分かる落書きなんかが見つかってるらしい。

なるほど。

どんな時代にも「やらされている人」は大きなことなんて出来ない。「楽しい!やりたい!」と思っている人だけがピラミッド(金字塔って日本語はピラミッドのことらしいよ)を作ることが出来る。

日本の高度成長期、サラリーマンは「エコノミックアニマル」とか「社畜」とか言われていたわけだけど本当にそうだったのかな?僕は違うと思う。たぶん、人々は結構やりがいを持って働いてたんじゃないの?

バブルになって「仕事なんてアホらしい」とか思うようになってからおかしくなったと思うんだよな。

「プロジェクトX」なんて見ててもやっぱり黒部ダムを作った人とかは何かしらの使命感を持ってたじゃん。うんしょうんしょとただ土を掘っている人だって「俺がこのダムを作るんだ!」と思っていたと思うんだよね。

どこにだって地上の星はあるものだ。

空気感

2007-12-21 23:35:22 | 
最近のオススメ漫画家は、と聞かれたら迷うことなくオノナツメなわけです。絵もいいしストーリーもいいよ。

オノ ナツメ / 講談社(2007/12/20)
Amazonランキング:位
Amazonおすすめ度:


ということで最新短編集ゲット。

Danza(ダンツァ)はイタリア語でダンスのこと。Danzaという短編はないんだけど一冊通して読んだときにしっくり来るタイトルだね。

なんというかね、この人の短編は「空気感」がいい。ほわっとした空気に包まれてる感じがする。
荒木飛呂彦が「漫画家は10m離れて見ても『これはこの人の絵!』という個性のある絵を持ってなければいけない」と言っていたけど、確実にこの人の絵にはその個性がある。

あんまり年末進行っていう感じの仕事ではないんだけど、「ああ、年末かー」と実感するのが雑誌の販売が不規則になること。

だいたい日常的に2、3冊の週刊誌と2,3冊の月刊誌を買ってる。

漫画雑誌なんかはこの時期、合併号になったり増刊号になったりするね。

木曜日はモーニングと言う雑誌を買ってるんだけど今回はモーニング2という増刊号が出てた。うーむ、「ジャイアントキリング」読みたかったのにな。

こういう増刊号だと未だ無名の漫画家の読みきりなんかが載ってて面白い。

今回はモーニング2ね。

先ほどのオノナツメの短編も載ってるし、いろいろ載ってる。

「おお!」と思ったのが笠辺哲という人の「アテンザ」。これはね、星新一が好きだった人にはたまらない。漫画版ショートショートという感じ。オススメ。

What do we belong to?

2007-12-17 23:26:49 | スポーツ
インザーギファンにはたまらない日々でしたね。

クラブW杯。

まず準決勝のミラン対レッズ。
カカのパスをセードルフが決めてたけど、もちろんカカのパス、セードルフのシュートは良かった。でも見逃しちゃいけないのがインザーギの動き。
きっちりDFをひきつけてスペースを作ってるんだよね。
いいねぇ、こういうの。

そして決勝。もう言うこと茄子でしょう。

Doppietta(2ゴール)!

家で試合を見ていたんだけど本当によかったなぁ。特に一点目。まぁあれはカカ偉いともいえるけど。(カカ、あれはシュートだった、と正直に言ってましたね)

地上波で見ていたら試合終了後にインザーギがインタビューに答えていた。ちゃんとサポーターに感謝の気持ちを伝えていて良かったなぁ。

さらに面白かったのが、城とのやり取り。
城「昔、日本代表でFWやってたんですけど、ああいう飛び出しというのはどうやって練習したんですか?」
インザーギ「持って生まれたものです」
いいね、身も蓋もなくて。

思うんだけどひとつ飛びぬけた武器を持っている、というのは個人としてもチームとしてもやっぱり強い。ラインからの飛び出し、というインザーギの武器があるだけで相手チームはそれを警戒しなければいけなくなり、他の選手が生きる。
切れ味で勝負している感じがいいな。

何度「インザーギは終わった」といわれつつもそのたびにこういう舞台で結果を出してる。誰がなんと言おうと、何度オフサイドを取られようと突破だけを試みる。こういうひたむきさがいいんだよな。

アンリはもし得点を決めなくてもそのプレーで記憶に残る。そのスピードで、そのドリブルで。しかしインザーギのプレーは記憶に残らない。ただ点を決めた、という結果が残る。

そしてマルディーニ。

なんとまぁこの人、1978年ミラントップチームデビューですよ。つまり、18年ミランでやってることになる。こういう選手は珍しいんだろうな。最後の試合(になるかもしれない)で最高の栄誉を獲得することが出来て、これには無条件で拍手を送るしかない。

それと後もうひとつ、試合を見ていて思ったんだけど、カカのTシャツの文字。

「I belong to Jesus.(私は神のもの)」と書いてあったんだけど、それもすごいよね。
どうも日本だと宗教的なものにアレルギーがあって(もちろん僕もそう)なかなかああいうことは出来ない。たとえば日本選手がああいうメッセージを見せたりするとどうにも色眼鏡で見られることも多いんじゃないだろうか。

ただ、カカが、W杯優勝、CL優勝、トヨタカップ優勝、バロンドールとサッカー選手としてこれ以上ない栄誉を獲得している理由のひとつにやっぱり宗教があることは否めない。

もちろん、どっちがいい悪いではなくて「そうなんだ~」という意味でね。

英米文学とかヨーロッパ史とか考えていると宗教に関する最低限の知識と言うのは無いと理解が出来ないところもあるからいろいろ知識的には持っているんだけど、そういう感情的な面というのは書籍ではなかなか理解が難しい。
日本人の宗教観に関してはまた今度。

before, after, and now.

2007-12-15 01:11:48 | 日記
ちょっと必要があって昔の写真データをひっくり返していました。

いや、本当に「ひっくり返した」わけじゃないですけどね。いまはほとんどハードディスクに入ってるもん。ひっくり返したところで意味がない。

昔の自分の写真を見るとさー、いやデブだねー。

びっくりするわ。完全におっちゃんですよ。

一番体重があったときからいったん20キロ減った。その後、3キロくらい太って今。

久しぶりに会う人なんかからは「やせたねー」と言われるんだけどなかなか自分ではわかんないんですよね。確かにズボンはガバガバになってシャツのサイズも落ちたけど毎日顔は見ているわけだから変化があんまりわかんない。

それでも昔の写真見ると「うわっ、デブやん!八十吉やん!ドルジやん!」と思う。

今の写真はまぁまぁ許せる範囲。そりゃ玉木宏には負けるけどもよ。

ということでビフォー&アフター

痩せていれば痩せているほどいいってわけでもない。もちろん健康的なのが一番なんだけど、やっぱ太りすぎはよくないね。

そもそも太っていると楽しいことが減る。服買いに行っても「サイズないっすねー」という感じなので服を買いに行かなくなるし。一番太ってたときでワイシャツのサイズが4L。うーむ、これはあかんね。もう少し行ったら確実に両国あたりでしか服を買えなくなるところだった。

あと10キロ減らせばギリギリ標準体重に足を踏み入れるんだよね。がんばろー。

なんでこんなこと言っているかと言うと今日、健康診断だったわけですよ。

身長体重測って、まぁ体重は頻繁に測っているので予想通り。でもなんか身長伸びてた。基本的に僕はだいたい173ちょっとくらいなんですよ。で「身長いくつ?」と聞かれたら「えーっと175くらいかなー」と答えてた。うん、今流行りの偽装ですね。それが今回測ったら174.6。うむ、これは175と言ってもまぁ許される範囲でしょう。

視力とか測ったら右0.7、左1.0。結構いいねぇ。なんとなく「最近、眼が悪くなったなー」と思ってたけどハイ、すいません、気のせいでした。(383さんの「寝てないから」と同じ)
あと超音波で内臓見る検査。皮下脂肪があるからなのか(うっせーな)エコーの機械をみぞおちあたりにグイグイ押し付けられる。もーすごくいや。なんかそんな感じでぐったりしてしまった。

昔から健康診断の結果はいつもいい。もう少しダイエットしてくださいねー、とか酒、タバコは控えてねーとかは言われるけど内臓系に問題はない。これだけ酒飲んでるのにΓ-GTPが正常というのは我ながら驚くな。健康に産んでくれた親に感謝ですわ。

パンがないならメロンパンを食べればいいじゃない。

2007-12-14 00:51:24 | 食べ物
仕事場に行くために駅を降りて地上に上がるとすぐパン屋がある。
近所に美味しいパン屋さんがあるってのは小さいけれど確かな幸せですな。

僕の家のすぐ前にも有名なパン屋さん(浅草の喫茶店の多くはここの食パンを仕入れてモーニングセットを作ってる)があるんだけど、非常になんつーか「業務用」という感じで「食パン一斤」か「バターロール8個いり」しかない。いや、おいしいんですよ。すごくシンプルで。でもね、さすがにそればっかり食べられないしさ。

ということで最近の朝ごはんはだいたい仕事場近くのパン屋のパン。甘いのもあるしちょっとおなかにたまりそうな調理パンもあるしね。

ほぼ毎日買ってるねー。

パン好きなんすよ。ご飯も好きだけどね。

仕事していてタバコを吸おうと思って灰皿のあるところに歩いていくときもそのパン屋の前を通る。

時間で言ったらこーなんですかねー3時とか4時とかちょうど小腹の空いてくる時間ですかね。

そこのパン屋がですねー、そういう時間に合わせてメロンパンを焼きあげたりするわけですよ。

焼きたてメロンパンのあまーい香り。

もうね!わかってんですよ!どうせ僕がターゲットでしょ!?

ぐああああー!とか思いながらガッと、じゃないな焼きたてのふわふわ感をつぶさないように優しくトングで挟んで買う。
袋に入れてくれようとするけど(「焼き立てなのでテープで閉じずにおきますねー」とか言われる)、「すぐ食べるから袋いらないです」と言ってガッと、じゃない、優しくつかんで店出る前にはかじりついている。

もうたまらないんですよ。

外はさっくさく。中は歯で噛み千切るのがもったいないくらいふわふわ。出来れば丸ごと一個口に入れて上あごと下で押しつぶしたい。外のサクサク感と中のふんわり感。メロンパンはおいしーなー。昔から大好き。

だいたい朝はメロンパン一個と明太フランス(小さめのフランスパンに切れ目入れて明太バター挟んだの)を買う。どっちから食べるのもいいね。甘いのの後にしょっぱいのもいいし、しょっぱいのの後にデザートで甘いのもいい。

いくらでも食えちゃいそうですわ。

あとここのオススメはメロンパンベーグル。もちっとしたベーグルの上にビスケット生地載ってるやつ。これは焼き立てじゃなくてもじゅうぶん美味しい。冷めててもしっとりしててベーグルだから食べ甲斐もある。

この店ってちょっと変で、二階にカフェスペースがあってそこで食べられるんだけど二階に行く方法がそのマンションのエレベータのみ。だからトレイに焼きたてメロンパンと明太フランスと淹れたてコーヒー載せてエレベータに載るとそのマンションの住人と一緒になったりする。
想像してみてくださいよ、あなたが家に帰ってきてエレベータに載ったら隣の人はトレイ持っててすごーくいいにおいさせてるの。

そんな変なカフェだからからスペースは結構広いんだけどあまりお客さんはいない。ゆっくり出来るよ。

明日、健康診断なので20時以降、何も食べてない(ビールは飲んでる。許せ)。考えるのは食べ物のことばかりですわ。

3秒に1人

2007-12-13 02:22:36 | 日記
もしいまの僕が「僕の夢は世界一周です」と言ったらそれを聞いた人は笑うだろうか?
たぶん、笑わないだろう。
「おお、いけばいいじゃん」とでも言ってくれる。
誰かが僕に「私の夢は総理大臣になることです」と言ったらたぶん僕は笑わない。
「おお、がんばれー」とでも言うだろう。

でも、ある子供が「私の夢はアイスクリームを食べることです。」と言ったらどうだろう。

たぶん、僕は少し変な顔をするんじゃないだろうか。
「え?何か特別なアイスがあるってこと??それとも一生に一度でいいから腹一杯食べたいってこと?」

人間は、どんな人間であれ思考や視点に限界がある。多さ少なさ、広さ狭さは人それぞれだけど「限界がある」ということには違いが無い。

自分が置かれている環境からあまりにもかけ離れた状況のことは想像が出来ない。

親の金で大学に入って授業料を払ってもらいつつもさぼるような人間(それがいい悪いじゃなくてね)には「学校に行くのが私の夢です」と言う人がいることなんて想像できない。(あるいは知っていて忘れている)

でも、目の前に提示させればどんなことでも、なんとか理解を出来る、ということも人間の特徴ではある。

チャイルド・スポンサーシップ、という仕組みがある。

そのホームページにはこういう言葉が書いてある。

3秒に1人、子供が命を落としています。

この文を読んでいた時間だってたぶん10人くらいの子供が死んでいる。

「暖房が効きすぎてちょっと熱いな、アイス食べよう」
「鍋食ったんで〆にアイス頼むか」
「アイス買ったけど賞味期限過ぎちゃったんで捨てよう」

こういう言葉を一生に一度も言わないまま、あるいは思いもつかないまま、死んでいく人がいる、という事実がある。

月にいくらか払えば、そういう子供たちのスポンサーになれる。

「月にいくらか」という金額は少ないお金じゃないけど別にびっくりする金額でもない。僕らだったら一回飲みに行けばそれくらいのお金は使う。

ということで僕はその金額を払うことにした。

冬でも暖かい部屋で、あたたかい食べ物を食べながら、酒とタバコとともに、パソコンを通じて。

偽善と言えば偽善。でも偽善でも無関心よりはいいと思う。

スポンサーキット、というのが届いた。

僕が援助する人の情報とか顔写真とか。とにもかくにも僕はコンゴにいる6歳の人のスポンサーになったわけだ。

うーむ、そうか、コンゴか。行くには遠いな。でもいいじゃん、そんな国に友達がいるってさ。

Whodunit, Howdunit, Whydunit

2007-12-07 01:35:13 | 
いわゆる推理小説には、フーダニット、って言う言葉がある。

つまり、「Who done it」(=誰がこれをやったのか)という犯人探しのことですね。

と、書いて思ったけどさ、これって文法的におかしくない? Who did it.ならわかるんだけど、doneってなにさ。

ま、いいや。

似たような言葉に、

Why done it.=なぜそれをやったのか?
How done it.=どうやってそれをやったのか?

なんてのがある。

正直に言って僕はフダニット、犯人が誰か、ってことにはあんまり興味が無い。推理小説だと「犯人が誰か」ってことに焦点が置かれるけど「誰が犯人なのかなー」と思って本を読むことはほとんどない。そもそもぜったい分からないので最初からそんなことを考えるのあきらめてる。

それよりワクワクしているのがハウダニット、どうやったのか、で、さらに知りたいのが「なぜやったのか」だね。

そして、一番、知りたいのが言うなれば「How solved it=どう解いたのか」なんですよ。

如何にわけの分からない事件でもそれをどう理屈をつけて解いたのか、ということを堪能したい。

古畑任三郎なんかそういう感じだよね。古畑の解きっぷりを堪能しているわけだから。

だから、僕は京極夏彦が好きなんですよ。京極夏彦の小説に出てくる事件は大体、誰がやったのか、何故、どうやって、ということが(一見すると)わけ分からないじゃないですか。だいたい妖怪の性にされるしね。

それをきちんと理屈をつけて解くのを読むのが好きなんだよな。

さらにすきなのは、事件は起きるけどそんなことどうでも良くてそこに出ている人たちの感情とかシーンとかでグッと来るのがいいな。

そういう意味で伊坂幸太郎が好き。

りなっこさんのブログのコメントに書いたけどさ、寒い夜にはウィスキーのロック飲みながらミステリィ読む、というのがいいね。

ドッピオさん、今度飲みながらこういう話しよう。イタリア旅行の話片付けた後で。

艦長日記 補足(仮)の補足

2007-12-06 16:53:12 | 日記
「ローマ人の物語」は19巻まで読み終えて中古でゲットしたのはひとまず終了。
うーむ、と思ったけど「悪名高き皇帝たち」の続き(多分、次の巻で暴君ネロが出てくる)が読みたいのでアマゾンで新品ゲット。

届く前の間、緊急措置的にいくつか読む。

乾 くるみ / 文藝春秋(2007/11)
Amazonランキング:11913位Amazonおすすめ度:


イニシエーション・ラブ」にはぶっとびましたね~。それと比べちゃうとこれはね~。

首藤 瓜於 / 講談社(2003/09)
Amazonランキング:25707位Amazonおすすめ度:


鈴木一郎が出てきてからは面白かったけど、その面白さの割にラストがどうもね。もっともっと深いところまで行って欲しかった。

「だけ」料理

2007-12-06 00:32:37 | 食べ物
すっかり圧力鍋ファンですが実はもう一個、調理器具を買ってます。

オーブンレンジ~♪
いやー、ボーナス頼みでばぶったばぶった。
今までのレンジは電子レンジだけだったのでパンも焼けなかった。

何度か書いたけど基本的に僕の家の火力はカセットコンロ一個のみ。それだとさー、パンを食べようと思ってもそれ使って網で直火だから面倒なんだよね。
オーブン使った料理もいろいろしたいしさ。これでグラタンも焼ける。

まずは「きのう何食べた? 」ですげーうまそうだった鶏肉のオーブン焼き。鶏肉を適当に切って焼肉のたれに20分ほどつけます(砂糖を追加すると照り焼き風に)。それを200℃で両面7分ずつ焼くだけ。かんたーん。

ポイントはオーブンにホイルでカコミを作ってタレも流れないようにしておくことと、皿に盛るとき下に葉っぱ系野菜を敷くこと。もちろん盛るときはホイルのたれもだばだばかける。葉っぱにタレがしみてうまいよ。
今回はサンチュをざくぎりにしてみた。5枚くらいあったから「こんなに食えるかな」と思ったけどばっちり美味しかった。そもそも焼肉のタレがうまさ間違いないからね。(漫画では水菜を敷いてた)
副菜はキュウリの薄切りにわさびを溶いたそばつゆかけてスリゴマ振りかけたの。

手羽元が余ってたのでビールのツマミにフライドチキン風オーブン焼き作ってみた。

塩コショウして250度のオーブンで20分ほっとくだけ
ほんとうのフライドチキンみたいに面倒じゃないし、何よりカロリーが低い。

じゅうぶんうまい。

これ時間あったらなんか漬け汁に漬けてから焼いたらもっとうまいんだろうなぁ。

出れば買う

2007-12-05 00:12:33 | 
新刊が出れば迷わず買う、という作家が何人かいる。まぁ村上春樹、京極夏彦、伊坂幸太郎、くらいですかね。

長編だろうが短編だろうがエッセイだろうがなんであれ、従順な犬のように買いますよ。

ということで伊坂幸太郎書下ろし長編「ゴールデンスランバー」ゲット。
伊坂 幸太郎 / 新潮社(2007/11/29)
Amazonランキング:26位Amazonおすすめ度:


本としては「フィッシュストーリー」以来、長編としては「陽気なギャングの日常と襲撃」以来の伊坂幸太郎、ということになる。

俺はどうなってしまった? 一体何が起こっている? 首相暗殺の濡れ衣を着せられた男は、国家的陰謀から逃げ切れるのか?

いいねぇ、面白そうだねぇ。

「ローマ人の物語」がひと段落したのでじっくり腰をすえて読んだら読み終えてしまった。ええ、じゅうぶん堪能しましたよ。
現時点における伊坂幸太郎の集大成、という宣伝文句もあながち間違いじゃないと思う。

「魔王」の不穏さ、「フィッシュストーリー」の壮大な時間軸、「アヒルと鴨」のせつなさ、「重力ピエロ」の総合力。

面白くないはずがない。

ただ、集大成が最高傑作かというとそうではない。具沢山の寄せ鍋が美味しいのはもちろんだけど「一番すきなのは白菜と豚バラのシンプルな鍋」という気持ちもあるんだよね。

ということで僕の中の伊坂幸太郎ベストは長編なら「アヒルと鴨」、短編なら「週末のフール」ということは動かない。

でもね、「ゴールデンスランバー」もじゅうぶん面白いよ。どっしりとした感じ。

年末年始にはこういうのがいいねぇ。

そうそう、そろそろ年末年始に読む本を準備しておかないとな。

と、いいつつ休みに入る前に読み終えちゃうんだけど。

pressure cooker

2007-12-04 00:59:17 | 食べ物
え!?まだ圧力鍋使ってないの??

はい、というわけで買いましたよ、圧力鍋。


よね3も書いてますが慣れないと怖いねー。爆発するんじゃないかと。

昨日はポトフ。

笑っちゃうくらい簡単。適当に切った材料入れてコンソメ入れてしばらく加圧して(このへんが怖い)自然冷却して、開ける。このときもちょっとどきどき。「大丈夫か?圧は抜けてるのか?」ってね。

今日はゴボウと手羽元のオイスターソース煮。

夜遅く帰ってきてさー煮物なんて作ろうと思わないじゃないですか。でも圧力鍋は火加減とか見る必要ないからいいね。圧がかかったら弱火にするだけだし。ゴボウはほくほくな感じに煮えて手羽元もしっかり味がしみてる。

いい買い物したわー。

さーて次の休みはがっつり豚角煮か死ぬほど気合入ったビーフカレーか。

いいねー、圧力鍋。

誰もしらなかったんだ、ほんとに

2007-12-03 00:57:38 | スポーツ
僕の生まれた町には綺麗な海がある。田んぼがたくさんあってお米が美味しい。教科書では必ず習う工業地帯がある。住んでいる人もまぁいろいろいるけどそれなりに気のいい人たちだ。

だけど、昔は誰も僕の町のことを知らなかった。一生懸命説明しなければいけなかった。(千葉じゃない。いや、栃木でもない。群馬?馬鹿にすんな!いや毎日納豆食べているわけじゃないから…)

いまはそんなことはない。説明も楽になった。

鹿島アントラーズの鹿島です、と言えばいい。

自分の町にプロサッカーチームが出来たのは僕が高校3年生の頃だった。

もちろん、サッカーなんて知らなかったしやったこともない。
それでも僕は「地元のチームはなんであれ無条件で応援するものだ」と思っていたので自動的に僕はアントラーズのサポーターになった。

少ない小遣いでまずファンクラブに入った。ファンクラブに入っているとホームゲームは無料で入れたのでその年のホームゲームは全部生で見た。

それから14年。

積み重ねた優勝は10個になった。

札幌、と聞けば誰でも何かしらのことを思いつくだろう。時計台だったりカニだったり。福岡、と聞いても同じ。東京、京都、大阪ではいうまでも無い。

でも、14年前、僕の生まれた町は、誰も知らなかった。

本当に、本当に、誰も知らなかった。いいですか、もう一回言いますが、、誰も知らなかったんだよ!

僕の生まれて、育って、友達と遊んで、学校に通い、誰かに恋をした、僕の人生の舞台だった町を誰も知らなかった。

今では違う。

テレビのニュースで、僕の町の名前をニュースキャスターが読み上げる。

誰も知らなかった町なのに。

今では僕は言える。出身どこ?と聞かれて答えたら、「ああ、アントラーズの」と言われ、「そうそう、アントラーズの。魚と米がうまくてねー」

オシムの著書、「オシムの言葉」(名著です)にこんな一節が有る。

-日本のスタジアムはどうですか?
「日本のスタジアム?グラーツのほうがいいな。ピッチとスタンドが遠すぎる。うちのスタジアムはピッチからスタンドが遠すぎる。観客とひとつになってこそサッカーなのだから。でもカシマの雰囲気は欧州でも屈指だろう。

それだけで嬉しい。

アントラーズ、10冠おめでとう。
何があろうと、僕はあなたたちが好きです。
本当に、なんて言っていいかわからないけど、ありがとう。

手をかければかけるほど

2007-12-01 13:17:49 | 食べ物
料理をするときはだいたい曖昧にしかレシピを決めてない。

たまに「今日はカレーしか食いたくない!」って日とか「グラタン食わないと死む~」という日もあるけどだいたいは「なんとなく魚かな~」くらいしか考えてない。
魚食べようと思っていたけど鶏肉が安くてチキンソテーになったり、っていう適当さ加減がいい。
スーパーに行ってカゴを片手に「何にしよっかな~」と歩いているのは楽しいよね。

昨日は「キャベツを食べたい」「出来れば肉」、という2つのテーマでスーパーへ。
豚肉がタイムサービスで30%引き。こういうの超嬉しい。

ショウガがひとかけら冷蔵庫にあまっていたのでしょうが焼きに決定。

キャベツのほうはベーコンとあわせて煮びたし。
適当に切ったキャベツとベーコンをひたひたの酒と水少々で煮る。味付けはコンソメと塩。出来上がったら黒こしょう。簡単。


豚肉はショウガのおろし汁と酒につけておく。タマネギをバターで炒めて、一回取り出しておく。豚肉を焼いて、焼けたらタマネギをフライパンに戻して醤油、酒、ショウガのすり下ろしを混ぜた汁をぶっ掛けて煮詰める。ちょっとえぐい味が好み。ご飯がススムくんだからね。

かんせーい。

味噌汁はインスタント。あまってた明太子もちょっと出す。

いやいやきっちりしたご飯ですなぁ。

更に今回圧力鍋をゲットしたのでこれからは更に手の込んだ料理できるよ。僕の場合、自炊に関しては食べることよりも作ることのほうが楽しいので、手が込んでいればいるほどよい。たのすみだー。