藤原直哉の「日本と世界にひとこと」 2006年9月26日 小泉政権の後始末
直接、ここの放送を聞いていただければいいのかも知れませんが、しかし12分以上あります。文章で読めば2分くらいで済むものを12分に引き延ばされている気もします。わざわざラジオ形式にする意義ってあるんでしょうか・・・ で、ちょっと物議を醸しているのが2分過ぎからの郵政民営化の話。こちらやこちらのサイトで一部を文章に起こし直してあります。
でまあ、わたしの聞いている話によりますと郵貯のお金の内、200兆円はもうすでにアメリカの国債、30(40)年満期の国債の購入に充当されたと。で、これがようするに郵政民営化の目的だったんだと。もうすでにゴールドマンサックスの手で充当はされていると。その手数料として3兆円の金がアメリカからアメリカ国債の形で渡されたと。それを小泉1兆、竹中2兆で分けたと。
で、小泉支持層が激高してこれにコメントをつける訳です。まあ、目新しいことはないのでいまさら何か言うこともありませんが、いかにも自民党支持層らしいコメントを一つだけ。
>小泉政権で経済が無茶苦茶になった
個人所得はまだ増えてないが、主要企業の財務内容は格段に改善し日本経済は復活途上だぜ。
これは嘘ではありません。上は藤原氏の発言、下がコメントをつけた読者のものですが、どちらも間違ってはいません。税制面で優遇し、労働法制を企業向けに改正し、破綻した企業には公金を投入、おかげで主要企業の財務内容は概ね改善し、企業と富裕層の経済は回復、日本全体で平均を取れば上昇機運にあります。ほとんどの人の個人所得はまだ増えていませんが。
というより、個人所得は今後も増えません。企業の景気回復が労働者に恩恵をもたらさない、そういう働いている側からすれば無茶苦茶な経済構造を作るのが小泉構造改革だったわけで、これから個人所得の平均値が上がることはあっても中央値や最頻値が上がることは、小泉時代の負の遺産をなんとかしない限りは考えにくいわけです。
で、「個人所得はまだ増えてないが」とコメント者は断言していますが、小泉政権の恩恵を受けている富裕層の個人所得は確実に増えています。にもかかわらずこのようにコメントするということは、コメント者も小泉政権の恩恵から外れた平均以下の収入層なのでしょう。そして小泉政権の恩恵から外され、構造改革で自分の取り分を企業に持っていかれる側であるにもかかわらず、本気で自民党擁護のコメントが出せる。実によく飼い慣らされた奴隷です。
追、
コメント欄を一番下まで引っ張ってみたら文章に起こしてくれてる人がいました・・・ 正確かどうかは確かめてませんが、そっちを直接読んでみるのが手っ取り早いかもしれません。