柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

「おくりびと」を見ながら書いています

2009年09月21日 | 葬儀の世界
今、テレビで「おくりびと」をやっています。
今日は、義母の世話で泊まり込みをしています。
義母にも「おくりびと」を見せたかったのですが、冒頭の納棺場面を
見ただけで寝床に入ってしまいました。
年寄りにはこの時間帯は無理ですね。
夕方、実家の母も電話で「おくりびと」を見てみたいけど眠くなるから無理だ
と、言ってました。

納棺と言えば、昨日ですが
駿台の葬儀の専門学校で短期集中講義があり講師をしてきました。
1日目は葬儀に関する講義です。
2日目は葬儀の実践を体験します。

受講者は30代~60代まででした。
通夜の式の運営と納棺、司会を体験してもらいました。

通夜と葬儀の司会は皆さんが見聞きしていたのですが
納棺を知らない方が多かったのです。

私が教えた納棺は映画の「おくりびと」でする様な高度な技術を要するものではなく、故人に旅支度をして棺に納めるものです。

お1人に故人役をしていただき、他の受講生には親族になっていただきました。
皆さん、厳粛に丁寧に旅支度をしてくださり真剣そのものでした。
その後、よい機会だからと全員で棺に入ってみました。
初めて棺に入りその狭さに驚かれましたが、皆さんが異口同音に
「いい体験ができた」と妙に納得されてました。
棺の蓋をあけて、そこからの景色も確認してました。

はじめに「どうしてお葬式をするのか」という話をしました。
多面的な意味で故人を送る意味合いと、残った家族が故人と上手に
別れていくための大きな意味があると話したとき
涙を流されて聞き入っていた方がありました。
数年前お母様を亡くされた方で、その時の情景が思いだされたのでしょう。

ほんの3時間ほどの集中講義でしたが
受講者が葬儀の仕事のイメージを新たにしてくださったことは間違いないようです。

葬儀社の求人が少し変わってきたと専門学校の学長から聞きました。
以前は数がそろえばだれでも良かった、そうですが
今は葬儀社も慎重に人材を選ぶようになったそうです。
葬儀には働く人材がいかに重要か、やっと気がつき始めたようです。

もう「おくりびと」の映画も終盤です。
火葬場の火夫さんが言っています。

「ここにいるとつくづく思う。
死はここで終るのではなくて、ここから新たな出発をするのだと
言わば門なんです。
だから私はいつも『いってらっしゃい』と言って送りだしているのです。」

葬儀にたずさわることって、ものすごく大きな意味があると思います。

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