柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

葬儀ナレーション

2009年09月20日 | お葬式
葬儀の司会に故人紹介を兼ねてナレーションを入れ始めたのはいつからだったか?
自分の過去を振りかって見たら、無宗教の葬儀のときからでした。

自分で葬儀を担当するようになって
すぐに無宗教の葬儀を受けました。
無宗教の場合は、自分で式を運営していくので
どうしても司会者の言葉が重要になります。

ご遺族から聞き出した話しを元にして
式の筋立てを決め、参列されて方も共感できる式を作るのに努力しました。

そのときから、無宗教に限らず、故人の人柄や家族とのつながりや、生き方を司会の中に入れるようになったのです。

その後作ったナレーションは数しれず。
その資料がいまだに役に立ってます。

司会の研修に充分に使えます。

私のナレーションのルールは
*ご遺族やご親族から聞いた話をそのままナレーションに使う
*自分の想像の話しは入れない
と言う簡単なものです

その1つをご紹介してみます。



○○様はどんな方でしょうか?と、伺うと
一様に「温厚な方」と言うお答えが帰ってきます。
声を荒げたことが無いそうです。

野球が大好きで巨人ファンでした。
テレビを見ながら大騒ぎするのは、いつも奥様
巨人が勝と、奥様にそっと握手するのが○○様です。
ご性格が偲ばれます。

○○様がギターを習いにいかれてた事、皆様はご存知で下か?
時折流れてくるギターの音色は○○様の練習模様です。
ほら、テープの中に虫の声が聞こえませんか。今年の夏の夕べでしょう。

そのギターは焼香される台に飾られておりますが
残念ながら主に抱きかかえられる日は来なくなりました。

昨夜はご親戚の方々が交代で○○様のお相手をされたそうです。
そして好物の焼酎と共に一夜が明けました。

これから○○様との最後のひと時を迎えます。
程なく開式でございます。




もう10年も前なのに、ナレーションを読むとその時の奥様やご兄弟の様子が
はっきりと思い出せます。