オードリー・ヘップバーンが愛らしい「マイ・フェア・レディ」では。貧しい花売り娘のイライザは、ヒギンズ博士の気まぐれから、レディへと変身する。
イタリア・ワインにもイライザのような娘がいる。北イタリアの田舎で、凡庸なワインとして扱われていたブドウ品種の“バルベーラ”である。バルベーラは、イライザが言葉の訛りを直すため発声練習を繰り返すように、醸造家たちの着実な努力によって生まれ変わった。
バルベーラにとっての発声練習は樽熟であろうか。大樽、小樽などでじっくり熟成させたバルベーラは、見違えるほどにエレガントに生まれ変わる。
秋の夜長にじっくりと赤ワインを飲みたいとき、ツンとすました高価なワインも良いが、気取らない笑顔を見せてくれるイライザのようなワインを味わってみたいものだ。
クアトロの父のおすすめは、「ペリッセロ/バルベーラ・ダルバ」である。1996と1997のビンテージを用意している。それぞれボトルで¥4800の販売である。
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