さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

コンスタントに試合の機会を 岩佐亮佑、1年半ぶりの再起戦にKO勝ち

2022-10-26 10:28:02 | 関東ボクシング




昨日のdTVライブ配信、楽しく見ておりました、とは言えない心境でしたが、簡単に感想。


メインは岩佐亮佑がジェネシス・セルバニアを4回、上下に打ち分けた左アッパーでフィニッシュ。
軽打中心に緩急を付け、前で捌いて当てて行き、時に強打する、という組み立ての途中で相手が倒れた感じでした。
試合成立に向けてのあれこれは、改めて触れませんが、とりあえず間違いが起こらなくて良かった、というところでしょうか。

試合後の本人の言のとおり、久し振りの試合を流したくはなかったのでしょうし、試合が出来て勝てたことで良し、とせねばならない、のでしょう。
それは片方からの観点でしかありませんが...付け加えるなら、今後、もう少しコンスタントにリングに上がる機会が得られないものか、と思います。
そうではないから、今回のような経緯があっても、試合の機会第一、という判断基準でしか、物事が運べない。問題だと思いますね。



セミは桑原拓がジーメル・マグラモに判定勝ち。
試合としては、タイトルマッチとして見るといまいち。
若手ホープ桑原が、手足のスピードと軽打のボクシングに、全体的なパワーアップを図る途上の試合、として見れば、長いラウンド闘えたことを踏まえ、プラス面はあり、というところでしょうか。


しかし、考えたら本来、OPBFタイトルを持つWBC4位との対戦機会を得ているべきは、桑原ではなく、ユーリ阿久井政悟であるべきやなあ、とも。
少なくとも試合後、このタイトルを賭けて阿久井と再戦します、とリベンジ宣言でも出れば、見るこちらの気持ちも晴れたかもしれませんが、知る限りそんなことは言っていないし、その「運び」でもないのでしょう。
そんなこって良いと思っている時点で、如何なものかと思います。
この辺り、所詮は「会長」の興行であり、「プロモーター」の興行では無い、それがPXBの限界だ、とも言えるのでしょうね。



もっとも、今の桑原にそれを求めるのはまだ早いのかもしれません。
つまり、両者の格はいまだに阿久井の方が上のまま、ということです。
もっとも、マグラモのランクがその実力からすれば不相応に高かったこともあり、今後桑原の扱いは、妙な感じで高いものになっていくのでしょうけども。
気持ちの悪い話ではありますが。



中嶋一輝の試合は、よう躾けられたレフェリーが、しっかりと自分の仕事をした、というところでしょう。
国籍や所属が逆だったら、絶対あんな裁定もストップもしません。賭けてもいいです。一言、不快でした。

しかし中嶋一輝の課題は、階級を上げても相変わらずでした。
強打の威力に頼って攻め、相手が倒れて元々、という前提でボクシングをしている。
防御に漏れ落ちがあり、そこを突かれて打たれるのは仕方ないにしても、その後、同じパンチを同じ攻防パターンで何度ももらう。
試合中での改善がなく、打開策はさらに力づくで出る、というのみ。

栗原慶太に負けたのは体重苦ゆえ、という「お話」がメディアを通じて広められていましたが、問題はそれだけではなかったのやな、と改めて露呈した、そんな試合でした。




ということで、全体的に、素直に楽しめたとは言い難い興行でした。
NTTは今後、ボクシングの配信に力を入れていくらしい、と聞きますが、業者の都合、勝手がまかりとおるものを、漫然と受け容れてしまうのでなく、ファン、視聴者の目線に立って、然るべきカードの成立を、業者に対して要望していってもらいたい、と思います。

少なくとも昨日の試合は「どこへ出しても通る」ものとは言い難いところが多々ありました。
この辺、一度ひかりTVやdTVのカスタマーセンターへでも要望メールしてみようかな、と思うくらいです。
ボクシング界は結局、外部からの影響がないと何も変わらないのだとしたら、こういう方法が良いのかもしれません。




ところで12月13日の井上尚弥、バトラー戦ですが、dTVに初めて問いあわせてみたところ、試合終了後、早々にアーカイブを置く予定だ、という返答がありました。
今回の興行はまだ、そうなってはいませんが、普段の興行もそのように、と要望したところ、担当部署に伝えて検討します、とのことでした。
この辺、少しずつ改善していってもらえたら有り難いですね。




コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする