7月25日(日)快晴
昨夜7時前に満月が昇った。日中の気温は28度だが、夕方は22度。空気が澄んでいるので月の輪郭も南のヤラバ半島(アボリジニ居住区)の山影もくっきり見える。VUEアパートのプールサイドでは避寒客の親子が陰踏みをして遊んでいる。南の東屋でBBQから肉を焼く香りがかすかに漂ってくる。子供の頃の平和で懐かしい風景だ。だが実際には、僕の幼年時代の記憶にそんな心温まる実風景はない。時間は記憶を浄化して、飢えや寒さや、廃墟や荒れ果てた景色さえをも、美しく変える。月や星を眺めていると、コロナの恐ろしさも忘れる。自然は遠大で人生は短い。