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Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

TINTINNABULUM.

2006-02-22 23:39:23 | art music

───本当に大切なことは、ごくわずかな言葉で語られる。
                            -Arvo Pärt

Tintinnabulum

□ Lorenzo Ghielmi / "Tintinnabulum"

[Sound of bells]
Annum per annum [1980,Arvo Pärt]
The bells [William Byrd,†1623]
Uppon LA MI RE [Anonymus,England,16th Century]

イタリア音楽界におけるオルガン・チェンバロ演奏の権威、
ロレンツォ・ギェルミによる『鐘』を素材にあつかった
コンセプト・アルバム。エストニア出身の現代音楽家、
アルヴォ・ペルトが提唱する『ティンティナブリ(鈴鳴らし)様式』
は、中世の古楽や東方正教会の単旋律聖歌研究が結んだ、
極限まで音数を切り詰められた三和音の分散奏法。
構造的にはミニマルミュージックにも通じる、多分に
現代音楽的な要素を持ち合わせた音楽ですが、
その印象は紛うことなく15~16世紀の宗教音楽そのもの。
ただ、それは回帰というよりも、ペルトの純粋な音楽書法追求の
論理的帰結によって導きだされた、
「音のフラクタル結晶」とも言えそう。

このアルバムの面白い所は、そういったペルトの代表曲を
中心的に扱いながら、そのルーツにあたる15世紀以降の
それぞれの時代の語法を併置させてみせる点。
1470年に編纂された最古のオルガン写本の一つ、
ブクスハイム・オルガン曲集からの出典を冒頭と結びにおいて、
全編にフィールドレコーディングされた教会の鐘の音を
各時代のオルガン曲の低音部にシームレスに繋がるように
トレースさせ、時間を超えた音楽の普遍性を抽出しています。


□ Tunes of the Day

□ sora / "re.sort"

Revans
Fold Air


□ Vargo

The Moment


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