38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

まびき菜、食べごろ。

2006年10月27日 | 農と暮らしの日記
赤蕪のまびき菜が、ちょうどよい頃合い。
10~15cm丈で、直径5mmほどの小さな蕪がついている。いま野菜セットに入っている仕上がりの赤蕪とは別の品種で、ご覧のとおり茎もしっかりと赤い(この先どうなっていくのかは不明)ので、おひたしなどにすると彩りがとてもよく、ほんの少しの量でも、この時期、葉ものの緑一色になりがちな食卓が華やぐ。

それから、チンゲン菜のまびき菜も食べ頃。
5~8cm丈のを、こちらは地際で切り取るので、泥もついておらず、そのままさっと茹でておひたしにしたり、パスタと一緒に茹でてあっさりしたスパゲティにするのもいい。もちろん、仕上がりのチンゲン菜と同じように中華風にも使えるけれど、ぷっくりと膨らみ始めたお尻の部分がまだそれほど固くなっていなくて、食感がやさしい。



今日も午前中は出荷の作業。
このところ秋冬ものが仕上がってきた一方で、夏の野菜もまだ畑にあり、とくに毎週じゃなくてときどき注文をくださる方へのお届けのときは、あれもこれも入れたいと欲張ってしまう。今日のセットは、茄子、ピーマン、オクラ、つるむらさき、蕪と赤蕪、チンゲン菜(上記のまびき菜も別途)、小松菜、パクチョイ、春菊、大根まびき菜、まびき大根、人参、人参まびき菜、蕪と赤蕪まびき菜、里芋、ヤーコン。これで2000円を超えてしまったので、一品目をおまけにし、最初入れようと思っていたちぢみ菜とさつま芋は次回にすることにした。

ただ、品目が多いというのは、どうなんだろう。
台所と食卓のご事情はみなさんそれぞれだと思うのだけれど、品目を減らして、ひとつずつの野菜の量をもうちょっと増やしてみてください、という要望もいただく。毎日3食家族がそろってご飯、なんていうお宅は少ないと思うので、たしかに、料理の回数から考えると、1回の台所しごとであれもこれも使って……というのは大変だろうなと思う(うちなんかは、春菊のおひたしかと思ってしみじみと秋の訪れを噛みしめているうち急に口の中がヌルヌルして、?という顔をしていたら、薫が「あー、つるむらさきもちょっと余ってたから入れちゃってん」と白状するなんてことも多いが)。そんなことも含めて、セットへのリクエストはお気軽にお寄せください。



午後は畑の耕耘と畝立て。
明日レタスを少し植える予定のところで、マルチ張りも放課後の渚を連れて行って済ませてしまう。春作に使った黒マルチを再利用するので、一部が破れていて使いにくいけれど、これを一度で捨ててしまうというのはいまの僕にはまだできない。そのうち平気になって、というより面倒になってホイホイ使い捨てするようになるのかもしれない。

夜、市街地で会があるので日没前にあがり。
ちょっと伸びすぎた髭を剃り、シャワーを浴びてから、街明かりに向かってペダルを漕ぐ。人気のないアーケードの商店街を抜け、会場の店に到着。久しぶりの夜の街。なんだか少しうきうきする。僕にしては”大量”の肉を食べ、ビールもけっこう飲んだ。そして、いっぱい話もした。就農一年目の僕を気にかけてくださる方々がたくさんいるということを、今夜もまたあらためて感じた。本当にありがたいことです。

その場である方も言っていたが、「出ていく」ってことはとても大切だ。
自分の畑を離れてこういうところに顔を出す、とかいうこと。顔を出さなければ、そのあいだ草引きもできるし、明日の出荷の準備もちょっとやっておける。いまの僕にはそれも大切なことだけれど、故郷とはいえ「農」のつながりのない自分には、一年目だからこそ出ていくことが必要だと思っている。二年目、三年目、余裕ができてから……とは思わない。だいたい余裕なんてきっと何年たったって、できないだろうし。

自転車なので二次会は遠慮し、安全運転を心がけてゆっくりと家路を急ぐ。
それにしても、往路ではほとんど下り傾斜を感じないのに、なんで帰りはこんなに坂がきついのだろう。ギアつきがほしい。
コメント
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