ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

4.ボンゴレ

2011年04月05日 | パスタの話

クアトロも5周年を迎えたが、ここでクアトロのパスタを順番に解説してみよう。
今日はメニューの4番“ボンゴレ”¥1080である。

Photo ミートソースとナポリタンの次に日本人に認識されたのがカルボナーラとボンゴレであろう。
特にボンゴレは日本人向きのパスタだろうと思う。
アサリの味噌汁で育った日本人は多い。
それだけに、アサリの善し悪しに日本人はうるさいと思える。
クアトロで使うアサリも大粒で鮮度の良いものを選んで使っている。
アサリは冷たい海で育ったものが良い。
そして砂抜きには、やはり冷たい海水でアサリが疲れないように工夫したものが良い。
そういったアサリを選んでいるクアトロだ。
当然、良いアサリが無い時はボンゴレはオーダーストップとするクアトロだ。
クアトロ基準のアサリをオリーブオイルで炒め白ワインを振りかける。
クアトロはここで鍋にふたはしない。
アサリの殻を炒めつづけ、アサリの自分の力で殻を開けさせる。
そして、アサリの濃厚な旨味がトロリとオイルに溶け出す。
その濃厚なアサリの旨味をオイルに乳化させたものが、真のボンゴレである。
アサリのワイン蒸しにパスタを加えたようなものとはクアトロのボンゴレは違うと確信している。
アサリの濃厚な旨味を取り出しオイルと一体化しパスタに絡める。
これがクアトロのボンゴレである。
きっと日本人のDNAにも訴えるものがあるクアトロのボンゴレだと確信している。
寒のアサリを使ったボンゴレはちょうど今が旬である。

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物語を持ったチーズ入荷

2011年04月04日 | チーズの話

Photo その白カビチーズはエセピアというもみの木の樹皮に包まれている。
エセピアはモンドールなどにも使われ、独特の気品をチーズにもたらす。
その香りを楽しみながら、チーズを口に運ぶと始め穏やかなクリーミーさを感じさせ親しみやすさを思わせる。
しかし、ゆっくりと芳醇な旨味が口の中に広がり、その優雅な味わいが長く持続する。
“コンテス・ドゥ・ヴィッシー・レ・クリュ”ヴィッシーの伯爵夫人と云う名前をもったこのチーズは伯爵夫人の名前にふさわしい優雅で奥行きの深さを持ったチーズだ。
ひとつひとつのチーズにそれぞれ物語があるのが、チーズの楽しみであろう。
今日のクアトロには、今の時期だけに楽しめる山羊乳のフレッシュチーズ“フェセル・シェーブル”。
モンドールの地で造るコンテの長期熟成“コンテ・デュ・モンターニュ・リゼルバ”18ヶ月熟成。
ヴィッシーと同じフランス山岳地帯で造られるブルーチーズ“フルム・ダンベール”は高貴なブルーチーズと呼ばれ優しい味わいがとてもエレガントだ。
チーズひとつひとつの物語も美味しいつまみにしてクアトロでワインを楽しんでみよう。

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脂が旨い肉入荷

2011年04月03日 | 食材の話

Photo クアトロは魚料理だけではない。
今日は福島牛のサーロインステーキがおすすめだ。
注文してから少し待つと肉の何とも云えない良い香りと共にステーキが運ばれる。
この牛肉のステーキの香りほど食慾をかき立てるものはない。
肉の味を楽しみたいので、ワサビと塩でまず食べてみる。
肉を口に運ぶ。
肉の香りが鼻を抜けていくと、次に脂の風味が立ち上がってくる。
肉の善し悪しはこの脂の味だろうか。
エサの善し悪しはこの脂の味に確実に現れる。
そして穀物の濃縮された旨味が口の中に広がる。
さらに、あらゆるアミノ酸が活躍しはじめる。
旨い肉は、色々な旨味が次々と現れてくるものだ。
そこに、濃厚な赤ワインでも加わると、旨味が絶妙に絡み合い、絶句したくなる美味の境地に至る。
豊かな自然と愛情の中で育った上等な肉だなと思う福島牛。
福島牛を今こそクアトロで楽しもう。

※その他のおすすめ肉料理
・イベリコ豚の中でも最上級のペジョータのトントロのグリル
 放牧されてドングリや椎の実を食べて育ったイベリコ豚だ。
・合鴨のスモーク
 紅茶の粉末をエサにして育てた合鴨は肉質が柔らかく臭みが無い。
 リンゴのチップでスモークしたこだわりの合鴨だ。

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目がきれいな魚入荷

2011年04月02日 | 魚の話

Photo 土曜日にはワイン買ってというCMが流行ったり、ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日にお祭り騒ぎをしていたころ、ジエチレングリコール混入事件が起きたのは1985年のこと。
とたんに、ワインブームがしぼんだのをクアトロの父は覚えている。
それでも事件後には、本当にワインが好きな人はワインを呑み続けた。
ブームやファッションでワインを飲んでいた人が淘汰されたようだ。
この事件からワインの質も上がっていくことになる。

今日のクアトロには目が輝いている魚が色々と入荷した。
さて、そろそろ魚好きな人たちが動き出しそうだ。
鹿児島産赤ヤガラ
鹿児島産カワハギ
勝浦産金目鯛
富山産真アジ
静岡産ソイ
と、どれもとびきりきれいな目をした魚がクアトロに揃いました。

ブームやファッションで料理を食べることから、食べることが好きな人が良いものを選んで食べる時代をこれから迎えるのだろう。
これからが、真のグルメブーム到来でしょう。
そのためにも目のきれいな魚をクアトロは選んでいこうとクアトロは思う。

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桜エビと春キャベツのスパゲッティ

2011年04月01日 | パスタの話

Photo_2 桜エビが入荷した。
そして「桜エビと春キャベツのスパゲッティ」¥1300がスタートした。
桜エビと春キャベツをニンニクとアンチョビを利かせてたっぷりのオリーブオイルでソテーする。
桜エビの殻が香ばしく弾ける。
春キャベツもしんなりとしながら甘みを増していく。
そこへ茹であがったスパゲッティが投入される。
スパゲッティのゆで汁はしっかりとパスタにしたたらせておこう。
ゆで汁を切りすぎてはいけない。
そして、ここからがプロの腕が冴える。
ニンニクとアンチョビの風味を移したオリーブオイルと旨味が溶け出した水分とパスタのゆで汁を鍋の中で一体化させる。
旨味の水分をオリーブオイルが包み込み結晶となり、その状態を安定させる。
これがパスタの乳化だ。
マヨネーズでは、卵黄の力を借りるが、このパスタでは鍋を素早く振るその手際で補う。
たっぷりのオリーブオイルが使われているのに、オイルっぽくなく最後までさっぱりと食べられるのが理想。
クアトロの「桜エビと春キャベツのスパゲッティ」は、食べ始めから最後まで息をつくことも忘れて食べ進むことだろう。
食べ終わって一息ついたら、桜色のスプリッツァーでもいかがだろう。
ブルゴーニュのロゼ・ワイン「サクラ」をスプリッツァーというカクテルにしてみたら、これがこのパスタに実に良く合う。
お試しあれ。

※桜エビと春キャベツのスパゲッティは写真では焼きそばに見えてしまうので、サクラのスプリッツァーの写真にしました。

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