ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

家族の感想

2019年05月17日 | レッスンメモ

清々しい5月の風が心地よいですね。こんな日は外に出てのんびり散歩でもしたくなりますが、私自身のコンサート本番が二つ、目前に迫っていて、とてもそんな余裕はありません。暇さえあればピアノの前にかじりついています。子供たちが家にいたころは、本番前で私の練習がテンパってくると、「お母さんもうすぐ本番?」とよく聞いてきたものです。「そう、来週なの!」なんて答えると、「えーーっ、やばくない!? 明日から本番までお弁当、作んなくていいよ」」などと同情まじりに言ってくれたものでした。まあ、なんて理解があって優しい子だろうと嬉しくなりつつ、「ウっ!やはりまずい!」と焦ったものです。で、そんなときは「じゃあ、ちょっと付き合ってよ」と子供をピアノ部屋まで引っ張りこんで、弾いて聴かせて、無理やり感想を求めたりしたました。残念ながら我が家の子供たちは誰もピアノを弾けません。楽譜もまともに読めないと思います。クラシック音楽は家の中のBGMとして聞き流すものくらいに思っているはずです。しかし、こちらは本番目前で必死です。藁にもすがる思いで感想を求めます。そもそも音楽を専門的に勉強したことのない音楽ファンというのは、世界的な巨匠の演奏しか聴いたことがないというのが普通ですから、逆にその意見は実はとても厳しくて、とても良い参考になることがあります。しかもこの場合は親子ですから遠慮なく平気で言いたいことを言ってもらうようにしてました。すると、まあ、ズバズバ痛いことを言ってくれること。しかし、結構大当たりのことが多くて!

さて、教室でよく耳にするお母さんたちのお悩みのひとつをご紹介しましょう。お母さん曰く「家に帰って練習しているのを聴いていると、レッスンで注意されたところが直ってない。だから、そこ直ってないよと注意すると、もうちゃんと直ってる、という答えがかえってくる」 さらに注意すると、「わかってる。ちゃんとやってる!」と。こういうお悩みよく聞きます。要するにお母さんの注意や指摘を素直に聞き入れてくれない、ということですね。

でもね、せっかくお母さまが一緒にレッスンについてきてくれて、家でもあなたの練習を聴いてくれて、あなたと一緒に勉強したことを親身になって注意してくれてるんだから、もうちょっと聞く耳持ったらいいなあと私は思いますよ。ピアノというのは人に聞いてもらってナンボなんです。ピアノに限らず音楽というのは全部そうです。練習でも本番でも誰かに聴いてもらって腕をみがいていくんです。独りよがりじゃダメなんです。お友達とか他人に聴いていただく機会はそんなに多くはないし、よほどでない限り、ズバッと悪いところを指摘したり注意してくれたりしないものです。その点、家族なら本音トークが聞けるでしょ? 自分の方から「ねえ、ねえ、だいぶ出来るようになっと思うから、ちょっと聴いてみて」とお母さんやお父さんにお願いして聴いてもらうくらいでないといけません。そういうことを面倒くさがるというのは、皆さん、私の本番前みたいにテンパってないということかな?

教室で受けたたくさんの指摘を全部クリアするのは簡単なことではないですけど、音楽に真摯に向き合い、少しでも向上したいと真剣に思っていれば、家族の本音指摘やサポートは嬉しいものですよ。反抗期の皆さん、ピアノがうまくなりたいという自分のことを第一に考えましょう。つまらない反抗は、自分が損するだけですよ!


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