愛しきものたち

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津市 旧久居市桃園地区 栄松寺の地蔵石仏

2013年12月13日 | 石仏:三重

旧久居市、近鉄名古屋線「桃園駅」北西約500m、「栄松寺」に残された地蔵石仏。

栄松寺は新旧混じり建つ古い檀家寺、付近の住宅開発が進み、本堂や庫裡は真新しく、境内もスッキリ整備されて居る。

山門がわりに植えられた槇の木が見事に刈り込まれていたのが印象的・・・・付近にはもっと見事な植木門も有り驚かされた。

石仏は良く整備された境内の片隅に覆い屋を建てられ安置されて居る。

見るものを驚かすような一種独特な造り・・・柱状凝灰岩に深さ約30cm近くも二重光背を彫り窪め、龕状にした中に地蔵立像を刻み出して居る。

地蔵立像は見事にせり出した蓮華座の上に立ち像高66cm。

細身ながら厚肉彫り、穏やかな顔容で、余程力量の有る石工の作だろう・・・・

頭光背を戴き、高背面には「正和三年(1314)甲寅八月十六日造立也」、「願主沙弥淪海」銘が見え鎌倉後期の造立。

因にこの桃園地域には、他に二体の年号を同じくする素晴らしい地蔵石仏が残されて居る。

撮影2012.4.1