ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

知らなかった!

2011年02月17日 | レッスンメモ
昨日、ポリーニのダヴィッド同盟のCDを聴きました。最初から、フムフムやっぱりうまいよな~。ピアノ力(りょく)なんて言葉ないけど、なんか総合的にうまい・・・。と思って聴いていたら、な、なんと15番の曲、Da Capo(初めに戻ってFineで終わるの意)のところ、初めに戻らず、そのまま真っ直ぐ16番に突入。Da Capo 無視です! 驚いて、手元の楽譜をめくって確かめても、そんなところで終わるようになっていません。私は、ダ・カーポの流れで暗譜して弾いているのに、なんで?なんで?うわあ、練習し直しか?と焦ったのでした。(なんせ、天下のポリーニ様が弾いてるんだから、間違いはないだろうし)

激しく動揺した後、Youtubeで、色んな人の演奏を聴いて確かめたところ、ケンプも私と同じようにダ・カーポ、ちゃんと繰り返していました。ほっと一安心!

ポリーニのCDの解説書によると、このときの演奏は、初版の楽譜を使用して弾いたのだそうです。私はその初版の楽譜を見たことがありませんが、おそらく初版には、ダ・カーポの指示がなかったのでしょう。初版から12年後の1850年にシューマン自身が改訂して、改訂版が出たので、彼自身の最終的な意向だということで、現在は、こちらの改訂版の方が一般的だそうです。いや~私は初版のものを知らなかったです。これまで、ずっとダ・カーポで弾いてきたし、焦りましたよ。勉強になりました。


しかし、Youtube があって、こういうことをさっと手軽に検証できるというのは、ほんとにとても有難いことですね。今回、たまたまこういうきっかけでウイルヘルム・ケンプの演奏にたどりついたのですけど、このYoutube にアップされたケンプの演奏、かなり気に入りました。ケンプといえば、ベートーヴェン弾きで有名で、私が学生の頃、大学にケンプがやってきて、生の演奏を聴く機会がありました。それ以前に何度も何度もレコードでベートーヴェンの熱情やムーンライトを聴いていて、とても憧れていました。そんなピアニストの演奏を間近に聴けて、嬉しかったのですが、当時もうすでにかなりご高齢で、ちょっとイメージが壊れました。それから実に何十年もたって、Youtube でその姿を再び拝見したのです。やはり、ケンプは素晴らしかったんだ!と思い直しました。学生の時、ちょっぴりがっかりしたままで、ここまで来ましたが、ケンプの偉大さが再認識できてよかったです。

ポリーニの初版演奏を聴かなければ、ケンプのダヴィッドにも出会わなかったんです。きっかけって大事ですね。

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2 コメント

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Unknown (ミカ)
2011-02-18 08:11:12
こんにちは~
ネットで検索って本当に便利ですよね。
何でもネットで済むのに
サイトの収入源はどこから来ている荷か不思議です。
私が初めて買ったクラッシックCDが
ケンプのベートーベンソナタでした。
ケンプがベートーベン弾きだと知ったのは
内田光子さんがモーツァルト弾きそ
知ったあとでした。(^^;)
その道のプロの演奏には
時代を超えた説得力がありますね!
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ミカさん (yumiko)
2011-02-18 08:28:51
おはようございま~す。
本当にネットって便利だと痛感しました。
久々のケンプ、良かったですよ。私は、ケンプのCDを一枚も持っていず、(私の中学生の時はレコードだった)ケンプのCD改めて買おうかなと思った次第でした。
時代を超えた名演奏って、本物ですよね。
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