38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

5月の”台風”急襲。

2007年05月17日 | 農と暮らしの日記
とりあえず。
ひどい風でしたが、藤田家族はみな元気です。



レタス類の畝の黒マルチが強風ではがれた。
はがれた部分はすでに収穫を終えていたところ(リーフレタスとサニーレタス)なので、それ自体は野菜に被害はなかった。

ところが、残っている1列、サンチュ(かきチシャ)に風の爪あとがあった。
生協に出荷するぶんを朝とり始めたら、葉の一部が黒ずんでいる。どの葉もどの葉も。とりあえず出荷量を収穫して戻ったが、どうもこれを「商品」として出すわけにはいかない気がしたので、生協に電話して欠品にしてもらう。来週の出荷時には新しい葉がきれいにそろってきていればいいが。



それにしても、思いがけない強風だった。
昨夜のブログで「こわいからもう寝る」と書いたが、その直後、とても寝るどころではなくなった。22時頃、どこかでガラスの割れた音がしたような気がして2階に上がったら、やはりガラスが飛び散っている。

だいたいがいつ割れてもおかしくないような昔のガラス窓だ。
強風のために木の桟が折れてガラスが弾き飛んだような感じ。割れたガラスは、窓から1~3mほど、いつもならみんなが寝ている辺りに広く散乱していた。ゆうべは薫があまりの強風に「これじゃ、うるさくて寝られない」と、ガラスの割れる一時間ほど前に子どもを連れて下に布団を持って降りてきていたので幸い難を逃れたが、いつも通りに寝ていたらどうなっていたのか……。僕自身の日頃の行いがよかったというようなことはまったく思い当たらないから、まわりのみなさんの行いがよかったので、その傘の下に少し入ることができたのに違いない。

……というようなことを考えているうちにも風はますます強くなる。
割れたところから強風が吹き込みながらも、まだ他のガラスを突き破ろうとしている。ちょっと文章では説明しづらいが、この二階の窓というのが簡単に雨戸を閉めればいいというものではない構造になっていて、まあとにかく僕はその後一時間ほど、その「構造上」、部屋の中にあった雨戸一枚を割れたガラスのところにあてがったまま身動きできなくなり、風と戦うはめになった。ここが持ちこたえたとしても、その代わりに他の窓が破られるかもしれない。幸い、ポケットに携帯電話があったので、どこかが割れたら消防に電話してみようと思った。

結果的には一時間後、風はおさまった。
割れた窓のところにふすま一枚をあてがい、他の窓もまた風が強くなったときに備えてふすまや座布団などで補強をした。雨戸を抑えているあいだ、久しぶりに神さまにお祈りした。どこのどなたの神さまであるかは僕もよくわからない。



朝になり、風がやんでいたので、収穫に出る。
上記のレタス類のほか、畑の被害はだいたい次のとおり。
・里芋のマルチが一列の一部はがれた(あとでそこだけはがしておいた)。
・ゴーヤと胡瓜の支柱が倒れた(埋め込み不足だろう。後日立て直し。
 まだネットに蔓がからんでないので、野菜自体には影響なし。
・ピーマンとトマトが何本かちぎれ飛んで行方不明。
・じゃが芋はどこも倒れかかっているが、また戻るだろう。
・ブロッコリーは一本、ちぎれて飛んだ。倒れているのは戻るだろう。
・玉葱は大部分が茎が倒れている。戻るのか不明。収穫時期への影響不明。
・スナックエンドウは支柱とネットごと倒れたが、根はついているから、
 立て直せば大丈夫だろう。

全体的に見れば、まあ被害軽微というところか。
苗ものは植えたばかりで小さいのが幸いした印象。その他も何らかのかたちでは出荷できるように思われるので、絶望的な野菜はない。あれこれ種類を作っているので、どれかが全滅したとしても、経営にとって致命的ではない。トマト、ピーマン、茄子も、もしもこれから悪影響が出てきたとしても、温室内に次の苗がまだあるから、収穫時期が遅れたとしても、ゼロからのスタートにはならない。



それにしても、だ。
これだけの強風が吹くことを、なぜ僕自身が予め警戒できなかったのか。天気予報では「雨」が予報されていたので、「よしよし、植えたばかりの苗には恵みの雨だ」という気分でしかなかった。そういえば、といまになって思いあたるのは、真が数日前にゼーゼー、ヒューヒューなって、吸入に行ってもなかなかすっきりしなかったこと。以前から、真のぜんそくは「歩く低気圧接近情報」だったのだが、今回、「なかなかすっきりしない」という違和感を、真の体の問題としかとらえられなかった。まあ、真にしてみれば、すっきりしないからって「ひどい低気圧らしいぞ」とか言われても困ってしまうだろうが。



そんななかでも、午後は用事で外出。
戻ってもう一度、畑のみまわり。風が昼頃からまた吹き始め、これのほうが効いて少しダメージを受けたように思われる野菜もあるが、目立った被害はなし。



明日は好天の予報。
復旧活動をできれば午前中に終えて、午後は除草そのほか前向きな畑仕事にあてたいところ。風のおかげで風邪は吹き飛んでしまったようだ。虫は吹き飛ばなかったようだが。小さいものは強いな。
コメント
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