□ Delerium / "Angelicus "
(関連)
>> lens,align.:Delerium / "Angelicus" Promo Single.
Release Date; March/2007
Label; Nettwerk
>> tracklisting.
1. Angelicus (Andy Moor Full Length Mix) 8:17
2. Angelicus (Morgan Page Remix) 7:54
3. Angelicus (Redanka Remix) 7:43
4. Angelicus (Panoptica Remix) 5:46
5. Angelicus (Andy Moor Radio Edit) 4:02
6. Angelicus (Album Version) 5:10
□ Bulgarian Voices
□ Cosmic Voices from Bulgaria / "Bulgarian Choral Folk Songs, Vol.2"
♪ Vocalise
Emil MinevとVania Moneva(指揮者)によって、1994年に結成された21名からなる女声ブルガリア歌唱合唱団、"Cosmic Voices from Bulgaria"の最新録音盤。
ブルガリアン・チャントといえば、Krassimir Kiurkchiiskiなどの限られた近代音楽家による伝統歌唱の音楽的整理、編曲されたものが一般的にポピュラーとなっていて、首都ソフィアの国立合唱団『ブルガリアン・ヴォイス』によって世界に知らしめられることなりましたが、ここではスラヴや古代ギリシャの伝統を継ぐトラキア地方の伝統歌や発声法など、現在のブルガリアン・チャントのルーツに再び光をあて、独自のアレンジを織り交ぜながら、史料性と芸術性の高いリソースを構成。また、彼女達の音源は、楽曲中のサンプリング音源として世界中で広く利用されていることでも知られます。
□ "Bulgaria : Folk & Village Music"
♪ Planino Pirin,planino dzhanum (愛するピリンの山々)
1968年、Ethel RaimとMartin Koenigによって、ブルガリアの農村で実際にフィールドレコーディングされた伝統歌集から。
6世紀、バルカン半島に南下したスラヴ人とギリシャ系トラキア人、更に一世紀後、中欧アジアのチュルク系ブルガール人が交わり建国したブルガール王国が、ブルガリアの起源とされています。その後ビザンチン帝国、オスマン・トルコの数百年に渡る支配の下、多様な文化様式の交雑を経たため、伝統歌唱も地方によって、器楽演奏や発声の違い等、様々な特徴の差異があります。
それを現代的な音楽性の基に集約したものが現代の文脈での『ブルガリア合唱』。この音源ではトラキア地方や、おそらく最も現代合唱のソースを占めるピリン山地の伝統歌、そしてロドピ山地の唱歌を、そのままの形で録音しており、歴史的価値が高いです。
□ Aphex Twin / "Selected Ambient Works Vol.II"
♪ White Blur
♪ Grass
:: vladislav delay / "demo (n) tracks"
♪ Lokakuu
♪ Kotilainen
今やすっかり実験音響エレクトロニカの殿堂入りを果たしたフィンランドのDelay(複数名義有)の最高傑作。
凍りついた暗黒音響。闇から闇へ、静寂から静寂へと犇き縺れ共振する音像。グリッチは易い調和を拒む誤魔化しか、射光の如きアトモスフィアは存在の危うさと咎を繕う欺きか。無の侵食による、あるいは在ることのない虚無を造形するかの如く「図と地」を成す、音と間隙のキアロスキューロ。
ミクロからマクロ、時間と空間との一部と全体が衝突、接合、分離しながら、アーティストの意志とは違うスケールで、記録媒体から出力される音楽の表象の仕方に、新たなプロセスへの還元を示唆するようでもあります。夜の闇の中、見知らぬ風景の中を往く情感も擽られるようなしたたかな音楽性もアピールしつつ、雑多な音感を不正なフォーミュラで認識に挿げ替え結晶に閉ざした、制御のメタファーとしての音楽。
:: Paul Haslinger / Underworld (Original Score)
♪ Bloodlines
♪ Eternity and a Day
Graeme Revellの片腕としてもプログラミングの手腕を発揮してきたコンポーザー。"Metavoid"で共演した地獄系アンビエントの気鋭、Lustmordを共同製作に迎えた今作は、近年のGraeme Revellの話題作(Red Planet、Tomb Raider、etc...)から闇に蠢くダークグルーヴを抽出したような出来。
深い暗黒で轟く深淵の澱みに波立つような、または茫洋たる銀河の天蓋を貫き、霊びに打ち響く幾許くの光箭の如く、生々しく劈く効果音や不協和音と、微細にトリックを施されたサイバーな音響彫刻が刻まれています。派手なサウンドエフェクトが、そのまま楽曲の構成要素として機能しているのも面白いですね。
(::・・・過去のEnigma会議室への投稿から抜粋・改訂)
(関連)
>> lens,align.:Delerium / "Angelicus" Promo Single.
Release Date; March/2007
Label; Nettwerk
>> tracklisting.
1. Angelicus (Andy Moor Full Length Mix) 8:17
2. Angelicus (Morgan Page Remix) 7:54
3. Angelicus (Redanka Remix) 7:43
4. Angelicus (Panoptica Remix) 5:46
5. Angelicus (Andy Moor Radio Edit) 4:02
6. Angelicus (Album Version) 5:10
□ Bulgarian Voices
□ Cosmic Voices from Bulgaria / "Bulgarian Choral Folk Songs, Vol.2"
♪ Vocalise
Emil MinevとVania Moneva(指揮者)によって、1994年に結成された21名からなる女声ブルガリア歌唱合唱団、"Cosmic Voices from Bulgaria"の最新録音盤。
ブルガリアン・チャントといえば、Krassimir Kiurkchiiskiなどの限られた近代音楽家による伝統歌唱の音楽的整理、編曲されたものが一般的にポピュラーとなっていて、首都ソフィアの国立合唱団『ブルガリアン・ヴォイス』によって世界に知らしめられることなりましたが、ここではスラヴや古代ギリシャの伝統を継ぐトラキア地方の伝統歌や発声法など、現在のブルガリアン・チャントのルーツに再び光をあて、独自のアレンジを織り交ぜながら、史料性と芸術性の高いリソースを構成。また、彼女達の音源は、楽曲中のサンプリング音源として世界中で広く利用されていることでも知られます。
□ "Bulgaria : Folk & Village Music"
♪ Planino Pirin,planino dzhanum (愛するピリンの山々)
1968年、Ethel RaimとMartin Koenigによって、ブルガリアの農村で実際にフィールドレコーディングされた伝統歌集から。
6世紀、バルカン半島に南下したスラヴ人とギリシャ系トラキア人、更に一世紀後、中欧アジアのチュルク系ブルガール人が交わり建国したブルガール王国が、ブルガリアの起源とされています。その後ビザンチン帝国、オスマン・トルコの数百年に渡る支配の下、多様な文化様式の交雑を経たため、伝統歌唱も地方によって、器楽演奏や発声の違い等、様々な特徴の差異があります。
それを現代的な音楽性の基に集約したものが現代の文脈での『ブルガリア合唱』。この音源ではトラキア地方や、おそらく最も現代合唱のソースを占めるピリン山地の伝統歌、そしてロドピ山地の唱歌を、そのままの形で録音しており、歴史的価値が高いです。
□ Aphex Twin / "Selected Ambient Works Vol.II"
♪ White Blur
♪ Grass
:: vladislav delay / "demo (n) tracks"
♪ Lokakuu
♪ Kotilainen
今やすっかり実験音響エレクトロニカの殿堂入りを果たしたフィンランドのDelay(複数名義有)の最高傑作。
凍りついた暗黒音響。闇から闇へ、静寂から静寂へと犇き縺れ共振する音像。グリッチは易い調和を拒む誤魔化しか、射光の如きアトモスフィアは存在の危うさと咎を繕う欺きか。無の侵食による、あるいは在ることのない虚無を造形するかの如く「図と地」を成す、音と間隙のキアロスキューロ。
ミクロからマクロ、時間と空間との一部と全体が衝突、接合、分離しながら、アーティストの意志とは違うスケールで、記録媒体から出力される音楽の表象の仕方に、新たなプロセスへの還元を示唆するようでもあります。夜の闇の中、見知らぬ風景の中を往く情感も擽られるようなしたたかな音楽性もアピールしつつ、雑多な音感を不正なフォーミュラで認識に挿げ替え結晶に閉ざした、制御のメタファーとしての音楽。
:: Paul Haslinger / Underworld (Original Score)
♪ Bloodlines
♪ Eternity and a Day
Graeme Revellの片腕としてもプログラミングの手腕を発揮してきたコンポーザー。"Metavoid"で共演した地獄系アンビエントの気鋭、Lustmordを共同製作に迎えた今作は、近年のGraeme Revellの話題作(Red Planet、Tomb Raider、etc...)から闇に蠢くダークグルーヴを抽出したような出来。
深い暗黒で轟く深淵の澱みに波立つような、または茫洋たる銀河の天蓋を貫き、霊びに打ち響く幾許くの光箭の如く、生々しく劈く効果音や不協和音と、微細にトリックを施されたサイバーな音響彫刻が刻まれています。派手なサウンドエフェクトが、そのまま楽曲の構成要素として機能しているのも面白いですね。
(::・・・過去のEnigma会議室への投稿から抜粋・改訂)