名張市の南方山中、奈垣国津神社境内脇に露出する大岩に刻まれた不動磨崖仏。
奈垣は比奈知湖と青蓮寺湖に挟まれた県道693号線沿いにポツポツ軒を連ねる鄙びた農山村、わずかばかりの棚田が谷川沿いに広がって居る。
集落のすぐ近くにまで山肌を削った大新興住宅団地が押し寄せているが、この谷間は全くどこ吹く風・・・・、時間が止まったような景観を今に残している。
集落の奥へと続く道筋沿いに奈垣国津神社が鎮座、一昔前には幽玄の地だったろうに??、この奥にゴルフ場が出来、道は広く新しくなり、神社もそれなりの姿に成って居る。
境内崖下、細いたにがわ沿いに突き出した大岩に、それこそ漫画の様な不動明王が刻まれて居る。
どこからどう見ても褒められたものでは有りませんが・・・・像高60cm、火焔光背や剣索も備え、それなりの姿には成って居ます。
稚拙な素人彫り感の拭えない像容ですが、今でもしっかり信仰の対象として信仰されて居るようで微笑ましい。
撮影2012.4.8