穴にハマったアリスたち

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ドキドキ!プリキュア 第37話「なおせ好きキライ!ニンジンVS亜久里!」

2013年10月20日 | ドキドキ!プリキュア感想
【今秋のプリキュアさん】



猛烈に面白そう。
出てくるシーンやギミックの全てに、ことごとく心躍ります。
さすが映画祭に参加したのは伊達じゃない。

ちらちら見える、忠太郎さんや「おもちゃの国」を連想するカットは、集大成的なものを狙ってるのかしら。

■ドキドキ!プリキュア 第37話「なおせ好きキライ!ニンジンVS亜久里!」

アイちゃんの離乳食時代が始まりました。
ここから長いミルク禁断症状との戦いが始まり、戻り授乳期を経て、強制的に乳離れをさせられ、そのことが一抹の不満として蓄積し、時を経て胸への性的欲求として昇華される、そんな大事な過渡期です。
人類の背負う原罪の一片に、今、乳幼児が一歩踏み出した。

だけどアイちゃんは懸命に乳離れを拒みます。ニンジンなんて食べたくない!
そこですかさず、円さんがご自分用のニンジンを、アイちゃんの口にねじりこみました。
好き嫌いはダメですよ!私のニンジンも差し上げましょう!



ドキドキさん:
 「もしかして」
 「お嫌いなんですか。ニンジン」

バレました。円さんの背筋に冷や汗が伝う。

円さんはニンジン嫌い。なぜかお嫌いらしい。
ニンジンは苦みや辛みもなく、甘くてスイーツにも使われる食物です。
ですが円さん的には、その半端な甘さがむしろダメなようで。

円さんのニンジン嫌いを克服すべく、相田さんらは奮闘します。
栄養素の解説やら親密度アップやら。
思うに、これらの理屈で説得して、好き嫌いが治ることってあるんだろうか。

そもそも何故ニンジンを食べなければいけないのか。栄養や味の問題ならば、別に他の食物でも構いません。
好き嫌いを否定するのなら、もはや食の個性を否定するに等しい。
極論を言ってしまえば、「栄養価が高いからイナゴを食べよう」と言われても、好んで食べられる人は少数です。

現実的に考えると、「料理として出されたときに失礼をしないように」が最大の理由だと思う。
例えば、御招待されたお家でニンジン料理をいただいたときに、わざわざ除けて食べたら失礼極まりない。
例えば、皆で外食する際に、一般的な食材を食べられないと入る店に制限を食らい、周囲に迷惑をかける。
アレルギーは別として、好き嫌いの範疇ならば、「好きにならないまでも、嫌な顔をせずに食べることはできる」くらいにはなってないと、交際関係に影響を及ぼします。
というわけで、人間関係を守るために、好き嫌いは軽減しておいた方がいい。

…のですが、教育の観点では微妙に言いづらかったのか、相田さんらはコスト面から攻めることにしました。

生産の現場を紹介し、いかなるコストをかけられてこのニンジンが出来上がっているかを見せることで、価値の上乗せを図ったのです。
同時に、自身にも作業を体験させることで愛着も持たせる作戦。
食べ物の味そのものではなく、付加価値から攻めるのは間違ってないと思う。

その甲斐あってか、徐々にニンジンに心を許し始める円さん。
しかしながら、ここに来てニンジン側が反旗を翻しました。
そう、私たちは忘れていたのです。食べられるニンジンにとっては、美味かろうが不味かろうが些細な問題であることを。



ジコチュー:
 「食べられるものなら食べてみろよ!!」

ジコチューから発せられる恐ろしい叫び。
ニンジン嫌い?どうせ俺らを食べる気のくせに、好きだの嫌いだのごちゃごちゃと。
さあ食べられるものなら食べるがいいさ!俺の父や妹を食べたようにな!さあ食え!

ブチ切れたニンジンたちの叫びに、円さんは優しく語りかける。
いいえ、私は美味しくいただきます。だってニンジンに込められた愛を知ったから。
そして手にしたニンジンをガブリ。あらいやだ、美味しいじゃないですか。

コスプレした成人女性が生ニンジンをいきなり齧りだしてガッツポーズを決める…という異常事態に毒気を抜かれたか。
ジコチューは無事に弱体化し、いつものように屠られました。
この「何だったんだこの不毛な戦いは」感は、無印時代を彷彿するようなしないような。


(左画像)
ドキドキ! プリキュア 等身大タペストリー キュアハート

(右画像)
映画 ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス オリジナル・サウンドトラック

ドキドキ!プリキュア 後期エンディングテーマ(DVD付)


農場主が滑稽なまでに注いだ愛は、円さんには届かず、無為になっていた。
つまり農場主は、「幸福の王子」であり、相田さんの写し身。
そして農場主の存在を知り、愛を感じ取った円さんは、ちゃんとそれを受け取ることができた。

テーマ的なものに派生させて考えるなら、
・「幸福の王子」は自分の存在をもっと知らせるべきだった
・金箔を配る行為に、市民自身を参加させて当事者として巻き込むべきだった
といったところでしょうか。

カオスな食育回のようでいて、思いのほか直球な回だったのかもしれない。

【今週の5人目】



かつての島での戦いの際に、円さんはカレーを食しています。(第30話)
この際に「みんなで食べるご飯は美味しい」と、悠久を生きる亀と意気投合したことが、後の玩具獲得につながるわけですが。
そんな団欒の横で、せっせとニンジンをより分けていたのでしょうか、この小学生は。口では絶賛してたくせに。

【今週のプリキュアさん】

どうしてニンジンは嫌われるのか。

ピーマンは、色が緑色で固さもあるので、見た目が食べ物に見えない。
ブロッコリーやキュウリも同様。
しいたけは、食感が妙に柔らかくて抵抗を感じる。

しかしニンジンは、色は柿を始めとして他にもありますし、形状と食感は基本的に大根です。
苦みのある食べ物でもないので、嫌われるのは不思議と言えば不思議。
もしかして「アニメ等で嫌いな食べ物として演出される」ことが多いので、そうインプットされてるんだったりして。
つまり、ニンジン嫌いを治すはずの本番組のせいで、むしろニンジン嫌いを生み出してしまった説。
円さんの生みだした負のフィードバックの罪は重い。

【蛇足】
Twitterアカウント:https://twitter.com/RubyGillis

最近ブログよりも稼働率が高いです。
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