豪州落人日記 (桝田礼三ブログ) : Down Under Nomad

1945年生れ。下北に12年→東京に15年→京都に1年→下北に5年→十和田に25年→シドニーに5年→ケアンズに15年…

日本の新宗教

2002-06-01 15:07:22 | Weblog
6月1日(土)快晴

   日本の新宗教

N遠藤を、高齢者と身障者の世話係としてバスツアーに同行させた。
午前中はシネマでオーストラリアの映画を見た。午後から上陸して、街を歩き、市場を覗き、インターネット・ショップでメールチェック。
ポートサイドは昨年の航海で、東京出航直後にニューヨークテロ事件が発生したために寄港が取りやめになった因縁の地である。エジプトはイスラム原理主義発祥の地である。世界には星の数ほど宗教と政党がある。多分世界には50億の宗教と、50億の政党があるのだろう。世界にはイスラム教、キリスト教、道教、仏教、ヒンズー教、マルクス主義などの巨大な宗教、そしてユダヤ教、神道などの中小企業的な弱小な宗教が無数にある。「マルクス主義は宗教ではない」とマルクス主義者たちは言う。ならばイスラム教も孔子も孟子も老子も宗教ではなくなってしまう。マルクス主義は旧宗教ではなく、立派な新宗教である。
日本の新宗教の特徴は何か?人は宗教に「救い」を求める。「あの世」での救いか、「この世」での救いか?新宗教には現世利益を唱えるものが多い。人は死を恐れて宗教に「死の恐怖からの救済」を求める。因果応報でこの世で功徳を積むことにより、あの世で極楽で永遠の生を授けられる。霊魂の不滅を説くことで、死の現実から目をそらそうとする傾向も新宗教に見られる。新宗教の多くは神道も仏教もキリスト教もマホメットも孔子もマルクスまでもを真理の体現者として祭り上げる万教帰一的な普遍主義、世界主義を掲げる。教団は必ず教義を持つ。しかし教祖や教主の呪術、霊術や予言、託宣に重点を置く教団では教義や経典はあまり重要視されない。葬儀の儀式にあまり重きを置かない。これは旧宗教が墓地と仏壇をがっちりと支配下においているために、手を出せないからであろう。信心は当方で、葬儀はあちらでどうぞ、ということだろう。しかしお布施だけはこちらでいただかなくてはならない。修行とワークも信者の義務だ。その他新宗教の特徴はいろいろあるが、マルクス主義にも結構当てはまっている。

22:00ポートサイド出航。

映画:「女と女と井戸」

読書:「東南アジアを知る」鶴見良行
コメント
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