秋の夜長、読書もよし、DVDもよし、ゆっくりとワインを傾けるもよしである。
今日はDVDで「さよなら、クロ」を観た。単なる動物もののお涙頂戴映画かと思うと二の足を踏んでいた。しかし、余計な説明を省いた余韻を含む話の運びは、とても良かった。主人公であるべき犬のクロにも頼りすぎていないのも良かった。
ラストで校長先生は述べる。
「学校から先生も生徒も家路につく。クロは寂しい学校に残るが、寂しさに負けない強い犬だ。翌朝はまた、校門でみんなを迎えてくれるクロはこの学校の人々全ての心を温かくしてくれた」
ジーンとさせられる。秋の夜には最適な映画である。
さて、DVD鑑賞の後は食欲の秋である。幸せな食事を終えたクアトロの父は述べる。
「食卓のシャンパンと食事の品々は美味しい余韻を引き連れて記憶の淵へと収まっていく。しかし、クロだけはいつまでも温かく心に幸せを残してくれる」
「さよなら、クロ」
なんとも未練がましいクアトロの父である。
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