柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

葬儀社の社員も泣きますよ

2011年06月01日 | お仕事
以前の話ですが、葬儀社の就職面接で泣いた人がいました。
まだ二十歳前の人でした。
緊張していたのでしょうが、それ以上に亡くなったばかりの父親を思い出してしまったのです。
その時に面接の担当者から
「あなたは葬儀の現場でも泣く気ですか?」ときついお叱りがあったそうです。

この話を聞いて「なんだかなー、、、、」って思いました。


私の葬儀社時代にも葬儀中に泣いたスタッフは大勢います。
私も泣きました。
仕事中ですから泣く事に集中した訳ではありません。
しのび泣き?って感じです。

ご遺族の想いを聞かされた時に、胸が詰まって泣いた事
故人の人となりが素晴らしいくて、感動して泣いた事
自分の身内に故人がダブって泣いた事
いろいろあります。
司会中に声が詰まった事も。

私にも感情がありますから
ご遺族と添えればそれだけ、気持ちが動きます。

それとは別にスタッフの涙を何回か見ています。
家族を亡くして間もないスタッフが
突然、涙があふれる場面です。
火葬場から帰ってきて、
「すみません。今の私に火葬場はチョットきついです」と一言。

仕事中に毎回ではないのですが、何かに触れる時があるのです。

そんな気持ちを持ち合わせているからこそ
人の痛みや、苦しさが想像できるのだな・・・と思っています。


葬儀の仕事をしていたら
「泣いてはいけない」
「笑ってもいけない」
なんておかしいと思っています。

スタッフが連鎖反応で大騒ぎして泣いたら
もちろん叱りますけどね。


面接で泣いた人は、まだ自分の気持ちを言えるほど癒えていなかったし
幼かったのもありますね。

でもね、葬儀の人材を発掘する立場なら
どうして泣いたのか?
それを聞き出すノウハウは欲しいところです。
事前相談や、葬儀の打合せにはそこが大事なんですから。

その人は葬儀に向いている!と思っていたので
とても残念に感じました。

今年も葬儀の就活は始まっています。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感情はありますね・・・ (ひまわり)
2011-06-08 13:32:25
初めまして

私は、葬儀の仕事を始めたシンマイです。
とても興味深く拝見しています。
涙は、にじんでも流さないように我慢しています。まだまだ、これからですが両親を亡くしてから人生の最後 お見送りできる仕事に感謝しています。
返信する
Unknown (さくら)
2011-06-18 02:51:26
自分も泣いちゃいます。
返信する
そうですね (shibata)
2011-06-18 23:28:42
ひまわりさん、さくらさん

何だか花と話しているようで、素敵です。
共感出来る気持ち、大事ですね
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