クアトロの看板にはペスカトーレの写真が使われている。
そのペスカトーレを注文する。
まずは、魚介が豊富なことに驚く。
冷凍の魚介がちょろっと入っている他の店のペスカトーレとはすごい違いだ。
なにせ魚介に覆われてパスタが見えない。
いつまでも、魚介に見とれているわけにもいかないので、フォークにパスタを巻き付ける。すると、まず魚介の香りが鼻孔をくすぐる。
そして、口に含むと魚介とトマトが一体となった奥行きのある芳醇な旨味が広がる。
その旨味は、一瞬甘みに感じる。
全体が甘いと云う印象をもたらすのだが、色々な魚介の旨味が一体となると甘みへ近づくのだろうか。
アサリ、エビ、子持ちヤリイカ、ホタテ、姫ホタテ、ムール貝、タラバガニ、魚の切り身と一つずつ味わうのも良いのだが、無心にその甘いハーモニーを味わうのが正解のような気がする。
会話を忘れていたことに気づいた時には、食べ終わっていた。
そして、余韻を味わい、また言葉を失う。
それが、クアトロの看板メニューのペスカトーレだ。
クアトロの威信を賭けた8周年バージョンのペスカトーレ。
魚介をいつも以上にふんだんに使っている。
アサリ、エビ、ホタテ、ヤリイカ、ムール貝、姫ホタテ、タラバガニ、魚の切り身などの豊富な魚介の旨味がトマトソースと一体になる。
さて、そのペスカトーレの美味しさの秘密を探ってみよう。
まず、旨味成分には色々あるが、主なものにグルタミン酸とイノシン酸がある。
さらに、そのグルタミン酸とイノシン酸が合わさると相乗効果で、1+1が2以上の効果を出す。
日本料理では、コンブのグルタミン酸とかつおぶしのイノシン酸を合わせると云う知恵に見られる。
そして、イタリア料理だとトマトの豊富なグルタミン酸と魚介や肉のイノシン酸が煮込むことで融合すると云う知恵に見られる。
まさに、このペスカトーレが旨味相乗効果の典型である。
カリフォルニア・ロダイ地区マイケル・デイヴィッド・ワイナリーからクアトロ新着白ワイン“シンフォニー”。
シンフォニーとは1940年にオルモ博士がマスカット・オブ・アレキサンドリアとグルナッシュ・グリを交配させたブドウ品種。
カリフォルニア生粋のブドウ品種である。
マスカットらしいとてもフルーティさとグルナッシュの切れの良い酸を持ったワインが出来る。
良く熟したメロンや桃にたとえられる白ワインである。
塩味の効いた生ハムなどといただくのも良いかもしれない。
このワイナリーの“セブン・デッドリー・ジンズ”“シックス・センス・シラー”“フリークショー・カベルネ・ソーヴィニヨン”などもクアトロで扱っている。
そして、このワイナリーのワインのボトルの裏には、“ロダイ・ルール・シール”なるものが付いている。
このロダイ・ルールとは環境保全型ワインの生産者を認定するもの。
ロダイ地区のブドウを100%使い、そのワイナリーで圧搾・生産し、環境や地域社会への福利厚生に配慮したワイナリーを第三者機関が審査し認定する。
このシンフォニーには、ゴースト・ライターはいないようです。