私は、今年からベートーヴェンの後期のソナタに着手しています。

これまで、ベートーヴェンのソナタはいろいろ弾きましたが、後期の作品101、ソナタ28番以降をずっと本格的には弾かずにとっていました。自分にまだまだ弾ける自信がなかったせいです。しかし、そうこうしているうちに、年齢は重なり残り時間も少なくなってきたように感じます。そこで、芸術に「これでよし!」というのはないんだと思い切って、今度こそ、取りかかろうと決心したのです。
まず初めに取り組んでいるのは、30番、作品109です。10数年前、ニューヨークのリンカンセンターで内田光子がこの曲を演奏しました。その時の感動は今でも忘れられません。私もいつか挑戦してみたいとずっと思っていました。来年のコンサートのプログラムに取り入れるつもりで頑張ります。
ベートーヴェンは、「運命」や「田園」などの交響曲、弦楽四重奏、ピアノソナタなどを中心に作曲活動をした器楽作曲家です。彼の出発点はピアノであり、音楽界にデビューしたのも、まずはピアニストとしてでした。
その後、作曲家となりますが、彼にとってピアノ曲は、その時々の生活、感情、思索などを表現する記録帳のようになります。彼の成長、苦悩、心の移り変わり、光明、慈愛などを、ピアノソナタの32曲の中から、見ることができます。
彼の作品全体を通じて、「苦しみをつきぬけて歓喜に至れ!」という彼の有名な言葉がそのまま感じ取られます。明暗の対照、おそいかかる不安や、納得し得ない運命などから、すさまじい激闘を制した後にくる歓喜。
同じピアノソナタでも初期、中期は、激情や怒りや歓喜が実にストレートに表されています。しかし、後期の作品はあらゆる人生の荒波を乗り越えて、苦闘の末、雑念を脱却して、穏やかに光のもとへ昇りゆく、そんなおごそかな、作風に変わります。
まだまだ雑念がぬぐえない私ですが、心の中をできるだけ澄まして、後期のベートーヴェンに取り組んでいきます。

これまで、ベートーヴェンのソナタはいろいろ弾きましたが、後期の作品101、ソナタ28番以降をずっと本格的には弾かずにとっていました。自分にまだまだ弾ける自信がなかったせいです。しかし、そうこうしているうちに、年齢は重なり残り時間も少なくなってきたように感じます。そこで、芸術に「これでよし!」というのはないんだと思い切って、今度こそ、取りかかろうと決心したのです。
まず初めに取り組んでいるのは、30番、作品109です。10数年前、ニューヨークのリンカンセンターで内田光子がこの曲を演奏しました。その時の感動は今でも忘れられません。私もいつか挑戦してみたいとずっと思っていました。来年のコンサートのプログラムに取り入れるつもりで頑張ります。
ベートーヴェンは、「運命」や「田園」などの交響曲、弦楽四重奏、ピアノソナタなどを中心に作曲活動をした器楽作曲家です。彼の出発点はピアノであり、音楽界にデビューしたのも、まずはピアニストとしてでした。
その後、作曲家となりますが、彼にとってピアノ曲は、その時々の生活、感情、思索などを表現する記録帳のようになります。彼の成長、苦悩、心の移り変わり、光明、慈愛などを、ピアノソナタの32曲の中から、見ることができます。
彼の作品全体を通じて、「苦しみをつきぬけて歓喜に至れ!」という彼の有名な言葉がそのまま感じ取られます。明暗の対照、おそいかかる不安や、納得し得ない運命などから、すさまじい激闘を制した後にくる歓喜。
同じピアノソナタでも初期、中期は、激情や怒りや歓喜が実にストレートに表されています。しかし、後期の作品はあらゆる人生の荒波を乗り越えて、苦闘の末、雑念を脱却して、穏やかに光のもとへ昇りゆく、そんなおごそかな、作風に変わります。
まだまだ雑念がぬぐえない私ですが、心の中をできるだけ澄まして、後期のベートーヴェンに取り組んでいきます。