山添村にあったもう一体の十三仏板碑
この十三仏板碑のある広代(ひろだい)墓地は、名阪国道山添ICを降りて直ぐの山添村役場から道成に約2km、鄙びた山里の幹線道路脇、一段高くなった山裾の古い墓地脇に安置されて居て地元民以外には殆ど訪れる人も居ない。
板碑は高さ約1mばかり、幅45cmと昨日紹介の奥北野墓地のものに等しく、頂部を山形にし、板面に十三仏を中肉彫りで刻み出している。
四段三列に十二仏、上部中央に虚空蔵菩薩を置き、十三仏坐像としている。
三段目と四段目の境で断裂、拙い補修が施され、合成樹脂が石仏の表面にまで垂れているのが目に障る。
記銘は□禄の字が確認出来、その全体象から室町末期、永禄(1560年頃)の造立だと思われていて、こんな草深い山奥にまで十三仏信仰が根付いて居た事が窺い知れる。
撮影2012.4.14